番外 複数の履歴がありました、現在は西鉄バス「桜島号」専用車、三菱エアロエース2台のこれまでの姿 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西鉄バスの福岡~鹿児島線「桜島号」と言いますと、これまでも当ブログでもご紹介しておりましたように、その西鉄バス担当便におきまして全便が4列シート化されておりまして、西日本車体(西工)02MC架装車まで見られておりました3列シート車は全て姿を消しております
 
 この4列シート車に関しましては、上の画像にもあります三菱エアロエースやいすゞガーラVPと言った車両が使用されておりまして、他社担当便でまだ見られております3列シート車とは装備面などからも対照的な部分も見られておりますが、それでもこれら車にはコンセント・Wi-Fiも装備されておりまして、所要時間4時間以上の路線ではありますが退屈させない点も見られております。
 
 
 そして、この専用車の中には、様々な路線を担当しました遍歴を経まして、現在は「桜島号」に定着している車両2台も専用車として存在しております。それが上の画像1・2にあります、平成26年式の三菱エアロエース(QRG-MS96VP)であります4853(画像1・最後の画像)・4854(画像2)の2台でありまして、一時期は夜行路線でも使用されていた経歴も持つ車でもあります。
 
 
 では今回は、夜行高速路線バスも経験しておりました、この2台の現在の「桜島号」までの担当履歴を皆様にご紹介してまいります。
 
 
 この2台は、平成26年に福岡高速営業所に新製導入されておりまして、新製導入時は福岡~佐世保線「させぼ号」に導入されておりました。以下画像が、「させぼ号」に運行されていた時に那の津4丁目時代の福岡高速営業所に休んでいた姿をリア部分のみ収めておりましたが、この後これからご紹介します路線に転用される事にもなります。
 
 (4854)
 
 
 そしてこの2台は、この年運行を開始しました福岡~ユニバーサルスタジオジャパン(R)(USJ)に転用される事になりまして、所属も博多営業所に転属する事にもなります。実はこの車には、空気清浄機・コンセント付き4列シート車ではありますが、後方に仮眠室も備えられておりますので、夜行高速路線バスにふさわしいような装備となっていたのが特徴でもあります。
 
 この車に関しましては、塗装が中長距離の高速塗装でもあります「火の鳥塗装」をまとっておりましたが、夜行専用車でもあった事もありまして、星も車体各方向に見られておりまして、そう言った所からも従来の「火の鳥塗装」とかけ離れた部分も見られておりました。やはり、見ましてもこう言ったユニークな部分が印象的でもあります。
 
 この路線は、現在は廃止されております福岡~大阪・京都線「ムーンライト号」の派生路線としての姿も見られておりまして、4列シート車でもあった事から運賃も安めに設定されておりました。しかし、それでもさらに安い高速ツアーバスから路線化されました存在などもありまして当初から低迷しておりましたが、結局わずか5ヶ月で廃止となりました。
 
 
 これら車は、USJ線の廃止後は、以下画像のように多客期には福岡~名古屋線「どんたく号」などの夜行続行に使用されてもいまして、そう言った事からデザインは変わらずに運行されておりまして、引き続き仮眠室が使用した路線でも運行されていた事がお分かりいただけます。
 
 (4853、「どんたく号」続行時)
 
 
 平成27年7月、これら2台は西鉄バス北九州に移籍しまして、小倉営業所に所属しながら、この年開設されました土日祝日運行の路線でありました、北九州~湯布院線の専用車に転用されました。また、これら車は現在は廃止されました北九州~別府・大分線「ゆのくに号」にも使用される時もありまして、当時西鉄バス北九州に所有していた車の中では最も豪華な車でもあったのが特徴でありました。
 
 (北九州~湯布院線時代の4854)
 
 この路線に転用されました際にも、画像のようにデザインもそのまま残されておりまして、最も豪華でもあるとともに、一際目立つ車である事が伺わせておりました。しかし、この北九州~湯布院線に関しましても、利用客低迷もありまして、わずか5ヶ月ほどの平成27年12月27日に運行を終了しておりまして、翌平成28年以降の運行はありませんでした。
 
 
 その後、これら車は福岡に戻りまして、4854は西鉄バス博多営業所に転属しまして福岡~島原線「島原号」に、4853は西鉄バス福岡高速営業所に転属しまして、福岡~大分線「とよのくに号」にて活躍を行っておりました。尚、4854の「島原号」に関しましては、画像のように行先表示器は表示せず、前面上部・側面の紙サボでしか表示されておりませんでした。また、福岡に戻るに際しまして、星のデザインは姿を消しまして、「火の鳥塗装」のみの姿に改まっておりました。
 
 (4854「島原号」)~行先表示器は使用せず
 
 「とよのくに号」に転用されました4853です。「とよのくに号」転用に関しましては引き続き大分県まで足を運ぶ路線に就いた事にもなりましたので、大分自動車道での活躍が見られてよかった所ではなかったかと思います。
 
 また、その後元「ライオンズエクスプレス」専用車でありました8546が「島原号」に転用されるようになりまして、その結果4854も福岡高速営業所に転属しまして「とよのくに号」に転用されました。その結果、再び4853・4854とも同じ路線におきまして使用される事にもなりました。
 
 
 そして、これら車は旧西鉄高速バス福岡支社に移りまして、4列化されました福岡~鹿児島線「桜島号」に転用されました。冒頭にもご紹介しましたように、旧西鉄高速バス担当便が4列シート化を行っておりましたので、固定窓など他の専用車と装備が似ている事から、その流れでこれら車も転用していたと言ってもいいのではないかと思います。
 
 (4853)
 
 尚、旧西鉄高速バスは平成31年4月に解散しておりまして、それによりまして再び運行も西鉄バス本体に戻りまして、福岡高速営業所属車として引き続き「桜島号」として運行されております。それによりまして「Group」のロゴが消えている訳ではありますが、これら専用車2台にとりましても数度も転属・転用も経験している訳ですので、そう言った所が正直深い所ではないかとも思う所ではあります。
 
 (4854)~現在の姿
 
 
 ここで、これら車の転属履歴をまとめてみました。この間には北九州ナンバーに改番された経歴もありましたので、転属とともに改番もあったと言うのも伺える所ではないでしょうか。
 
 4853
 西鉄バス福岡高速営業所(平成26年)→西鉄バス博多営業所(平成26年~平成27年)→西鉄バス北九州小倉営業所(平成27年~平成28年)→西鉄バス福岡高速営業所(平成28年~平成29年)→西鉄高速バス福岡支社(平成29年~平成31年)→西鉄バス福岡高速営業所(平成31年~)
 
 4854
 西鉄バス福岡高速営業所(平成26年)→西鉄バス博多営業所(平成26年~平成27年)→西鉄バス北九州小倉営業所(平成27年~平成28年)→西鉄バス博多営業所(平成28年)→西鉄バス福岡高速営業所(平成28年~平成29年)→西鉄高速バス福岡支社(平成29年~平成31年)→西鉄バス福岡高速営業所(平成31年~)
 
 
 今回は、現在「桜島号」に使用されております、三菱エアロエースの4853・4854の現在までの履歴をご紹介しましたが、この間には短命の路線の専用車に務めていたりと様々な姿が見られていた事が履歴からも伺わせております。やはり、転属履歴が多い事からも実感する所ではありますが、それらの路線に適していたからこそ専用車として入っていた訳でもあったと思いますので、この2台の存在は大きいのではないでしょうか。現在はご紹介しておりますように「桜島号」に定着しておりますこの2台ではありますが、ご覧の皆様もそう言った様々な経歴があった事を存じていただければとも思っております。