2024年11月11日(月)
本日は上野駅へとやってきました。
突然ですが皆さん、東海道本線(上野東京ライン)の下り列車の行先といえば何を思い浮かべるでしょうか。代表的な例としては「平塚行」「小田原行」「熱海行」等で、このほか時間帯によっては「国府津行」「沼津行」「伊東行」といった行先もしばしば確認することができます。
しかし今回乗るのはそのどれでもなく、上野8時06分発の上野東京ライン「大船行」です。あいにくたまたま急病人救護の影響でダイヤ乱れが発生しており、発車順序に変更が生じているものの、確かにそこには「大船行」という何とも不思議な行先の列車が存在しています。ダイヤ乱れによる急遽の行先変更か…と思うかもしれませんが、定期列車として存在しているのです。
大船駅は東海道線のほか横須賀線・湘南新宿ライン・根岸線・湘南モノレールが乗り入れるターミナル駅。根岸線と湘南モノレールは大船駅を始発・終着としており、また横須賀線と湘南新宿ラインも大船駅を始発・終着とする列車が一定程度存在しています。
しかし東海道線の大船行は、実はこの平日朝の1本のみ。7番線に入線してきた列車は、確かに前面に「普通 大船」の文字を表示しています。
この列車の始発駅は上野ではなく高崎(6時06分発)。高崎線内の各駅から通勤通学客を乗せ、ほぼ満員の状態で上野駅に滑り込みます。上野では多少の降車はあるものの、それ以上に上野からは乗車も多く、まさに「すし詰め」状態。
ダイヤ乱れの影響もあって、約5分遅れて8時11分頃に上野駅を発車。2015年に開業した上野東京ラインへと入ります。
上野から東京までは、外の景色を見る余裕もないほどの大混雑。東京でやや降車があり、その先は辛うじて外を眺める余裕もでてきました。新大阪行ののぞみ号と並走します。
この時間帯の都心部でとりわけ降車の多いのが、新橋駅。駅周辺はオフィス街が形成されており、上野東京ラインは1面2線の島式ホームのみで上下線全ての列車を捌きます。
品川駅でさらに降車があったことで、ドア上の表示器を眺める余裕もでてきました。2行の表示器に「大船行」が表示されている光景は湘南新宿ラインならよくある光景ですが、東海道線となると話は別です。
多摩川を渡り、神奈川県へ。特に川崎~横浜駅間では京急線のすぐ近くを走ります。
ここまでくるともはや完全に「下り列車」の様相。朝ラッシュとは反対方向ですので牛ぎゅう詰めの混雑ではありませんが、しかしそれでも座ることなど到底不可能なくらいには人が乗っているのが首都圏の恐ろしいところです。
やがて列車は横浜駅に到着。
この辺りから多くみられるようになるのは「ホーム上で大船行を見送り次の列車を待つ」乗客。藤沢・辻堂・茅ヶ崎・平塚方面へ向かう乗客は、はなからこの大船行に乗り込む必要などなく、後続の小田原行を待てばよいのです(この日は列車順序が入れ替わっていたため、小田原行の前に平塚行がある)。
戸塚駅でもまた、ホーム上で大船行に乗り込まず見送る人の姿が多数。
横須賀線の大船行は終点大船駅で上りホームへの到着となるため、引き続き鎌倉方面へ利用する場合は一つ手前のここ戸塚で乗り換えるよう案内がなされますが、今回の東海道線大船行ではそのような案内はありませんでした。どうやら上りホームへ入線するわけではなさそうです。
8時57分頃、定刻より2分ほど遅れて終点の大船駅に到着(定刻では8時55分着)。
やはり予想通り、下りホーム4番線に入線しました。
当駅でうまいこと小田原方面への列車の接続があるわけでもなく、基本的には後続の列車を待つしかありません。しかし見ていると、藤沢・平塚方面へ向かう乗客よりもコンコースへ上がる乗客の方が多かったように見えました。
引き続き藤沢・平塚方面へ利用する場合は、隣の3番線から9時00分発の小田原行が通常の乗り換えとなります。この日は本来先行しているはずの大船8時53分発平塚行がまだ到着しておりませんでしたので、本来ならば不可能な「マイナス2分乗り換え」が可能となったようでした。
そしてこの「大船行」、何と2025年3月15日のダイヤ改正にて消滅することが決定しています。
高崎6時06分発はそのままに、「大船行」から「小田原行」に変更。大船8時53分発と9時00分発の間に入り込みます。またこれに伴い、大船9時00分発の小田原行は「平塚行」へと運行区間が短縮されます。
ダイヤ改正後の時刻表については平日・休日ともに大船行の設定がないようですので、東海道線の大船行については2025年3月14日の運行が最後となりました。
今後のダイヤ改正で復活することはあるのか…?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。