所有事業者:東京都交通局(東京)
仕様・用途:一般路線仕様
登録番号:練馬200 か 3684
局番:P-H894号車
配置:巣鴨営業所
初年度登録:2022年
シャシー製造:三菱ふそうトラック・バス
搭載機関:三菱6M60(T6)型
車体架装:三菱ふそうバス製造
車両型式:2PG-MP38FK
車名:三菱ふそうエアロスター・ノンステップ
撮影日:2024年6月16日(日曜日)
撮影場所:池袋駅東口
その他:都営バス100周年記念ラッピング車
昨年、都営バスが開業100周年を迎えましたが、それを記念して歴代の都バスカラーリングを再現したラッピングバスが走りました。2014年の90周年の時も同じプロジェクトがあり、その時は2004年度納入のいすゞエルガ(PJ-LV234L1)が選ばれました。今回選ばれたのは2021~2022年度納入の三菱エアロスターで、90周年の時は一部を除いて渋谷営業所配置車にラッピングが施されましたが、今回は1台ずつ配置が違いました。
お復習いのために今一度、列挙しますと・・・
濃 緑(1950~1959)・・B-H863
エンジ(1959~1967)・・P-H894
白+青(1968~1980)・・H-H959
黄+赤(1981~1982)・・V-H971
緑+白(1982~2013)・・S-G714
となります。
期間は1年間で、今年の1月末にその任期が切れたため、2月以降随時、ラッピングが剥がされて通常の都バスカラーになって現場復帰していますが、「勿体ない」という声もあったそうです。
2PG-MP38FKについては、幾度かこのコーナーで取り上げていますので、諸元等については割愛しますが、前回の90周年の時は東奔西走(?)して記念デザインのラッピングを除く全てのボディカラーラッピングを撮れましたが、今回の100周年はあまりその気になれず、この肌色+エンジの「都電色」と黄色とマルーンの「からし」が撮れただけでした。「柳の下の泥鰌はもういいよ」とばかりに、特に好きだったアイボリー+青帯の「美濃部色」も撮りに行きませんでした。
バスに限らず、鉄道車両にも同じ事が言えますが、最新車両に「昔日の復刻ラッピング」は全然似合わないんですね。「馬子にも衣装」にもなりません。90周年のエルガはちょっとだけ「映えていたかな?」という気がしないでもありませんでしたが、エアロスターにはイマイチだなって最初のプレスリリースを見た時に感じました。無理に復刻させなくても良いですよ。
ただ、以前にもお話ししたことがあるように、江戸川営業所のH971だけは残して欲しかったですね。
赤と黄色の「からし」は、都バス初の冷房車ということで、非冷房車と識別する意味合いと遠くからでも「冷房車だ」と目立たせる意味合いであの色にしたわけですが、当時の都知事の名を取って「鈴木色」とも言われました。でも、それこそ「毳毳しい」と大不評で、昭和にもあった「炎上騒動」になりました。それで仕切り直して現在のナックルラインに変わったわけですが(注:現在の都バスに描かれているオレンジのストライプは当初、ノンステップバスを意味するワンポイントだった。現在は全車がノンステップになっているのでオリジナルのナックルラインは消滅している)、令和の今、彼方此方で黄色が持て囃されていますよね。火付け役はあの「ドクターイエロー」に他ならないわけですが、今だったら「幸せの黄色い都バス」と逆に人気が高まったかもしれません。1台しか無い上に、その日その日によって充当される系統が違いますから、見られればラッキーになるのではないでしょうか?
2034年、都バス110周年の時にまたやるのかな?
【参考文献・引用】
BUSRAMA EXPRESS 17「私達が知っている都営バス」
年鑑バスラマ2022→2023
(いずれもぽると出版社 刊)
バスマガジンMOOK「都営バス全形式アルバム」 (講談社ビーシー社 刊)
都バス資料館