2泊3日の最終日。































いつものように烏丸御池から京津線でびわ湖浜大津に向かいます。
昨年一昨年とあわせて観光というより通勤の感覚すらしてきます。
三井寺駅で下車。

山の中腹に見えるあの三井寺(長等山園城寺)を目指します。
京阪石山坂本線は琵琶湖に沿って走ってはいるのですが、その琵琶湖が望める場所は少なく、更に駅からほど近い場所となるとほとんどありません。
調べてみると、ここ三井寺すぐの琵琶湖疏水にかかる短い橋と斜面になっている穴太駅近くの踏切から一瞬くらいなもの。
さらに調べていくと、三井寺境内の階段途中からなら琵琶湖を背景にした列車が見えるらしい。
ただ、その情報も8年前の物なので今はどうなってるか?
三井寺駅を出て疏水に沿って歩いていると背後に踏切が鳴る音。
カメラを構えて待っていると、

響け!ユーフォニアムラッピング2023年ver.号の709-710号車がやって来ました。


早速お手製のダイヤグラムに蛍光マーカーで筋を塗ります。
この日の運用スケジュールが分かりました。
2024年ver.の605-606号車は運用予定表に入っていないので今日はこちら一本を狙って行きます。

琵琶湖から京の街への物流を目的に作られた人工水路の琵琶湖疏水。
あのように水門で固く閉ざされています。

琵琶湖と疏水の高低差が1.5mあるために閘門となっていて、今でも観光船が通る時には船のエレベーターと言えるこの閘門を体験する事ができます。

大津閘門で下げられた水路はトンネルにより逢坂山中でも1/1000以下の勾配でほぼ水平を保ったまま京都に入り、蹴上のインクラインを経て40m近く低い都へと繋がっているのです。
その最初のトンネルがあの第1トンネルで全長が2436mとの事。
近代産業遺構好きとしては観光船に乗ってみたいけど……
真っ暗で小さなトンネルの中を小さな観光ボートで20分以上かけて走る(もちろんライトは付いているけれど)のがどうにも恐怖で決心がつきません。
いっそインクラインも復活させて観光ボートごと京都入りしたい。

三井寺の拝観料600円(京阪のフリーきっぷを持っているので550円)を払い階段を登ります。

まずは参拝。
半月後には見事な桜に染まる境内もいまはまだその気配は無い。

疏水の反対岸に出る階段を少し下り、途中で待ち構えます。
やはりネットで見た8年前に撮られた写真より木の枝が多くAFを持って行かれてしまい失敗。
マニュアルに切り替え坂本比叡山口から折り返してくる列車を狙います。



どうしても細かな枝がかかってしまいますね。
まぁ、それも仕方なし。
一応は琵琶湖を背景に撮ることはできました。

大津港を13時に出るミシガンが一緒に写り込んでくれるかと期待もしたけれどそんなにうまくはいくはずも無し。

近江神宮前の錦織車庫で休んでいる605-606号車を確認。

穴太駅ホーム端から坂を駆け上がってくるところを撮影。

力強い絵が撮れる好きな場所です。

数多くのキャラクターで楽しませてくれてきたヘッドマークも最後の期間は

やはり北宇治カルテットの4人で締めでくれるようです。

折り返してきた列車で石山寺まで移動。
やはり乗客がいない。
こうすれば4人勢揃い?

京阪石山駅で下車。
住宅が立ち並ぶ道を5分ほど歩き線路沿いに出ると、JRを跨いだ高架線を上を走る列車を見ることができます。

こうして離れた位置から側面を撮れる場所も案外少ない。
南滋賀あたりの田畑越しに見れるところも車内から見ていると宅地造成が進んでいました。
カメラをバックに収めつつ工場の陰から飛び出す反対方向から来た列車を見ていると……

2024年ver.号!
予定表には無かった605-606号車が夕方ダイヤで出てきてくれました!
突然の事でシャッターも遅れ信号器具にかかっちゃったけどもう一度会えてとにかく嬉しい。
もう泣きそうなんだけど。

暗くなり始めたこの場所を離れ石山寺駅から折り返してくる709-710号車に最後の乗車をする為に早歩きで戻ります。

びわ湖浜大津駅で下車。
ペデストリアンデッキから乗ってきた列車を撮影です。
これ以上暗くてはぼくの機材では撮れないし帰りの新幹線の時間もあるのでそろそろお別れです。

デッキを降りて三井寺まで併用軌道に沿って歩きます。
最後はやはりここで締めたい。
605-606号車が通った後の2分後に坂本比叡山口から折り返してきた709-710号車が来るはずです。

予定外にももう一度会えた605-606号車。

少し遅れていますね。
???!!!
ってことは!?
三井寺駅手前まで走ります。
歩くにはちょうど良いこの距離も長く感じる。
どこかで立ち止まり望遠レンズに付け替えた方が良かった……とそれは今だから思えること。
この時は1mでも1歩でも近づきたい。
三井寺に停車中の605-606号車がゆるゆると発車して行き、カーブの陰から、

来た!
来てくれた!
2024年ver.号と2023年ver.号のすれ違いです。
もともと浜大津駅発車での交差点信号で到着時間が遅れることも普通の事とはいえ、2分遅れてきたことで最後の最後でようやく見ることができた両列車の離合。
まるで天からの贈り物のような采配に涙が込み上げてきます。

9年もの間続いた京阪石山坂本線での響け!ユーフォニアムラッピングもあと半月でとうとう終わってしまいます。


一歩先に709-710号車の2023年ver.ラッピングはあと1週間で運用終了。

大好きな京阪特急8000系をモチーフとした衣装に身に着けたキャラたちが華やぐこの2023年ver.に惹かれて来た3度目の大津訪問もこれで終了です。
いつまでもダラダラといてしまいそうになるところを素晴らしい光景にスパッと気分良くこの地を離れる事ができます。

605-306号車で京阪に膳所駅に向かい、石山坂本線ともお別れです。
ぼくは終わりの2年半でしたが、2015年からのコラボ、本当にありがとうございました。
もうこれで来る機会もそう無いだろうなぁ

と言いながらも……
また来る気がするんだよなー
ベストセラー小説となった「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」がアニメ化されるのは当然あるだろうし、そうなると舞台であるここを走る石山坂本線がラッピングしないわけが無い。
できれば京アニで!
さらに堀口悠紀子さんキャラデザインだともう最高!!
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