その記事の最後の方にひっそりと告知していた、
翌20日夜BS朝日放送の「あなたの知らない京都旅」#93 都の復活物語〜明治の偉人たちの足跡〜
その放送を見て卒倒しそうになりました!
指さしたのは吊り革支え棒にくくられた劣化した紐
ゆるく下がった紐をつまむように「『降ります!』とこの紐を引いて合図をしました!」と続き
えぇっ!(ワタシ卒倒寸前でしたが)
カメラはその紐の先の方へゆっくり降りて行き
ナレーションでは「こんな音だったようですよ」…と
鳴った音がこれまた…チンチンベル(信令ベル)なら高音の「チンチン!」のはずが…文字にすると「カンカン!」と低めの音で
えぇっ!(ワタシ2発目のパンチを食らいました!)
小さく「カリカリ!」とマスコンのノッチ音も入っている様で運転手が足で踏む警鐘フットゴング音だと思えたけど。
※下の方で聞き比べが出来ます(笑)
あと電車のコーナーだけでも「この後期型の電車が走る7年ほど前には既に電車告知人制度は終わっていた」事の説明不足とか…
突っ込みどころは色々ありましたが、放送時間の関係などもあるので許容するとしましょう。
そしてこの事を記事にしようと思っていると、2月27日にはNHK 京都 NEWS WEBでも「乗客が降りる時に紐を引くと運転手に止まるよう知らせるベルが鳴る仕組み」との記載がある!
--- この部分追記と修正 ---
また3月5日のNHKTV大阪のニュース内でも同様の説明が有った。確認したところ、これは平安神宮発信ではなく何人かの先生の説らしい。
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ワタシ長い間 京都電気鉄道の事を調べてますが「降車合図に乗客が紐を引いた」話は初耳でした!
では、同型電車で現在も運行中の梅小路公園のチンチン電車の状況は!
当然ながら車内に紐は一本たりとも垂れ下がってもなく、緩く引っ張られてもいません!信令ベルの引き紐は車内に引き込まれて細い紐に変わり、分かりにくいが吊り革支え棒の後ろ側を反対側室外のベルへ再び太い紐となりつながっていて…乗客が引ける状態ではない!
--- この部分追記と修正 ---
一度は、文献には残ってないけど開業当初は停留所の概念がなかったのでそれもアリかな?とも考えたけど逆側を引くと車掌室のベルが鳴るし…
「♪運転手は君だ車掌は僕だ…」の童謡「電車ごっこ」の歌詞には「お乗りはお早く、動きますチンチン」、「お降りはお早く動きますチンチン」と発車合図的表現が有ります。
この車両は1961年7月に廃止された北野線からの譲渡車両なので、昭和30年頃なら降車客が紐を引く事は無かった事は事実!
何より路面電車は停留場には必ず停車したので降車の合図不要でしたけど!
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前後のデッキ天井の車内に向かって右側にチンチンベル 左側に引き紐が配置されている
車掌が乗降客の確認をして発車OKの合図として車掌室の紐を引くと運転席のベルが鳴るんです!
梅小路公園のチンチン電車運転席足元のフットゴングのピン頭部
床下の洗面器を伏せたようなフットゴングにピンで弾かれた左のハンマーが当たる
梅小路公園のチンチン電車のフットゴングと信令ベル
いずれにせよ信令ベルかフットゴングかこの音のどちらかが「チンチン電車」と呼ばれるようになった所以です。
一説では発車合図の信令ベルから、もう一説は京都電気鉄道開業5年前の1890年上野の第3回内国博覧会でイベントとして日本で最初の電車が運転された時、走行前にチンチンと鳴らして存在を目立たせたり、歩行者に警鐘として“チンチン”とフットゴングを鳴らした事からとある。
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