近鉄のアナザーワールド、南大阪線系統初の省エネ車両として登場したのが界磁チョッパ制御を採用した6600系です。
トップナンバーですね。1400系の狭軌バージョンとも言えますが、抑速ブレーキが省略されていますので、必ずしも共通という訳ではありません。
2両編成ですが、ワンマン非対応のため通常は道明寺線には入りません。増結運用専属とも言えますね。
近年では前照灯がLED化されています。車内も登場時から変化があるようですので、ちょっと見てみましょう。
車内です。近年の近鉄はモノトーンな色調がお好みですが、この系列に関してもそのブームに乗せられてモノトーンなデザインにリニューアルされています。
ドアです。ドア窓の大きさはそのままに、化粧板は黒色となり、両端にイエローラインを配しています。また足元も黄色にして注意喚起を促しています。しかし機能的なリニューアルはその程度、LED表示機やLCDディスプレイなどの情報提供ツールは省略されています。奈良・京都線系統ではLCDディスプレイが搭載されつつある中、南大阪線系統の扱いが見え隠れ。
車端部です。2両編成の両方が優先座席に指定されており、一般座席の設定はありません。全体的にグレートーンな中オレンジ色主体で目立たせており、利用客にも伝わりやすいですね。
フリースペースとセットになった区画です。化粧板こそ貼り替えられましたが、仕切り扉自体はリニューアル前から変わらない、窓が小さめの昔ながらのそれです。アシストレバーだとか、そんなシャレたものはありません(笑)
最前面です。仕切り窓自体はあるものの、やや高めの設定なのでお子さまには厳しいですね。このリニューアルでも、窓を引き下げるチャンスはあったはずではありますが…。
天井です。枕木方向にも吊革が設置されたのがポイントで、関西では割と少数派なように感じています。あと座席のポールが天井まで伸びていること、これは全国的にもあまり見ないように思います。一方で近鉄特有の三角形の照明カバーが残っているのに安堵の気持ちが溢れ、荷棚が網棚のままで欲の無さを感じたりと、手の加え方に近鉄の独特感が出ているように感じました。
窓です。日除けの生地が下部をビニールにしたタイプに交換されています。手で触れること、脂ぎった頭を載せられること、何かと汚れる要素が多いことからこうしたのでしょうね。爪を引っ掛ける窪みは1/3程度と最下部の二段構え、未だに「上げるか下げるか」の選択肢しかない旧型車がそれなりにいることを思えば、恵まれた方でしょうか。
座席です。ドア間は7人掛けで、かつては体格に合わせて思い思いの間隔で座るスタイルでしたが、新たにポールが増設され、3+4で区切れるようにしています。立ち上がり時にも使えるため、利便性は高くなったでしょうね。モケットはグレートーンのものに交換されていますが、袖仕切りは相変わらずパイプ構成のままです。あまり機能的とは言えないので、せめてVVVF車以降のものにならんかなぁ、というのが正直な感想です。
こちらは優先座席です。オレンジ系のモケットで、黒の帯の中にピクトグラムを配置しています。また吊革、ポール、足元のマットでも優先座席であることをアピールしています。
最前面の3人掛けです。座り心地はスプリングが効いたそれで、橿原神宮前を境に座り直しがいりそうなものではあります。
フリースペースです。握り棒とヒーターのユニットのほか非常ボタンがありますが、非常ボタンはかなり高い位置に設置されています。通常時にむやみやたら触られないようにしていることは分かりますが、非常時に触れない人があることも考えてもらいたいとは思います。
こちらは避難はしごが置かれているフリースペースです。ここは非常ボタンが扱いやすい位置にありますね。吊革ですが、フリースペースは短いものにするケースが多い中、奥4本に関しては座席上と同じ長いタイプを使用しています。
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