3月8日の一日かぎりで,三島→下曽我間(御殿場まわり)片道で臨時急行「マルシェトレイン御殿場」が運行された。御殿場線沿線の各自治体の名産物を楽しみながら御殿場線のほとんどの区間を旅行できる臨時列車である。
この列車のプレスリリースは比較的遅く,運行一ヶ月前を切った2月12日に公開され当日から指定席が発売開始された。偶然,そのとき御殿場駅近くにいたので,プレスリリースと同時に指定券を購入できた。

今回の指定券は運賃加算して乗車券込みの一葉券とした。三島から下曽我へ行く場合は熱海経由のほうが安いが,この列車は遠回りの御殿場経由となることをきっぷで表現してみた*1。
急行「マルシェトレイン御殿場」三島→下曽我


急行「マルシェトレイン御殿場」は静岡地区の臨時列車ではおなじみの373系3両編成で運転。始発駅である東海道線三島駅は「踊り子」が発着する1番線からの発車となる。列車は三島を発車後,隣駅の沼津駅へ。沼津駅で進行方向を変え,御殿場線に入っていく。


御殿場駅では自衛隊員によるラッパ演奏のお披露目
名産物を楽しめる列車ではあるが,グルメを楽しむには事前に「満喫セット」を注文する必要があった。満喫セットも申し込んでいたので,三島駅発車直後からさっそく三島市のみしまコロッケ,沼津市ののっぽパン……と名産物が続々と私の席に届いてくる。


松田駅ではゆるキャラのお出迎えや名産品販売が
御殿場線内の多くの駅でも運転停車が行われ,駅員の方や地元の方,ゆるキャラなどのお出迎えがあり忙しいくらいだった。御殿場駅と松田駅では,時刻表上通過駅となっているものの,20分程度停車して乗客が駅ホームを散策することもできた。
乗車後記
「マルシェトレイン御殿場」は途中駅での運転停車が多く,三島から下曽我まで3時間もかけて走る列車だったが,沿線自治体のグルメを食べたり街の紹介を聞いているとあっという間に感じた。私は御殿場線沿線に近いところが地元なので街についても多少知っているつもりだったが,知らないグルメやスポットの紹介もあり,楽しい列車だった。
少し気になるのは沿線自治体の PR 効果である。終点の下曽我駅に到着後,乗客はそのまま上り列車で国府津方面に抜けていった。この時期は下曽我の梅の見頃も過ぎ,駅で降りてもやることがない(おまけにこの日は雪が降る寒い日)だったため,ほとんどの乗客は御殿場線を素通りしていることになる。
今回の列車は御殿場線90周年イヤーに合わせての設定なのかもしれない。御殿場線では過去に「富士山トレイン117」など,定期的にイベント列車が走っていた時期もある。JR東海ではコロナ禍後,色々な企画を行っているが,今回の臨時列車運行によって御殿場線のイベント列車運行の機運が高まると嬉しい。
鉄道ブログを見るならこちらをクリック▼