【車両紹介】7200系 7210F/7211F(7210/7211編成車・茜音/藍彩)

能勢電ニュース,車両紹介


 

本記事は過去の車両紹介と異なり、
能勢電鉄株式会社様より監修・一部資料提供を頂いて作成しています。


『茜音』『藍彩』デビュー!

7210編成車(7210F・7210×2R・茜音)、
7211編成車(7211F・7211×2R・藍彩)は、
能勢電鉄が2両連結車の増備と旧型編成の置き換えを目的に導入した7200系の第4~5編成である。


【目次】



【年表】

  • 1988/09/05 阪急7000系の最終増備車として7036F・7037Fが竣工。
    • 以来、基本的に神戸線の朝夕ラッシュ時の増結に従事。
  • 1998/06 7036Fが阪急6300系と8000系列を除いて初めて『マルーンの上にアイボリー』の2色塗装で検査出場し、鉄道ファンの驚きと注目を集める。ほどなく7037Fも検査出場し同様の塗色になる。
  • 2022/12/17 ダイヤ改正によって増結車が大量に余剰となり、7036F・7037Fとも用途を失い休車。
  • 2024/02/13 阪急西宮車庫から阪神尼崎車庫へ深夜の自走回送。(阪急除籍&能勢電鉄入籍)
     
  • 2024/11/14 改造を終え、阪神尼崎車庫から阪急西宮車庫へ深夜の牽引回送。(牽引は阪急6016F)
  • 2024/11/23 阪急西宮車庫から阪急正雀車庫へ深夜の牽引回送。(牽引は阪急6016F)
  • 2025/02/25 正雀工場で全般検査を受け、日中に試運転。(当サイト内記事
  • 2025/03/03 日中に正雀車庫から平井車庫へ、同日夜には能勢電鉄平野車庫へ回送。
  • 2025/03/05 能勢電鉄線内の試運転開始。
  • 2025/03/17~19 平野車庫にて『茜音』『藍彩』ラッピング実施。
  • 2025/03/29 妙見口駅1号線にてお披露目イベントが開催。
  • 2025/03/29 能勢電鉄デビュー!!

 

 
<阪急⇒能勢への転用時に行われた主な改造>

  • 制御方式を界磁チョッパ制御からIGBT素子VVVFインバータ制御に変更
    • 4両編成は1C8M制御だが、2両編成で1M1Tであることから1C4M制御になっている
  • 車椅子スペースを設置(4両すべてに設置)
  • 連結器はc#7260とc#7211が連結可能なように電連を残し、c#7210とc#7261は撤去
  • c#7260とc#7211にはイベント用のAC電源コンセントを設置
  • 山岳路線対応のため、c#7260に塗油器を新設
     
  • 以下は5100系や既存の7200系と同様
    • 前面・側面の行先表示が幕方式からフルカラーLEDに変更
    • 運転台にワンマン運転用の機器を搭載
    • 側引戸に戸閉センサーを設置
    • 緊急時に乗客を車外へ避難させるための避難はしごを搭載
    • 扉開閉予告チャイムおよびランプを設置
      (ただしチャイムの鳴り方が他編成と異なる)
    • 扉が開いている間に鳴動する盲動鈴を設置
      (7202F~、ただし7202Fとは音程が異なる)
    • 前照灯・車内の照明をLED化
    • 液晶ディスプレイ (LCD) の車内案内表示器を設置
    • 車内シートの袖仕切りを新型のものに変更
    • 阪神車両メンテナンスの改造年度のプレートを設置
    • 日よけを鎧戸からカーテンに変更

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<導入の経緯>
(能勢電鉄様インタビューより)

ここからは、能勢電鉄の担当者様やデザイン担当の植松准教授よりお伺いすることができた貴重なお話を抜粋してお届けします。

2022年に川西能勢口~妙見口にかけての直通電車がほとんど無くなってしまい、
妙見口~山下間をご利用のお客様にご不便をおかけしてしまっている。
(翌2023年には妙見の森が廃止となり拍車がかかっている)

(続きはクリックで表示/非表示)

何とかして利便性・利用者数を回復して沿線地域の活性化を図るのが社としての課題かつ目的であり、そのための手段を模索してきた。

そんな折に7200系の2両編成車が入ってくるとわかり、この電車に何か仕掛けをしていかなければ、このまま妙見線が終わってしまうような危機感を覚えた。

短い乗車時間でもせっかく毎日乗って頂く方々に、少しでも楽しんでいただけるような何か仕掛けが欲しいなという所で
『ラッピングしよう!』ということになった。

部署の垣根を越えたプロジェクトチームを立ち上げ、何のラッピングをしようかという所。
妙見線はまだ単線が残るエリアで、台風や倒木で止まることもある。
良く言えば自然豊かなエリア。
伝統のマルーンカラーを活かしながら良いデザインで走らせたいということで、
開業100周年プロジェクトのときから色々なシーンでお世話になっている植松陽一先生(現在は名古屋学芸大学 准教授)にお力添え頂いて完成した。

今後はこの「茜音」「藍彩」が基本的に山下~妙見口の専任となり、既存の5100系の2両編成車は点検や検査時の予備となる予定。
(導入前は2連が2本しかおらず、4連での代走は輸送力過剰だった)

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<『茜音』『藍彩』ラッピングのデザインについて>
(能勢電鉄様・植松先生インタビューより)

『日常にイロドリを。』『光・風・川』
というコンセプトのもと、一見奇抜ながらも
沿線の自然と調和するデザインになっています。

(続きはクリックで表示/非表示)

風景への調和を重んじながらも、
新車両導入の新しい風を「金・銀・銅」「茜(あかね)色」「藍(あい)色」の色味を用いて、日々ご利用頂く皆様にとって「彩り」をもたらすよう願いを込められています。

正面は標識灯の所から側面にかけてウイングをラッピングで施しており、阪急の「京とれいん」を意識してない……わけではないそう。
今回のラッピングでは正面のインパクトが少ないので、鉄道ファンには馴染み深い6300系と似た顔でもよい、一番オーソドックスでかつ側面に大きなウイングを繋げられる、……ということで現在の姿になりました。

茜音は銅および赤系統、藍彩は銀および青系統。
前から運転台にかけての銅色/銀色のウイングは、蝶々であったり、羽ばたく鳥であったり、皆様のイメージ(解釈)にお任せしたい。
光風台駅で2列車がすれ違う時、一瞬羽が広がるような構成になっています。

植松先生自身が電車好きなこともあり、自分が利用する電車が「ちょっと違うな、ちょっとかっこいいな」ってちょっとしたドキドキ感・ワクワク感につながるように、日々の変化にも気づいてもらえそうな思いをこめてデザインされているとのこと。

窓枠のステンドグラスのような部分は、
茜音は朝日と夕焼けの1日のはじまりと終わりをイメージ。
藍彩は妙見山の上に輝く「北極星」に重ね合わせるようなイメージ。

そして2車両の連結部分にかかるラインは、『光・風・川』をイメージしたグラデーション。
ラインが15本あるのは、能勢電鉄の駅の数と同数(15駅になっています。
山下~妙見口の、里山の自然に良くマッチするはず!

『n7200×2R』というロゴも、2両編成ということで小文字のnを使用するなど新しくデザイン。

2両編成でほとんどの期間をヘッドマーク付きで走ることを想定しており、
(現在のデビューヘッドマークは約3か月間)
ヘッドマークもラッピングの一部になるようなデザインを検討しています。

車内については基本的にこれまでの7200系と同一ながら、扉横の袖仕切りの部分は豊能町内の小学生や幼稚園の子供たちによって彩りが添えられています。
(お披露目イベントの3/29の午前中に実施。鉄道ファンよりも先に、最初に地元の子供達に見てほしい思いがあった。)

茜音ちゃんと藍彩ちゃんを、これからよろしくお願いします!

(本記事のサムネイルおよび本項の写真は、能勢電鉄株式会社様ご提供)
 

※能勢電鉄様スペシャルインタビュー ここまで

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参考文献・関連リンク】

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【車両紹介リンク】

<現有系列>

<廃止系列>

※車両紹介のページには広告を設置していません。



(NOSE KNITs – のせでん沿線の魅力紹介WordPress)

 
鉄道コム


【直近の鉄道イベント情報】

Tetsudo.comより)


 

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