今回の【駅】シリーズは、
島根県東部、雲南市北東部、旧・大東町の中心部に位置する木次線の準主要駅で、新しくて大きな駅舎が印象的な、
出雲大東駅 (いずもだいとうえき。Izumo-Daito Station) です。
駅名
出雲大東駅 (駅番号なし)
所在地
島根県雲南市 (旧・大原郡大東町)
乗車可能路線
JR西日本:木次線
隣の駅
宍道方…………幡屋駅
備後落合方……南大東駅
訪問・撮影時
2023年5月
駅概要
駅形態……………地平駅(1916年開業)。
駅舎………………東側の備後落合方(南)に2007年改築の新しい駅舎あり。
出入口……………東側のみ。東からは約80m南の踏切を渡って東側へ。
車いす対応………○(駅外~駅舎内~ホームまで段差なく移動可能。
駅としては対応済みも、車両側(キハ120形)はステップがあり非対応)。
点字ブロック……駅前広場~駅舎内~ホーム中ほどまで整備。
駅前広場…………○(ロータリー・バス停留所・タクシー乗り場あり)。
駅舎です。西を望む。
かつては古びた木造駅舎でしたが、2007年に現在の駅舎へと改築されました。
厳密には中央の通路を境に左右2棟に分かれていて、左側の建屋(南棟)に出札窓口、待合室、トイレ(車いす対応トイレ併設)、簡易郵便局があり、右側の建屋(北棟)は食堂と学習塾が入居するテナント棟です。
簡易委託駅で、きっぷを持っていれば駅舎に入らずに、かつ改札を受けずにそのままホームヘ入場可能です。段差なくホームまで移動できますが、車両が非対応なので残念ながら出雲大東駅は(というより木次線が)バリアフリー非対応です。
また、かなりロータリーを有する広い駅前広場が整備されていて、バス停留所、タクシー乗り場、一般車一時駐車場、屋根付きの無料駐輪場で構成されています。
駅前です。東を望む。
出雲大東駅は旧・大東町の中心市街地の西端部にあります。
したがって、東側に向けて市街地が延びています。約1km東には古い町並みが残っています。
商店は点在していて、中心市街地近くにも大きな駐車場を有するロードサイド店舗が見られます。
約250m南に雲南市立病院が、約500m東に商業施設「大東ショッピングセンター グリーンシティ」が、約1km南東には雲南市大東総合センターがあります。
一方、駅裏の西側は住宅が少なく、駅前にも田園風景が広がっています。
駅の約200m北を、赤川が東から西へ流れています。
ホームより西を望む。
駅舎内です。西を望む。後方が駅前広場方面、前方がホーム方面です。
左前方には「きっぷうりば」と書かれた小窓がありますが、この窓を開けてのきっぷ発売はしていません。
左手前の扉から南棟内に入ると右側に「きっぷうりば」と書かれた出札窓口があります。そこでお求め下さい。
右側は北棟です。
南棟内です。南を望む。後方に駅舎内通路へ通じる扉があります。
内部は空調未設置の待合室になっていて、右側に出札窓口と簡易郵便局があります。
出札窓口は不在時間もあり、日曜日は定休日です。
簡易郵便局は土日祝休業です。
待合室の奥にはトイレと車いす対応トイレがあります。
駅員配置………あり(簡易委託駅。無人時間帯あり)。
自動改札機……なし(改札業務を行っていないのでそのまま入場して下さい)。
ICカード………利用不可(エリア外。
もしICエリア内から乗り越しの場合は全区間現金精算になります)。
通路……………車いす対応幅、点字ブロック設置。
駅舎内通路は扉が無く常に開放状態。
窓口……………南棟内に出札窓口があります。
自動券売機……なし(出札窓口できっぷを購入してください。
窓口営業時間外は車内で整理券を取り、下車駅で運賃を支払います)。
自動精算機……なし(車内精算です。乗り越しの場合は事前に運転士へ申し出て下さい)。
トイレ…………○(南棟内にあります。車いす対応トイレ併設)。
その他設備……待合室(ベンチ有。空調なし)。
売店……………なし(南棟の外、駅前広場側に飲料自動販売機があります)。
コンビニ………なし(最寄店舗は約750m南東「ファミリーマート」)。
駅舎内を通って右を曲がり、北棟沿いに進むとホームです。
通路は広く、点字ブロックが設置されています。段差なく移動できます。
北を望む。
ホームに着きました。
右側にはきっぷ回収箱があります。
北(宍道方)を望む。
建植式駅名標です。非電照式ですが、反射材が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、近年になって下部が木次線のラインカラーである黄色のものに取り替えられました。
存廃問題が浮上している線区で駅名標が更新されていたりすると、何だかホッとします。
尚、木次線において駅ナンバリングは導入されていません。
右側には時刻表と近距離運賃表が掲出されています。
時刻表の右側には2007年に設定された、出雲大東駅の日本神話にちなんだ愛称「神阿多津姫命(かむあたつひめのみこと)」についての説明板があります。
今はこの愛称が忘れ去られているような気がします…。
ホーム上には名所案内もあります。
海潮温泉と須我神社について案内されていますが、海から遠いのに海潮温泉(うしおおんせん)とは驚きですw
ちなみに海潮温泉は約4km東の赤川上流の渓谷沿いにあります。
ホーム上には旧・大東町への訪問を歓迎する看板もあります。
キハ120形をイメージした車両が描かれています。
駅構造……地平駅(南北方向)。
配線………単式ホーム1面1線(棒線駅)。
のりば番号は設定されておらず、下り木次・備後落合方面、上り宍道方面とも同じホームから発車しますので、乗り間違えないよう注意が必要です。
尚、昔は島式ホーム1面1線でしたが、相当前に棒線化されていたようです。そして駅舎改築時に旧線跡埋め立てられ、は新駅舎用地、ホーム拡幅用地、駅北側の駐車場用地へと転用されました。
ホーム北側の宍道方に島式ホームの面影が残っています(3枚目の写真)。
ホーム有効長……4両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………手前の備後落合方は広く。奥の宍道方は狭いです。
点字ブロック……出入口側からホーム中ほどまで整備済み。
上屋(屋根)………備後落合方約1両分は駅舎北棟の庇が延びていますが、
線路際には届いていません。
ホーム上設備……集札箱(出入口付近)、ベンチ(庇の下にあります)。
手前の出入口前右側に集札箱(きっぷ回収箱)があります。
写真は全て宍道方を望む。
こちらは全て備後落合方を望む。
ホーム宍道方の端(手前側)はとても狭く、島式ホーム時代の姿をとどめています。
宍道方を望む。
かつてはホーム端の先で右側からの線路が合流していました。
この先、左へカーブして赤川を渡ります。その後は左へカーブして、山あいの田園風景の中を北西へ走り、さらに左へカーブすると右から丘陵地が、左から赤川が迫り、それらに挟まれた狭いところを西へ走ります。そして赤川と丘陵地が離れ、右手に住宅地、左手に田園を見ながら走ると幡屋駅へと至ります。
備後落合方を望む。
ホーム端に出入口があり、左側にきっぷ回収箱があります。
この先、右へカーブすると市街地を出て、民家や農地を見ながら丘陵地帯の間を縫うように南西へ走ります。時折山林の中を走ったりしながら同じような風景が続き、やがて西寄りに進路を変えると南大東駅へと至ります。
あとがき
下車(乗車)時・・・ありません (自動車で訪問しました)
旧・大東町の中心市街地にある単式ホーム1面1線の棒線駅で、南東側には大きくて立派な平屋建て駅舎があります。簡易委託駅です。駅東側に市街地が広がっています。
鉄路のみでのアクセス(ルートは一例です)
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能(滞在時間1時間40分)。
新幹線で岡山~伯備線特急『やくも』~宍道から木次線。
寝台特急『サンライズ出雲』も宍道駅に停車。
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。上記と同じルート。
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・なし (最寄店舗は約750m南東「ファミリーマート」)
飲食チェーン店・・・なし
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、木次線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は出雲大東駅でも途中下車してみて下さい!
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)
テーマ:【駅】