高千穂鉄道に乗れる?
天孫降臨伝説で有名な宮崎県西臼杵郡高千穂町。
多くの観光客が訪れるこの町への交通手段は自動車やバスが一般的です。
しかし、2005年までは鉄道でのアクセスも可能でした。
町内を走っていたのは第三セクター鉄道の「高千穂鉄道」。
特定地方交通線だったJR九州の高千穂線を転換した路線で延岡と高千穂の間を結んでいました。
2003年からはトロッコ車両も運行するなど観光路線として活躍していた高千穂鉄道高千穂線ですが、2005年9月6日の台風14号による増水で第一・第二五ヶ瀬川橋梁の流失を始めとする大規模な被害が発生。
沿線自治体が費用負担に難色を示したこともあり、2008年までに全線が廃止となってしまいました。
廃止となった区間のうち、高千穂~天岩戸~高千穂橋梁間の高千穂町内区間は「高千穂あまてらす鉄道」という企業によって「遊具」扱いで保存運転が行われています。
今回はこの高千穂あまてらす鉄道に乗車してきたのでご紹介します。
白夜行に乗車!
まずは高千穂町に行くための手段ですが、延岡経由だとかなり大回りかつ時間がかかってしまいます。
ということで、今回選んだのが高速バスのごかせ号。
西鉄と宮崎交通が福岡~高千穂~延岡間で運行している高速バスです。
2025年3月22日、やってきたのは博多バスターミナル3階35番のりば。
宮崎や本州・四国方面と比較的長距離のバスが発着するのりばです。
しばらくすると、白い車体のバスがやってきました。
これが西鉄の通称「白夜行」と呼ばれる車両です。
その名の通り、福岡~名古屋線「どんたく号」を始めとする夜行バスでも使われている車両です。
※2017年9月18日撮影
大阪万博の太陽の塔でおなじみ岡本太郎氏のデザインが特徴的な白夜行。
那珂川のミリカローデンのバスの日イベントで展示されたときに車内を見たことはありますが、営業運転で乗るのは初めて。
↑ミリカローデン展示時の様子はこちらから
さっそく車内に入ります。
車内は3列独立配置のシート。
夜行仕様らしくリクライニングはけっこう深く倒れ、E5系のようなヘッドレストピローが付いているのが特徴的。
フットレスト、インアームテーブルなどJRのグリーン車に相当する設備を備えていました。
コンセントがあるのも嬉しいですね。
8:25、博多バスターミナルを出発。
まず福岡空港国際線を経由して、半道橋ランプから都市高速へ。
土曜日ということで、若干渋滞してましたが、太宰府ICより九州道へ入ってしばらくするとスムーズに流れるように。
基山PAに停車。
基山PAを出るとすぐ、鳥栖JCTを通過。
2024年6月9日に供用開始されたばかりの小郡鳥栖南スマートICを通過。
筑後川を渡ります。
ここで一旦高速を降り…
停車したのは久留米IC。
乗客を乗せ、すぐにまた高速に戻ります。
八女ICに停車するとここからしばらくは停留所はありません。
次は北熊本SA。途中休憩のため停車します。
北熊本SAに到着!
15分くらい止まるようなので外に出てみます。
北熊本SA(下り)は現在建て替え工事の真っ最中!
仮設の店舗での営業となっていました。
中に入ってみます。
仮設店舗内は売店になっていました。
せっかくなのでちょっとだけお土産を買ってバスに戻ります。
ちなみに新店舗は3月27日営業開始予定となっているのでこの記事が公開されている頃にはもう営業開始されているはず。
行ってみたいですね~
北熊本SAを出たバスは熊本県内を南下。
嘉島JCTで九州道と分かれます。
ここから入るのは九州中央道。
九州中央道はここ嘉島JCTと宮崎県延岡市の延岡JCTとを結ぶ予定の高速道路です。
まだ今は一部しか開通していない、これからできていく道路です。
対面通行の高速道路を走っていくごかせ号。
見晴らしがいい場所を通っていきます。
現状の終点、山都通潤橋ICで高速を降ります。
高速を降りるとすぐそばは道の駅通潤橋。
ここに八女IC以来の停留所、「山都町」があります。
山都町はごかせ号で唯一の熊本県の停留所であり、乗降車どちらとも可能となっています。
ここで数人が降りました。
ちなみに有名な通潤橋はここから少し離れた場所にあり、車窓から見ることはできません。
ここからは高速がないため、ごかせ号は国道218号を走っていきます。
九州山地を貫く路線のため、けっこうカーブが多いですね。
やがて、バスは熊本-宮崎県境を越え、宮崎県へ入ります。
宮崎県はけっこう久しぶり。前回行ったときはきりしまで都城に行って吉都線に乗りましたね。
↑そのときの様子はこちらから
途中、五ヶ瀬町役場前に停車し、バスは高千穂町内へと入っていきます。
定刻より10分ほど遅れて、ごかせ号は高千穂バスセンターに到着しました。
ここで下車します。
続きます