JR東日本 廃車回送されたのに除籍されない機関車の特徴を見る


こんにちは!
今回はJR東日本の機関車事情を見ていきたいと思います。
JR東日本ではここ数年、今年度までに多数の機関車が引退しました。多くの車両が廃車回送されています。その一方で廃車回送されたにも関わらず、除籍されずに、長野総合車両センターや秋田総合車両センターに留置されている車両も存在します。今回は除籍された車両とされていない車両、それぞれどんな車両がいるのか、見ていきたいと思います。

除籍されていない車両

まずは除籍されていない車両からです。

EF65 1105[尾久] 2022年2月2日 長野廃車回送


DE10 1604[ぐんま] 2023年5月30日 秋田廃車回送
DE11 1041[ぐんま] 2023年8月29日 秋田廃車回送
DD14 310[盛岡] 2023年9月27日 秋田廃車回送
DE10 1685[ぐんま] 2023年11月8日 秋田廃車回送
DE10 1697[ぐんま] 2024年9月2日 秋田廃車回送
DE10 1571[ぐんま] 2024年11月15日 秋田廃車回送


EF65 1103[尾久] 2024年12月12日 長野廃車回送
EF65 1102[尾久] 2025年1月9日 長野廃車回送

このようになっています。
一方で2024年に廃車回送が行われた後に廃車となった機関車には以下の車両が存在します。

EF81 98[尾久] 2024年3月25日 秋田廃車回送→26日廃車
EF81 136[秋田] 2024年7月4日 秋田廃車回送→10月12日 廃車
DE10 1762[盛岡] 2024年8月27日 秋田廃車回送→28日廃車
ED75 757[仙台] 2024年10月10日 秋田廃車回送→11日廃車
DE10 1651[郡山] 2024年10月23日 秋田廃車回送→24日廃車
DE10 1760[郡山] 2024年10月23日 秋田廃車回送→24日廃車



このような形となっています。
このように入場後にすぐに廃車になる車両と、廃車とならずに籍を有したまま留置される車両に分かれています。当初はこの基準というのもよく分かっていませんでしたが、今年度に廃車となった車両と籍を有したままの車両の違いを見た場合、除籍されない車両たちにはある特徴が見えてきました。それが、ぐんま車両センター所属のDE10/DE11と、尾久車両センター所属のEF65は除籍されにくいということです。

廃車回送後、秋田総合車両センター一般公開で展示されたぐんまのDE10

まずぐんま車両センター所属のDE10/DE11については、2023年度以降に秋田総合車両センターに入場した車両の中から1両も廃車が発生しておらず、籍を有したまま留置されています。2023年度中に秋田に回送された3両、2024年に回送された2両、全車両が籍を有したままとなっており、解体作業も着手されていないようです。一方、その他の配置のDE10は、2024年春に八戸臨海鉄道に譲渡された盛岡DE10 1764を除き、全車両が数ヶ月以内には廃車になっています。明確にぐんま車両センター所属の車両のみ除籍をしていないという基準が定まっているように見える所ですね。

昨年11月の廃車回送後、除籍されずに留置されているDE10 1571

また、尾久のEF65もなかなか除籍されません。尾久のEF65のうち、2021年に廃車回送された1104号機は廃車となりましたが、2022年以降に廃車となった1105、そして昨年廃車となった1102、1103は除籍されていません。(ちなみに1104も除籍はされたものの解体はされていません)こちらも廃車回送後、しばらく籍を保持したままになっているという特徴はあるようです。

廃車回送後、除籍されずに留置されているEF65 1103

なぜ、高崎のDE10/DE11が他所属のDE10と別扱いされているのか、また尾久のEF65は多くの機関車の廃車先となる秋田ではなく、長野に回送されて、そこでしばらく留置されているのか、よく分かりません。これらの車両たちが今後どうなるのかが一つ注目なのかなと思います。
また、2023年10月に廃車回送されたDD14 310も除籍されていません。こちらは青森で保管されていた時代から、ほぼ保存車両のような状況でしたから、保管先を青森から秋田に変えただけという扱いなのかもしれませんね。こちらの車両も解体はされずに、そのままの状態で留置が続いています。310号機が廃車となると、DD14は形式消滅となりますから、そういった意味でも慎重になっているのかもしれません。

こちらも廃車にならずに留置されている DD14 310

このようなところでしょうか。
後数日で一つの節目となる2024年度が終了します。その辺りでこれらの保管車両たちに何らかの動きがあるのか、その点は注目なのかなと思います。
以前、長らく廃車とならずに秋田に留置されていた、DE10 1764は八戸臨海鉄道に譲渡されました。DE10やDE11で車籍を有する車両たちに更なる譲渡があるのか?この点も気になる所です。
最後までご覧いただきありがとうございました!