ダイヤ改正前後で並べて眺める(そして愛でる)
このテーマでは、ブログ筆者の琴線に引っかかった印象的なダイヤ改正について、当時の時刻表紙面の「改正前号」と「改正号」を両方引用し、シンプルに並べて、眺めてみる、というもの。あわせて当時の各線でのダイヤ改正された背景もコメントしましたので、当時を知らない方の一助になれば幸いです。
2001年10月1日ダイヤ改正の意義とは?
1日にJR東海、西日本、四国でダイヤ改正が行われました。東海道・山陽新幹線での主な改正内容ですが、東海道・山陽新幹線ののぞみ号の増便(東京〜新大阪間でほぼ30分間隔運転)と、そののぞみ号の新横浜、新神戸停車列車も増加(新神戸は全列車停車)と、のぞみ号が新幹線の主たる列車となる土台が着々と築かれていきました。
JR東海の動き
東京〜新大阪間でののぞみ号増発にあたって、700系16両C編成がプラス6本増備で、東京・大阪の運転所合計で30本となった。その結果、100系G編成の淘汰が進み、G編成による定期ひかり号が消滅。入りは16両編成32本にまで減らした。
JR西日本の動き
東京〜広島間のひかり号の速達化のために従来の100系V編成から700系B編成に切り替え(東海道区間乗り入れのため3本を新造)ることで、同区間のひかり号の使用形式を300系、700系に統一。捻出された100系V編成がこだま号への転用のため短編成化工事(4両モノクラスP編成)を実施。
眺めてみてコメント(ブログ筆者より)
- 新神戸駅停車ののぞみ号について。改正前はのぞみ13号、15号(ともに博多行)は新神戸通過でしたが、改正後の同列車について、ともに新神戸停車となります。
- 改正前の臨時列車 ひかり191号(東京→博多)について、改正後は、東京→新大阪間は定期のぞみ63号(東京→新大阪)と、臨時ひかり559号(新大阪→博多)と運転系統の分割を実施しています。ちなみに、臨時ひかり559号の停車駅は臨時のためか、改正前のひかり191号で停車した福山、徳山が、改正後は通過となりました。
- ひかり381号について、改正前が新大阪→広島の運転から、改正後で新大阪→博多に延長されます。
- こだま637号について、改正前が姫路→広島の運転から、改正後で姫路→博多に延長されます。これは改正前のこだま581号(広島→博多)を統合した結果です。
リニア鉄道館にて、ブログ筆者撮影
ダイヤ改正前 2001年7月号より
のぞみ号の注釈について、500系のぞみ、700系のぞみと注釈があるものと、無記のぞみ号は300系でしたね。この時代の東海道・山陽新幹線では、0系、100系、300系、500系、700系と多種にわたる編成が運転されていました。それぞれ性能も異なるので、現在のように700系で揃っている状態からすれば、運用には今以上に神経をつかっていたのかもなと、想像してみたりします。
JTB時刻表2001年7月号より引用
ダイヤ改正後 2001年10月号より
備忘がてら取り上げるのは、「ひかりレールスター」の注釈について。ひかり379号、381号には「ひかりレールスターで運転」となっている一方で、ひかり559号が「ひかりレールスター車両で運転」と、「車両」の言葉ありなしが気になります。その差異の明確な理由は調べてみてもでてこないのですが、ひかり559号が2日のみの運転だったので、販売上の都合で記載を変えたのかもしれません。この事情がわかる方、ご教示いただけますと幸いです。
JTB時刻表2001年10月号より引用
本日は以上です。
参考資料:JTB時刻表2001年7月号、10月号、年鑑日本の鉄道’02 鉄道ジャーナル社
- 列車名大事典〜最新増補改訂版楽天市場寺本光照さんによる列車名の叙事詩。西九州新幹線開業にともなう列車名変更までカバーしているようです。
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