平行普通列車

常磐線と京成松戸線に魅せられた者のブログです

新京成78年の歴史から思い出の出来事10選

新京成78年の歴史から思い出の出来事を独断で10点選んでみました

このところ新京成をテーマに多く採り上げていますが、2025年3月31日、新京成最後の日までの話題、今後の松戸線への期待ゆえ、ご理解いただきたいと思います。

 

新京成が京成松戸線に変わるにあたり、拙ブログでも多くのことに触れてきました。

今回は、新京成の最終日を迎えるにあたって、新京成への筆者の思いの中から印象に残る出来事を、インパクトの大きかった順に10点、書かせていただきたいと思います。

 

1 車体色のジェントルピンク化(2014年)

茶色の帯の車体イメージだった新京成を、ジェントルピンクに変更したことに当時の驚き、インパクトとともに違和感もありましたが、時間とともに見慣れてくると、こういう色もありかと受けとめてきました。

今後、京成車体色に変わるにあたり、ステンレス車体の形式よりも、鋼製車体の8800形で、ジェントルピンク色と比べどの程度の衝撃があるか、それとも馴染むかは今後の楽しみです。

 

2 北総線との相互乗り入れ(1979年~1992年)

新京成の旧型車が北総線小室まで入線し、北総線の最新車で通称、ゲンコツ電車7000形と並んだ時の対照性が強烈でした。

 

3 旧型車の全廃、冷房化率100%(1990年)

京成から新京成に転属した旧型車は、釣り掛け駆動で、モーター音の騒音も高かったですが、当時は国鉄でも、いわゆる国電、茶色車体の73系電車など、電車のモーター音が高いのは仕方ないと思われていました。

一部の車両では、電車に乗った際にドアの前に座席がある、左右不均衡の座席・ドア配置が独特のものでした。

 

旧型車一掃後、800形の冷房改造もあって冷房化率100%になりました。

800形の冷房は、弱冷房車かと思わせるような弱い量感効果の気がしましたが、同じ冷房容量の8800形ではラインフロー方式もあって、冷房量感効果は改善されました。

 

4 8800形8両編成12本の投入(1986年~1991年)

8800形は新京成の代表形式です。

輸送力増強に追われていた1980年代から1990年代にかけて、新京成では8両編成の8800形を12組、計96両投入しました。

当時のVVVFモーター音、「ブーン、ブーン、ブーン」を3~4回繰り返して発車し、また停車直前も3~4回、音を鳴らす8800形は、旧型車とは次元の違う、音量の大きなモーター音でした。

今は当時に比べて静かな音に変わりました。

全編成が6両化、16組になりましたが、現在は13編成が京成松戸線の主役としてまだしばらくの間、走り続けます。

 

5 くぬぎ山-鎌ヶ谷大仏の複線化(1975年)と高架化(2019年)

1975年まで、くぬぎ山-鎌ヶ谷大仏は単線でした。

単線時代は、松戸からの電車はくぬぎ山まで、京成津田沼からの電車は鎌ヶ谷大仏で折り返していく電車も多くありました。

その結果、くぬぎ山-鎌ヶ谷大仏の本数は半減し、松戸-京成津田沼の行き来には電車時刻確認が必須でした。

今では、、松戸-京成津田沼が日中10分間隔となり、便利になっています。

複線化に次いで、くぬぎ山-鎌ヶ谷大仏間が2019年に高架化されました。

単線から複線高架への変貌は驚かされます。

 

6 新鎌ヶ谷駅の開設(1992年)

新京成北総線東武野田線は、新鎌ヶ谷駅付近で交差していますが当初、交差地点に駅はありませんでした。

そのため、新京成の五香や鎌ヶ谷大仏付近から、東武野田線の柏・船橋方向に行く場合は、新京成初富駅で降りて、早くても10分、遅いと15分ほど、東武野田線鎌ヶ谷駅まで歩くしかありませんでした。

新鎌ヶ谷駅は、北総線が1991年、新京成が1992年、東武野田線が1999年の開設で、新鎌ヶ谷駅開設により乗り換えが楽になったのは1999年以降の話でした。

 

新京成での東京都内通勤といえば、松戸から常磐線、新津田沼から総武線京成津田沼から京成本線の3ルートが主体でした。

武蔵野線新八柱駅開設で、松戸経由の通勤が一部、新八柱に変わり、新鎌ヶ谷と北習志野でも流れが変わっていきました。

新鎌ヶ谷駅での北総線のほか、八柱→新八柱駅武蔵野線、北習志野駅の東葉高速鉄道の開通と接続が、新京成にとっては松戸と新津田沼まで新京成に乗ってもらえなくなった経営の苦しさをも生じさせました。

 

7 くぬぎ山車両基地の使用開始(1975年)

1975年のくぬぎ山車両基地完成までの間は、五香駅の松戸寄りに車両基地がありました。

そのため、五香行きという行き先の電車もありました。

しかし輸送力増強で手狭となり、くぬぎ山に移転しました。

五香駅から常盤平駅に向かう電車の左手、線路と道路の間に車両基地がありました。

道路が線路脇を並走するまでの空間を目一杯、車両基地として使用していました。

 

8 8両編成の廃止、全編成6両化(2014年)

八柱・新鎌ヶ谷・北習志野で乗り換えて、松戸と新津田沼まで乗らなくなったことでの輸送量減少により、8両編成を廃止し、6両編成化されました。

 

もう一つの6両化の事由として、京成千葉線乗り入れ事情があります。

8両編成の8800形が千葉中央には入れず京成津田沼止まりとなり、6両編成の8000形が千葉中央まで足を伸ばすのでは逆現象で、輸送力的にはあべこべでした。

輸送量のある8800形8両編成京成津田沼行きは空いていて、定員の少ない8000形6両編成千葉中央行きは混みやすかった結果を招きました。

 

京成では、千葉線ホーム延長による新京成からの8両編成乗り入れは不可のため、8800形も必然的に6両編成に短縮することで、千葉線乗り入れの主役となりました。

武蔵野線・北総・東葉高速乗り換えによる輸送量減に対する、新たな輸送活路とも言えるものです。

 

新京成各駅のホーム端に立つ、立入禁止の柵が、最盛期の名残を感じさせ、物悲しくも映ります。

 

9 京成千葉線への片乗り入れ(2006年~)

今後の興味関心は、京成の編成が松戸線に乗り入れ、松戸駅に顔を出すかどうかです。

現在のところは、新京成(京成松戸線)車両の千葉線への片乗り入れのまま続いています。

 

10 最高速度を85km/hに引き上げ(1996年)

駅が多い、駅間距離が短い、カーブが多い新京成(京成松戸線)ですが、駅間距離の長い、比較的直線区間のある駅間では、時速85km/hを出します。

以前は最高でも75km/hで、10km/hの向上であっても高速感は味わえます。

具体的には、松戸-上本郷1.7km、八柱-常盤平1.8km、常盤平-五香1.8km、くぬぎ山-北初富1.5km、初富-鎌ヶ谷大仏2.1km、三咲-滝不動1.4km、薬園台-前原1.4kmです。

なお、松戸→上本郷と、前原→薬園台の2区間は、→印の方向に進む方が、上り急勾配による高速運転が体感できます。

ちなみに、常磐緩行線の最高速度は90km/hで、新京成は5km/hだけの差です。

 

以上、独断と偏見の10選でしたが、78年間で最大のインパクトは今回の京成吸収合併、京成松戸線への変更です。

 

最後に、新京成には78年には至りませんが自分の人生的にはその年数とさほど大差なく、通勤だけでも半世紀以上楽しませていただき、この場をお借りしてお礼と感謝の意を表したいと思います。

2025年4月1日からの京成松戸線に変わってからの新たな発展に期待します。

自分から書くのもおこがましいことですが、余計なお節介にせよ、拙ブログが多少でも松戸線の発展のお役に立てれば光栄と思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

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