2025年3月4日、JR東日本が公式ホームページで、
東北新幹線用の新型新幹線E10系の投入計画を発表した。
これは現在運行中のE2系、E5系の後続となるもので、
2027年頃量産先行車が落成し、2030年の投入を目指す。
E10系は最高営業運転速度320km/hを目指して開発され、
「TRAIN DESK」を発展させた専用車内や、
貨物新幹線の実現に向け、荷物専用のドアを設置する。
また乗り心地の改善や地震などでの脱線防止、
さらに自動運転に向けた機器の投入も計画されている。
しかし残念ながら、E5系やE7系で導入された、
グランクラスの連結はなくなるようである。
E10系は北海道新幹線の札幌延伸時に投入される、
新型新幹線のベースとなる車両としての位置づけのようである。
そんな新型車両の期待のニュースが流れた中、
3月6日木曜日に上野から地上に出たあたりで、
連結運転されているH5系とE6系が、
走行中に分離するという事故が再び発生してしまった。
東北新幹線H5系「はやぶさ」とE6系「こまち」は、
連結したまま盛岡まで向かい、
「はやぶさ」はそのまま東北新幹線として新青森方面に行き、
「こまち」はここから標準軌に改軌された田沢湖線に入り、
大曲でスイッチバックして秋田まで向かう。
※参考画像:盛岡駅のH5系「はやぶさ」とE6系「こまち」
※撮影日時 2018/09/24 7:49:24
東北新幹線から分岐するミニ新幹線は秋田新幹線のほか、
福島から標準軌に改軌された奥羽本線に入り、
山形、新庄に向かう山形新幹線も存在する。
東京から大宮の区間は東北新幹線のほか、
上越新幹線や高崎から分岐する北陸新幹線も通過し、
並行在来線の埼京線に負けないくらいの過密ダイヤである。
そこで連結運転することで、
ダイヤが過密になりすぎないように工夫しているのである。
連結運転する東北新幹線の連結が走行中に外れるという事故は、
今回が初めてではなく、去年9月にも起こっている。
この時は古川から仙台の区間だったため、
上越新幹線や北陸新幹線に直接の影響はなかったが、
列車が集中する東京から大宮の区間では、
影響を受ける新幹線の数も多くなる。
JR東日本は今回の事故を受けて、
秋田新幹線だけでなく、山形新幹線など全てで、
原因究明まで連結運転を取りやめるとしている。
運行する列車の数は変更はしないと云うが、
東京まで乗り入れない分、福島や盛岡までの区間は、
相対的に座席数が減ってしまい、より混雑が加速することになる。
現在、運用期間中の“キュンパス”も無償取り消しや期間延長など、
連結運転取りやめの影響を受けて対応を迫られている。
春休みの旅行シーズンにも大きな影響が出そうである。
※参考:JR東日本公式ホームページ https://www.jreast.co.jp/