番外 JR/MR同一ホームでもかけ離れた部分&「ななつ星」も使用した、現在撤去の有田駅の「中線」 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

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 佐賀県有田町の代表的な駅と言いますと、上の画像にあります有田駅でありますが、この駅は、普段は特急列車「みどり」「ハウステンボス」や、佐世保線の普通列車が停車する駅でもありまして、結果特急・普通列車は全列車が停車するようになっております。
 
 現在佐世保線の使用車両は、特急列車は上の画像の「みどり」・「ハウステンボス」に使用されております783系電車、令和4年9月改正からは「リレーかもめ」とともに「みどり」にも運用に入るようになりました885系電車が乗り入れております。
 
 また、普通列車はメインの817系電車・811系電車、そして令和4年9月改正から乗り入れるようになりましたYC1系気動車、そして江北~諫早・長崎間の「上下分離区間」で使用されておりますキハ47形気動車が送り込みの形で運行されておりまして、817系電車・YC1系気動車・キハ47形気動車はワンマン列車による運行となっております。
 
 (811系電車、早岐行き)
 
 その一方、以下画像の787系電車、415系電車・813系電車が乗り入れなくなっておりまして、特に画像の787系電車は「みどり」として運行されておりましたが、令和4年9月改正で乗り入れなくなっております。
 
 (平成24年撮影)~この頃中線が見られていたのもわかります
 
 また、昨年には「SUGOCA」区間が佐世保駅・ハウステンボス駅まで延長した事で、途中駅でもあります有田駅でも読み取り機が設けられております。さらに、博多駅発着列車に対応しました「QRチケレス」も設けられておりまして、その読み取り機もこの駅には設けられております。
 
 (「SUGOCA」チャージ機)
 
 (ICカード読み取り機)~MRでは使用できません(後述)
 
 (「QRチケレス」読み取り機)
 
 
 さらに、有田駅の北側にはJR貨物の「有田オフレールステーションが設けられておりまして、ここから鍋島駅との間に代行のトラック輸送も行われております。それでも、かつてこの駅が貨物列車の発着駅であった事を表すヤード跡が現在も残されておりまして、レールも撤去されないまま至っております。
 
 
 そんな有田駅でありますが、JRとして使用されておりますのは駅舎寄りの1・2番ホームでありまして、この有田駅で接続しております第3セクター松浦鉄道(MR)は有田駅では最も外側のホームであります3番ホームが使用されております。今回は、そんな同一ホームでもかけ離れた印象がある部分、そして平成30年にこの有田駅で動きがありました部分に関しましても皆様にご紹介してまいります。
 
 
 画像は、有田駅3番ホームであります。ここには同一ホームでありながらJRの集札箱・自動券売機が設けられておりまして、MRからJRに乗り換える方が利用する事ができるようになっております。尚、JRからMRに乗り換えられる方で事前に乗車券を購入されていない方は、MRの自動券売機がホーム上に設けられておりませんので、車内で整理券を取りまして、降車駅で運賃をお支払いする事になります。
 
 (ホーム手前に券売機・集札箱)~別の時撮影
 
 (券売機アップ)~同
 
 また、有田駅駅舎にはMRの自動券売機が設けられておりまして、JRの駅員による改札で入る事になりますし、逆にMR利用者がJRの駅に出られる際には、運賃・乗車券は車内で集札しまして、証明書をもらいまして駅で下車する形となっております。
 
 尚、先述のように佐世保線では「SUGOCA」が導入されましたが、MRでも相互利用が可能な「nimoca」が導入されております。この場合は駅舎からホームへの場合は上の画像のJR改札口では読み取らずにそのまま入りまして、車内で読み取る形に、また乗り換えの場合には以下画像のホーム上にあります読み取り機でそれぞれを読み取る形になりますが、必ず2回読み取る形になりますので注意が必要であります。
 
 (超特急スーパーひのくにさん画像提供)
 
 
 このように、同じ駅でもかけ離れた部分があります有田駅でありますが、線路自体はJRとMRとはつながっております。しかし、これらは検測時や臨時列車運行時しか出入りする事がありませんので、普段つながっている所は使用しないようになっております。私自身、このJRとMRの有田駅に関しましてはもちろんMR移管時・さらにそれ以前からも利用しておりますが、正直手間がかかるかな?と思う所でもあります。しかし、こういった事は松浦線が第3セクターに移管した事からこうなっている訳でもありますので、そう考えますと仕方がないのではないかとも思う所でしょうか。
 
 
 さて、ご紹介しておりますように、平成30年に上の画像にもあります、787系電車の横にあります中線が撤去されました。画像がそのかつての中線跡でありますが、場所によりましては(特に最後の画像にありますように)枕木が残されている部分もありまして、かつてはここに線路があった事が伺わせておりました。ここからは、この中線が使用されていた頃の姿に関しましてご紹介してまいります。
 
 この線路は、かつて貨物列車が運行されていた頃は、発着線としても存在していた所でもありまして、有田駅着の貨物列車が中線に到着後、スイッチャーによりまして上の画像9・10の貨物ホームに送り込まれていました(有田駅発は逆パターン)。しかし、廃止後は(特に「有田陶器市」時の)臨時列車の留置やMR~JR間の検測列車の留置でしか使用されておりませんでした。
 
 
 それでも、平成26年~平成27年には毎週土曜日に画像のようにクルーズトレインななつ星 in 九州が有田駅に運転停車するようになりまして、その際に中線に停車するようになっておりました。尚、平成27年以降は有田観光のために1番ホームに停車するようになりまして、この停車する期間はそんなに長くはありませんでした。
 
 
 今回は、変化が見られました有田駅に関しましてご紹介しましたが、この駅も3番ホームでのJR/MRとしての姿に関しましては同じホームなのにかけ離れている印象が会社が違う所ゆえなのではないかとも思う所でもあります。また、後半ご紹介しました撤去されました中線に関しましては、「ななつ星」が入らなくなりましてからは、検測時など年に数度という使用頻度ではあったとしましても、存在はあったでしょうし、かつてのこの有田駅発着で運行されておりました貨物列車発着の証でもあっただけに残念ではありますが、撤去された跡は見られますので、これで偲んでいただければとも思う所ではあります。