こんにちは!
今回は205系1000番台に関する記事を書いていきたいと思います。
先日、205系1000番台の内装解体が行われているということを記事にしましたが、一昨日あたりからいよいよ解体がスタートしたようです。
2nd-train.net
まあ分かってはいましたが、実際に解体されるとなると寂しいですね。南武支線は路線が短いこともあり、W1やW2は何回も乗りました。昨年の夏はW2編成も復活しましたし、最後まで面白い動きを見せてくれたな…と思います。
今回はW1/W2編成の解体に際し、最後にこれらの車両の経歴を振り返っていきたいと思います。前ブログ時代含めて、W1/W2はかなりの回数記事で扱ってきましたが、さすがに主題になるのは今回が最後になるでしょう。そんな最後にW1/W2編成の華々しい経歴を振り返ってみたいなと思います。W1/W2は華々しい経歴と書きましたが、この2編成は205系の中でもかなり異色の経歴を持つ編成たちです。205系の中でも多くの編成が歩んできた『一般的な経歴』から外れ、ずっと『少数派』を歩み続けてきたとでも言えるのではないかな…?と思います。W1/W2編成は、配置先で常に少数派の車両として活躍を続けてきました。2度の転属歴があるにもかかわらず、どこでも少数派として活躍した車両というのは相当に珍しいと思います。今回はそんな少数派の車生を振り返ってみましょう。
1989年10月 京浜東北線車両としてデビュー
W1/W2編成はご存じの通り先頭化改造車です。南武支線に転属するまではモハとして活躍していました。新製配置先は京浜東北線です。W1編成はウラ1編成、W2編成はウラ2編成の5,6号車としてデビューしました。京浜東北線では103系が多数を占めており、205系は6編成しか配置されず、最初の配置先でも少数派の車両として活躍をしました。(ちなみにこの京浜東北線時代の同期にかの有名なハエ28も存在します)そんな少数派の205系は、209系が誕生をすると103系と共に京浜東北線を撤退することとなり、205系は新天地に活躍の場を移すことになります。数か所に分かれましたが、ウラ1,2は中央・総武緩行線に転属することになります。これが1993年3月のことです。
1993年 中央・総武緩行線へ転属
1993年のダイヤ改正で中央快速線の増発が行われることとなり、中央・総武緩行線用の201系2編成が転属することとなりました。その穴埋めとして、ウラ1・2編成は中央・総武快速線に転属し、ミツ22、ミツ23編成となります。そんな転属先の中央・総武緩行線でも205系は少数派の存在でした。まず、ミツ22・23が転入した際、中央・総武快速線を走っていた205系は1編成のみでした。更に、ミツ22・23とは別に南武線と京浜東北線を活躍していた編成を組み合わせて組成したミツ21編成も転入しており、元からいた1編成と転入した3編成の計4編成が同時配置数の最大数です。最大で4編成で、後に転属などにより少なくなっていきますから、やはりこの路線でも少数派だったということが分かると思います。第二の転属先でも少数派となった同編成たちはしばらく中央・総武緩行線で活躍を続けますが、2002年に転機が訪れます。E231系の導入により、置き換えられることとなり、ミツ22・23(末期には編成番号は変わっていましたが、今回はこの番号を書きます)新天地に旅経つことになりました。しかし、今回の転属先は10両一緒ではありません。1~4,7~10号車は武蔵野線へ、そして5,6号車は先頭化改造の上、南武支線へ行くことになります。
2002年 南武支線へ転属
今回はW1/W2編成にフォーカスをあてる記事なので、武蔵野線に転属した8両は無視します。10両編成から解かれた5,6号車は先頭化改造の上、南武支線へ転属することになりました。中原車両センターの配置車両は南武線と鶴見線の車両の配置がメインで、南武支線の車両は3編成しか存在しません。またも中原車両センター(当時)内で、少数派の1000番台を名乗ることになったわけです。2度目の転属、3度の配置先すべてで少数派。まさしく少数派を歩んできた車両と言えるでしょうね。南武支線では20年以上の活躍と、これまでの2度の配置先の活躍期間を優に超え、2023年9月に運用を離脱しました。W1編成はそのまま運用に復帰することはありませんでしたが、W2編成にはボーナスステージがあり、2024年7月~10月頃に南武支線での運用に復帰し、10月には運用を離脱しました。12月に2編成一緒に郡山総合車両センターに廃車回送され、廃車となりました。
このように約35年に渡る車生の中で、常に少数派を歩み続けてきたW1/W2編成。京浜東北線→中央・総武緩行線→南武支線と渡り歩いたのはこの2編成のみです。このような面白い編成で、なおかつ2M0Tという構成比であったために、第4の車生にも期待しましたが、ありませんでしたね。ただし、ウラ1,2として同じ編成を組んでおり、中央・総武快速線からの撤退時に武蔵野線に転属し、生き別れとなった8両の元武蔵野線M1・M2編成はインドネシアで現役です。面白いことに、この2編成は向こうでニコイチになって12連で活躍しているようです。日本で30年ずっと一緒に渡り歩いて、ジャカルタでは同じ編成になるなんて、この2編成は本当に一心同体だな…と思うのですが、M1・M2には頑張ってほしいものですね。末長い活躍を期待しています。
最後までご覧いただきありがとうございました!