1967(昭和42)年7月に、中央線三鷹駅で発行された、特別快速電車誕生記念乗車券です。

東京鉄道管理局(後に分割されて東京西鉄道管理局)名が入ったしおり型の記念乗車券で、三鷹駅~新宿駅間の往復乗車券になっています。
イラストは当時運転されていた101系電車がモデルになっていると思われますが、何となく前面窓は方向幕のバランス的には103系電車みたいで、6年後に導入された103系電車の特別快速電車が誕生する未来を予言していたかのようなものでした。

乗車券部分を拡大してみました。青色こくてつ地紋の券で、横幅は5.75センチですが縦は3.5センチとA型券よりやや大きなサイズになっています。
新宿駅では券片を見せるだけで下車出来たようで、途中下車は出来ないようになっていました。また、後の企画乗車券と同じ扱いであったものと思われますが、往復乗車券ではありますが、通用日は1日間になっていました。

裏面です。三鷹駅を発車する特別快速電車の時刻が記載されています。これによりますと、東京方面ゆきの電車は、平日は9時41分から15時20分の間に1時間あたり3本(9時台が1本で15時台は2本)、休日は8時37分から17時21分までの間に1時間あたり3本(8時台が1本で17時台は1本)が運転されており、朝夕時間帯の運転はなかったようです。
また、当初は国分寺駅には停車せず、三鷹駅を出ると、次の停車駅は立川駅になっていました。国分寺駅に特別快速電車が停車したのは、国鉄民営化後の1988(昭和63)年のことでした。
先日の3月15日は、JRグループのダイヤ改正が行われました。管理人の生活エリアであるJR東日本では、東北新幹線「はやぶさ」の増発や中央線快速・青梅線でのグリーン車サービスの開始を中心としたダイヤ改正が実施されています。
とりわけ、中央線快速・青梅線でのグリーン車サービスの開始は今回の目玉であったようで、大々的に広報がなされ、テレビ局各社でもそれに因んだ内容の番組が放映されています。
中央線快速は戦前の急行電車をルーツとしていますが、1961(昭和36)年の急行「アルプス」運転開始によって急行電車から快速電車に呼称が変わり、1967(昭和42)年7月に国電区間が中野駅から高尾駅まで延長され、同時に特別快速の運転が開始されています。