2025年3月31日、新京成電鉄は78年の歴史に幕を下ろした。


最終日を迎えた新京成線の新津田沼駅、既にシールを剥がせば京成電鉄仕様の駅名看板が出せるように準備がされている。


JR津田沼駅の乗り換え案内は既に京成電鉄へと改められていた。


新京成が幕を下ろすまで残り3時間ほど、改札に入っていく。


最終日であっても安全な旅客輸送の使命は変わらない。いつも通りピンク色の列車たちが日常生活を支えていた。行き先表示に関しては松戸線開業後は京成電鉄に合わせ、種別表示が併記されるタイプになるため、このナンバリングのみが併記された行き先表示はこの日が見納めとなる。


軽く列車も撮影した。

8800形8802編成 京成津田沼行き

午前中で新京成のロゴマークが残っていた編成は全て入庫、ロゴマークのない編成のみが最終日の夜は稼働していた。


8900形8938編成 京成津田沼行き

新京成電鉄として最後の検査出場車となった8938編成はなんと新京成電鉄の最終日となる3月31日夜に運用復帰。先ほども書いた通り、京成松戸線になった後は行き先表示のスタイルが変わるため、この姿は最終日のみ見られた貴重な形態となる。


せっかくなので北初富でも松戸行きを迎え撃つ。翌日以降は『普通松戸(京成仕様のナンバリング付き)』の表示となるため、最終日の夜しか見られない姿ということで、夜遅くにも関わらず多くの撮影者が集まっていた。


動画の撮影もしつつ、いよいよ最終列車を迎え撃つ時間が来た。


京成津田沼駅0:31発のくぬぎ山行き最終列車。

この列車が新京成電鉄として運行する最後の列車となる。


8800形8802編成 くぬぎ山行き最終列車

いつも通りの接近放送が流れた後、新京成電鉄の78年の歴史を締めくくる最終列車がやってきた。最後は8802編成がその花道を飾る。


くぬぎ山(SL09)の表示もこれで見納めとなる。


新津田沼では遅延をしていたJRからの接続を取るため数分の停車、若干の遅れをもって出発した。


その後、北初富駅発車時に車掌さんから最後のアナウンスがあった。

こちらについてはYouTubeにアップしている動画をご覧いただきたい。

利用者に対する感謝の言葉をまっすぐ伝える素晴らしいアナウンスであった。


その後列車はくぬぎ山駅に無事に到着。

最後は多くの人たちに見届けられ、車庫へと引き上げていった。


改札外の伝言板には新京成への感謝のメッセージが書かれていた。


終車が出た後、駅名看板などの貼り替え作業が行われていた。


こちらについても動画をアップしているのでぜひご覧いただきたい。


長年利用してきた新京成電鉄が京成電鉄と合併し解散することになるとは想像もしなかった結末である。今後は車体カラーの変更など様々な動きが出てくると思われる。


松戸線になった後の様子はまた別の機会に記事にしたいと思う。


78年間、本当にありがとうございました。