どこ鉄184 〜ひどい写真集の巻 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

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こんにちは。どこ野鉄夫です。



今回は非常に濃い巻となりますので、さっそくどうぞ。



まずはよしむらさんからの1枚。

どうです?

これ僕が拡大したんじゃないですよ、元々この画角で届いたんですよ?


珍しい斜めの記号があるけど、あんなもので辿り着けるとは思えない(どうやって調べるんだ)。



他に特徴的なのはホームの下部がレンガで出来ている事だけど、、

ここに出てくる駅を片っ端から調べて、かつホーム断面に1箇所だけある斜めの表記を探さなければいけないのか…?


そもそも昔はレンガのホームで近代になってからコンクリートで嵩上げ、なんてのは歴史ある鉄道路線ではそう珍しくないこと。

何をどうやったらこんな写真が当てられるんだ?




という訳で放り出していたわけです。




それが前回の写真を解いたあとに「有名な神社の最寄り駅です」とのヒントを頂戴しました。




ほほう……これは地理オタクとして絶対に逃すわけにいかない。

改めて捜索魂に火がつきます。



さて、よしむらさんは九州の人。

九州で有名な神社の最寄り駅を片っ端から洗ってやろう。




まずは自分も行ったことのある場所から、宇佐神宮の最寄り・USA駅。

最寄り駅らしく柱が赤く塗られているが…ホームの下部はレンガではなさそうか?



次に思い当たったのは(行ったことないけど)霧島神宮。

よしむらさんは南九州にも造詣が深いし、ワンチャンあるか!? 

しかし霧島神宮駅はカーブにある島式ホームの駅。

問題写真のように反対側からホーム断面を見ることはできない。



他には……高千穂神社ってのも超有名どころで思い浮かぶけど、

山深い。高千穂峡も有名ですね。

普通に考えて延岡あたりを「最寄り駅です」とは言わないだろう…




あとは、、福岡県の太宰府は?


だけどあそこの最寄りは私鉄の西鉄だから、あんなワイルドなレンガ仕込みのホームは残ってないか……?

うーむ…てか線路幅が違う!西鉄は1435mmの標準軌!



おかしな写真とヒントに踊らされて、本来の鉄道要素を忘れてしまう事態。(これは1067mmの狭軌)



あとは、、福岡県だと宗像大社があるな!

しかしここは東郷駅と赤間駅のどちらが最寄りか悩ましいところ。後回しにしよう。



他には……香椎宮の最寄りである香椎神宮駅は、

1面1線の単式ホーム。



うーむ他には、、、そういえば近くに宮地嶽(みやじだけ)神社というのもあったな。

以前はここまで西鉄宮地岳線という路線があったんですがしばらく前に廃線になって(区間が短縮されて名称も貝塚線に)、今ではJRの福間駅が最寄りと言える…?

このへん、福津市の福間駅だったり赤間駅もすぐそばだったり(そちらは宗像市)紛らわしいんだよな…



福間駅へ。

ああーっ!!レンガの土台!!!!



昂る気持ちとともに駅構内の写真を捜索。

出たーっ!!変な斜めの表記っ!!!!


しかし、、ここはレンガ土台ではない。


こちらのホームはコンクリート支柱がズラッと並んでいて近代的。


福間駅は3面5線のホーム構造。

いちばん右端の線路以外、4線のどこかに該当するホーム断面が隠れているはずなんだが、、、




というかあの変な斜めの表記はこの駅特有のものなのか?他の駅にもある可能性だって0ではない。。

レンガ土台もこの駅に限ったことではない、まだ喜ぶのは早い。

なにしろこんな写真だから。



念のため宗像大社の最寄り・東郷&赤間駅もチェック、

しかしレンガ土台などの雰囲気は見当たらず。



福間駅へ戻って。

うむ、、、やはり福間駅が一番怪しいんだよな。。

線路の間に白いケーブル保護カバー?があるのも、この駅にこだわりたくなる理由。問題写真でチラ見えしてるのがこれじゃないかと。



こうなったら最後の頼みの綱。

検索で出てきた☆鉄道探検隊さんの駅構内動画。



ホームをゆっくり歩いているシーンに「いいぞ!行け!もっと行け!」と心の中で激しい歓声を上げながら注意深く視聴。(この動画をこんなに興奮しながら見る人は居ないはず)

そして9分25秒付近。

あったあああーーーっ!!!!



それでは大変お待たせしました、問題の写真↓



ついに見つけ出した写真↓

完璧!!!


こんな訳の分からない写真で完璧と叫んでいるのはどこ野鉄夫だけ!




というわけでJR鹿児島本線・福間駅2番ホームの断面、ヒントをもらったら絶対に解く執念で確保!!!!


☆鉄道探検隊さん、ありがとうございました!


あの斜めの数字が何だったのか分からないままだけど、そんな事はどうでもいい!あれが分からないから今後また苦しむ事なんてないだろう!



ちなみにこの福間駅、以前に訪れたことがあります↓

まさかこの時は、これから出される難問がすぐ足元にあるとは夢にも思わず。。






さあ続きまして、優理子さんから1年前に届いていたこちら。

なんじゃこりゃ。



以前に柱で視界を遮るテクニックを駆使してきた猛者もいましたが、また新しい展開!



網目の向こうを凝視。

ふーむ、、線路がたくさんあるな。真ん中あたりにホームなのか?白い構造物が横切っていて、その向こうにも幅の広い架線柱が見える。背後にはビルも立ち並んでいるしかなり大きな駅なんだろう。


しかも単純にホームが延びているわけではなく、壁のようになっている。向こう側にしかホームはないという事か……?


てか邪魔。



アミアミが邪魔すぎて捜索の集中力がどんどん奪われる!



「さすがに無し?と思ったのでもう1枚」といただきましたが、

ただの鉄道構造物とエアコン室外機が写っているだけ。風景も文字情報も皆無。



これはアミアミのほうで調べていくしか無いか、、



まず思い浮かんだのは池袋駅付近。

山手線のホームに比べて湘南新宿ラインのホームは長いから、あんな景観になるんじゃないか?



しかしストリートビューではなかなか思うような景色は出てこない。



そこで池袋に用事があった時、気合いを入れて現地へ行くことに。

このあたりがちょうど、山手線の線路の向こうに湘南新宿ラインのホームが見えそうな場所だ。



いざ駐輪場の内部へ。

↓↓↓

しかしアミアミがあったのは線路のはるか手前!

クーーーッ!!!!!


アミアミは鉄道の駅というより周辺の施設っぽいから、いい着想だと思ったんだけどな!


しかもこの白い屋根のホーム、手前側が埼京線(10両)で奥が湘南新宿ライン(15両)だから、短い埼京線側は壁になっている事も重要要素だと思ってたんだけど。。



とにかく、大きな駅で途中に1本だけ?ホームがずれた(しかも片面壁になっている)場所を探すしかない。



新宿駅は、

成田エクスプレス&日光鬼怒川方面特急ホームがずれているけど、ここは壁のないホーム。

(Google earth)は手前に高いビル建ちすぎで接近不可能)



そこから少し南下した代々木駅では中央総武線のホームが片面壁になっていたはず。

さすがに線路の数が違うか、、手前のフェンスもアミアミではないし。




大宮駅。

一本だけはみ出しホームがあるけど、この方向では背後に新幹線駅という巨大構造物が入ってしまう。



東京・上野・品川など都内の巨大駅では当たりなし。



と、ここまで調べたのが1年前の話。




おかげさまで次々と送られてくる写真に向き合っているうちにすっかり放置となりました。



だってあんなアミアミをずっと眺めてたら頭が変になるんだもん。





そして今年。

2月に大阪行・高知行と、立て続けに東海道新幹線を利用する機会がありまして。

ずっと車窓を眺めているわけではないけど、大きな駅の手前になるとついキョロキョロしてしまうのが鉄道オタクの性というものです。

名古屋を通ったら近鉄や名鉄が見たいし、京都に近づいたらやはり近鉄やJR奈良線の線路も眺めたい。

新大阪に近づいたら阪急(以下略)




そこでふと思ったのが「あのアミアミの写真、東京(首都圏)とは限らないんじゃないか?」




自宅に帰ってから改めて沿線へ出発、まずは名古屋。

さすがの線路数。

真ん中あたり、はみ出しホームかな…?



JRの駅からだいぶ離れたところにある、あおなみ線(臨海部へ向かう路線)のホーム。とりあえずここから見てみよう。


↓↓

あーーーっ!!!!!



これは、、、、まさにこの景色じゃないか???

……チッ相変わらず邪魔で見づらいけど、確かにここっぽい!



で、このアミアミはなんなんだ?

ホームを入念に捜索。

あれ、もうすぐ出口になっちゃうけど…


ん、、

階段を降りる寸前で右側を向いた時。

オマエかーー!!!



こんなところから撮りやがって!

どんな姿勢で撮ったんだよ!!!!



というわけで名古屋駅、あおなみ線ホームから見たJR駅構内のアミアミ景色、苦労しながらもなんとか確保!!!




いやー今まででも有数の邪魔な問題だった!



↑そうと分かればこちらの写真も呼吸をするだけで確保することができます↓

なるほど、すぐ横が新幹線だから画角を切ったんだな。



事後捜査でも正解を叩き出し、さらに満足。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。



次回はもっと、景色がちゃんと見える写真に取り組んでいきたいと思います。




ではまた!