D51型蒸気機関車
高校2年生から3年生に上がる春休み、国鉄の動力近代化計画によっていよいよ蒸気機関車の数も少なくなってきたので、思い切って大撮影行を計画しました。その頃「山陰均一周遊券」というのがあり、料金や利用範囲は、学割を使うと京都駅から山陰本線を幡生駅まで、舞鶴線は西舞鶴駅まで、そして陰陽連絡線の中間駅までの範囲で、7日間3000円で急行自由席乗り放題というものでした。今と比較して、青春18切符の方が安く感じられますが、この頃は、昼夜を問わずかなりの本数の「急行」が走っていましたので、青春18とは比べものにならないぐらいのお得感がありました。
この写真は、撮影行の合間にいとこと萩へ出かけた帰りのことでした。明神池からタクシーに乗り東萩駅へ向かっていたところ、平行して走る山陰本線にD51を見つけました。越ヶ浜の駅を過ぎたあたりだったでしょうか。タクシーの運転手に、「なんとか東萩駅に先着してもらえませんか」とお願いして間に合わせていただくことができました。周遊券を持っていた私だけが改札口を入り、なんとか出発までのわずかな時間にカメラに収めることができました。
今となっては、これらの写真がベストショットとなって手元に残っています。