今回から新連載シリーズを開始いたします。
タイトルは「2024年 伯備遠征」でございます。
遠征を敢行したのは、今から1年前となる2024年2月のこと。
当時、日本中の撮り鉄から最も注目を浴びていた車両は、間違いなくこちらの車両でしょう。
最後の定期運用を持つ国鉄型特急電車となった381系「やくも」でございます。
後継の273系への置き換え開始はダイヤ改正後の4月6日から、そして定期運用終了は6月15日と発表され、最後の雄姿を記録すべく多くの鉄道ファンが伯備線を訪れておりました。
私はというと、伯備線はすでに4~5回ほど訪問済みだったので、遠地の列車にしてはかなり撮影していたほうではありました。
ですが「やくも」にはケリを付けなければならないことがございまして・・・
山陰の名峰「大山」と絡めたカットを狙っていたのですが、過去4度ほど敢行した遠征ではことごとく天気に恵まれず、まともに拝めたことが無かったのです・・・。
これが心残りとなっており、2024年の年始記事で2024年にやりたいこと第1位にあげたほど、是が非でもリベンジしたかったのです。
そしてダイヤ改正を1か月後に控えた2月中旬のとある週末、山陰地方に雲一つない快晴予報が出たので「これは行くしかない!!」と決意し、大山との因縁にケリをつけるべく、遠征を敢行いたしました。
そんな遠征の模様を、これから綴ってまいります。
まずは神奈川県川崎市の自宅から西へ・・・・
とはならず、今回のスタートはなんと香川県高松市でございます。
実は遠征直前まで高松市への出張が入っており、そこから直行する形での参戦となりました。
別に狙っていたわけでは無く、職種がら毎年年度末には泊りがけの地方出張が発生するのですが、それが今回は偶然にも高松市だったというだけであります。
年によっては北海道や東北への出張も入り、そこから山陰まで移動となるとめちゃくちゃ面倒なので、そういう意味では非常にラッキーな出張でしたね。
まずは「快速マリンライナー」で四国から本州へ渡ります。
「マリンライナー」は3か月前にも乗車したので、あまり久々感はなし。
瀬戸大橋を渡って本州へ。
ちょうど夕陽が差して綺麗でした。
高松駅から1時間ほどで「やくも」の起点である岡山駅に到着です。
川崎市から新幹線や空路を使うと3時間以上かかるので、楽な移動でしたね。
いつもだと岡山駅でレンタカーを調達しますが、今回は大山目当てのため鳥取県側での撮影がメインとなり、帰りは米子空港から空路を使う予定。
というわけで今回は山陰への移動も兼ねまして、撮り鉄の前に381系「やくも」を乗り鉄することにします。
欲を言えばパノラマ編成のグリーン車を利用したいところですが、時間的に合わなかったかつ夜間なので、普通車で行きます。
ですが381系らしさを感じられるこちらの座席をセレクト。
381系名物「冷房ダクト横の1人がけ座席」でございます。
とはいえ実際に座ったのは「1人がけ座席の真後ろの窓側座席」で、個人的にはここが真のアタリ席だと思います。
列車は定刻に岡山駅を発車。
今回は自由席利用でしたが、私が乗車した号車は10名程度と、思った以上にガラガラで席は選び放題でした。
上述した通り自由席を利用しましたが、381系引退に先立って行われた2024年3月ダイヤ改正では「やくも」の運行体系にも変化がありました。
2024年3月16日より、JR西日本の主要在来線特急である「サンダーバード」「しらさぎ」「スーパーはくと」「スーパーいなば」「やくも」が全車指定席化されました。
同改正ではJR北海道でも「北斗」「すずらん」「おおぞら」「とかち」が同じく全車指定席化され、運用面でも大きな変化があった改正となりましたね。
車内では岡山駅で調達した弁当で晩御飯。
岡山の名物駅弁「祭りずし」が売り切れていたので、駅ビルのデパ地下的なところで弁当と総菜をチョイス。
駅弁と比べて若干旅情に欠けますが、コスパはこちらの方が良いですね。
倉敷を出ると車窓はすっかり真っ暗だったのと、今回は381系のモーター音を堪能するのがメインだったので座席に身をゆだね、時々寝落ちを挟みつつ米子駅に到着。
これが私にとっては、381系の乗り納めとなりました。
381系は乗り鉄も何度かしていますが、結局パノラマグリーンに乗れずじまいだったのは悔いがありますね。
米子駅では、1か月半後にデビューを控えた273系を猛プッシュ。
階段アートはちょっと面長過ぎじゃないでしょうか(笑)。
そして今回は米子駅も見どころでした。
米子駅は数年前から建て替え工事が行われていましたが、本遠征の半年前に当たる2023年7月29日に新駅舎がオープンしておりました。
たびたび工事中の米子駅を訪れていたので、新駅舎探訪も兼ねて簡単に駅舎内を見物することに。
一番大きな変化は、橋上化されて南北の自由通路が併設されたことです。
旧駅舎時代は北口しか設置されておらず、かつ駅直結の縦断通路が無かったため、線路の南側から駅舎へアクセスするには、周辺の跨線橋や踏切まで大回りする必要があり不便だったそうな。
それが橋上駅舎化と共に南口広場が新設されて、南側からのアクセスが飛躍的に向上したそうです。
改札口はこんな感じ。
米子駅はもともと自動改札機も導入されていたので、機能面ではあまり変化は無いですかね。
近年縮小傾向にある「みどりの窓口」も、しっかり残ったようです。
最後に役目を終えた旧仮駅舎をパチリ。
こちらの現況はよく分かりませんが、いずれ解体されるのでしょうか。
駅探訪を終えて、駅近くのビジホで一泊します。
シングルルームを手配したのですが、ソファ付きのやけに豪華な部屋でした(笑)。
といった感じで、初日はこれにて終了。
翌日から本格的に活動開始です。