
2025年3月31日をもって千葉県の京成津田沼から松戸を結んでいる新京成電鉄は営業を終了し、4月1日からは親会社の京成電鉄と合併し,京成松戸線となります。

新京成電鉄は1946年に創立し、旧鉄道連隊演習線の敷地を利用して1947年に新津田沼ー薬園台間で営業を開始し、1955年には松戸まで全線を開業させました。当初は1067mm軌間でしたが延伸の途中の1953年には1372mmに改軌。そのわずか6年後の1959年には1435mmに改軌しています。親会社の京成電鉄の都営地下鉄乗り入れに合わせた改軌ですが、京成改軌の予行演習も兼ねていたようです。旧鉄道連隊の演習線の敷地を利用しているのでカーブが非常に多く。京成津田沼から松戸まで26.5kmも路線延長があります。また下総台地の分水嶺に沿ったルートを走っているため川を渡る橋梁やトンネルがありません。唯一渡る橋梁が新津田沼ー京成津田沼間のJR総武本線を乗り越す橋梁です。
車両も開業から京成の車両を譲り受けて走らせていましたが,1971年に元京成電鉄の旧型車をベースにカルダン駆動方式を採用した800形電車を自社発注。さらに1978年には京成3500形をベースに鋼製車体・前面非貫通の8000形電車を投入し、吊りかけ駆動の旧型電車を置き換えてゆきます。

1986年には1500Vの鉄道線用としては初のVVVFインバーター制御車となる8800形を投入。当初は8両編成でしたが、2006年の京成千葉線乗り入れの際に6両編成に組み替えられています。

1993年には京成3700形をベースにした新京成初のオールステンレス車の8900形を投入。VVVFインバーター制御に純電気ブレーキを搭載した車両となっています。こちらも当初は8両編成で登場しましたが、京成千葉線乗り入れ時に中間車2両を抜いて6両編成になっています。

京成千葉線乗り入れを機に京成新3000形ベースの京成グループ共通設計車として導入されたのがN800形。800形以降は京成車をベースにしているとはいえ、新京成オリジナル設計車でしたが、京成千葉線乗り入れとともに親会社の京成車両を基本設計にした車両となりました。5編成が導入され、登場当初はマルーンの帯をまとっていました。

そして新京成最新にして最後の新型車両が80000形。京成グループ標準車両として京成3100形をベースにしています。主電動機や車内のシートに違いがあります。5編成が導入されています。


2014年にコーポレートカラーとしてジェントルピンクを採用し、駅名標や路線図も変更、さらには車両も順次ジェントルピンクとホワイトの塗装に変更され、新たな新京成像を作ってきましたが、合併に伴い京成の青に変更になります。すでに準備は完了しており31日の運行終了後に、剥がせば変更できるように準備されていました。
なお、車両の塗装については順次京成電車と同じ青と赤のラインが入ったものに変更されるようで、現在はほぼ全車両がジェントルピンクの新京成カラーでコーポレートロゴのみ剥がされています。そして、くぬぎ山の車両基地ではN818編成の塗装が剥離されてステンレスの地肌を見せていました。おそらくN818編成が変更第1号になるようです。
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