2025年1月26日に開催された
70's→70's Revival撮影会
に参加してきました。
東急電鉄のグッズ販売サイト「TOKYU STYLE」ブランドから発売された、東急8500系Nゲージとの抱き合わせコラボ企画で販売されたもので、鉄道模型のプロトタイプと同じ仕様の実車が見れるというものです。
Nゲージも欲しかったし、復刻仕様も見てみたかったので私にピッタリの企画。
早速購入し参加となりました。
Nゲージが一足先に届きました。
製造はグリーンマックスなので基本的な造りは同じであるものの、プロトタイプが異なるため車体に手を加えられていたり、床下機器は新規設計という気合の入った製品です。
定価4万円。
・・・
当日。
こどもの国線は初乗車でした。
せっかくなので撮っておきました。ひつじでんしゃ。
工場へ到着。
東急の一般公開イベントにも来たことが無いのでこの場所は初。
会場前でチラリと見える実車の姿。ワクワクしますね。
よく出来た顔出しパネル
ヘルメットを受け取り、奥へ進みます。
さっそく8506号がお出迎え。
スカートなし、幕のままで最後まで残った8606編成の、中央林間方の先頭車です。
2020年に引退しましたが、先頭車2両が教材用として保存されています。
めちゃくちゃ久しぶりに見ましたが、あの頃の姿のまま。やっぱり良いです。
反対側に回り込むと…
かつての姿に復刻された8606号…ではなく8630号が!
Nゲージ製品が8630編成をプロトタイプにしているということで、この日に限り車番が8630に貼り替えられていました。
白ゴム、急行桜木町 格好良すぎるじゃないですか…!
8630編成は一時的に東横線を走った実績のある編成ということで、まずは東横線時代の再現からスタートです。
ここから、約5分おきに次々と表示が変更されていきます。
※この先、同じような写真が続きます。ご了承ください。
東横線の渋谷行き急行。
運行番号もかつて存在した組み合わせになるように変更していきます。
各駅停車の渋谷行き。
撮影禁止でしたが、会場内には当時の写真や記念切符などの資料が並べられ、再現された実車と当時の姿を見比べることができるようになっていました。
元住吉行き。
8500系といえば田園都市線のイメージが強く、東横線の中間駅名を表示している姿は違和感があります。
ここで前面の装飾が変更。
中央の帯が貼り替えられ、「電車とバスの博物館」オープン告知マークが貼り付けられました。
うさぎのキャラクターは電バスのマスコット「ラッピーちゃん」だそうです。
行先は日吉行き。
田園都市線沿線の施設ですが、東横線でも告知をしていたのですね。
ここで帯を元通りにと思いきや、今度は元の車番である8606号に。
ちゃんと時代に合わせて銀文字の車番です。
行先は渋谷行きですが、今度は田園都市線・新玉川線としての渋谷行きです。
この8606編成は東横線在籍歴がなかったため、ここからは田園都市線の姿としての撮影会がスタートです。
大井町行き。
今の大井町線(二子玉川〜大井町)って、かつては田園都市線を形成する一区間であり、二子玉川(当時の二子玉川園)から渋谷方面は新玉川線として系統が分離されていました。
新玉川線の開業から少し経ってから大井町線が分離、そこから更に後に田園都市線と新玉川線が統合し、現在の田園都市線の形が出来たというわけです。
大井町線といえば使用車両が分けられている印象がありますが、かつてはこのように田園都市線の車両が入線するのが当たり前の姿だったようです。
文字が飛んでしまっていますが、幕回し中に見れた「二子玉川園」の緑幕。
これは当時の二子玉川園駅の構造が現在と違い、列車によって田園都市線(長津田方面)ホーム着なのか、新玉川線(品川方面)ホーム着なのかという違いがあったため、それを一目でわかるようにと使用していました、
この緑色の表示は1990年からの使用開始ということで、今回の撮影会とは時代設定が異なるためスルー。潔いです。
ここからは半蔵門線へ直通します。
開業の青山一丁目行きです。
快速の青山一丁目行き。
黒地の快速表示が良いです。
方向幕は当時のものが残っていたらしく、それを取り付けようとしたところ今とは機械が違うためそのままは使えず、機械ごと取り換えたうえでリモコンで操作されていました。
あくまでリモコン操作のため、上下ズレなど微妙な調整が大変そうでした。
種別表示はさすがに残っていないようで、一枚ものの紙?を都度張り替えられていました。
にしても違和感が全くありません。
当日運営に携わられたスタッフの方には頭が上がりません。
快速の大井町行き。
いまでも田園都市線へ直通する急行列車がありますが、この頃の快速は大井町線区間は各駅に停車していました。
この快速も大井町線への分離に伴い廃止されています。
ここで少し休憩時間ということで、この隙に反対側の8506号を見てみます。
相変わらず格好良いですね!
ずっと白Hゴムの姿を見ていたので、逆に真新しく感じます。
各駅停車の長津田行きといえば、朝ラッシュの入庫運用でよく見た印象です。
本日の撮影対象の8606号ですが、今回の撮影会に合わせていろいろと復元を行ったようで…
▲引退時のまま
▲1970年代復元
パッと見てわかるのはHゴムの色ですが、他にもKマークの剥離、前面車番色の変更(帯ごと)、運転台日よけの設置など…
一番驚いたのは車掌台側の仕切り窓を埋めている点でした。
上の写真を見比べてみてください。
運転台側のワイパーの形状も当時と異なるが、再現しきれなかったというお話もありました。
側面もドアに貼ってあった大型のステッカーとシルバーシート表示が再現されました。
妻面寄りの黄色ステッカーも剥がされていますね。
撮影会再開。
再び電バスのオープン告知が登場。
今度は赤地の快速表示、永田町行き。
電バスがオープンした1982年4月時点では、半蔵門線の青山一丁目~永田町の延伸区間は単線での暫定開業だったそうです。
同じく長津田行き。
田園都市線は西方向に少しづつ開業していきましたが、そのあたりの駅名は収録されていなかったのか今回は見ることができませんでした。
つきみ野とか見てみたかったですが…。
電バス装飾を外し、二子玉川園表示に。
前述のように緑幕も存在した二子玉川園表示でしたが、この時代に合うのはノーマルの黒地幕です。
二子玉川園が二子玉川に、そして新玉川線が田園都市線に統合されたのが2000年ということで、意外と最近だなぁ~と思ったのですが、それも25年前の話ですね…。
ラッシュ時間帯に運行されていた鷺沼行き。
こどもの国線の再現も行われました。
今と同じように通常時は2両のところ、混雑時には長い編成で運転されていましたが、当時は大井町線の5両編成などが代走していました。
また、長津田行きであっても表示は「こどもの国」固定だったそうです。
当時使っていた看板を渡り板の上に置いた簡易再現ですが、この姿は良いですね…!
そして撮影会も終盤に。
ここで登場したのが…
まずは試運転表示から。
凹凸が格好良いこのマークは、当時のものを忠実に再現したレプリカだそう。
当時使われた本物も保管されているそうですが、状態が悪く…とのことでした。
レプリカでも全然いいですね!
当時、ローレル賞受賞記念列車が走りましたが、その出庫前をイメージしたシーンということで、00運行の回送表示です。
正面から。
25運行の二子玉川園表示の写真は、ネットで検索しても出てくる姿です。
最後は渋谷行きで。
光がよく差し込む真新しい検修棟で、当時の再現にはちょっと綺麗すぎるんじゃないかな~と思ったりもしましたが、これはこれで良い雰囲気です。
最後に、8506号車側の前面ジャンパ線が繋がっていたので記録。
帰って写真眺めてから気付いたのですが、ここって架線が無いんですよね。
なのでジャンパ栓を通して給電していたと…。
貴重なものが見れました。
ここまでで撮影会は終了。
あっという間の2時間でした…。
Nゲージとセットの撮影会でしたが、実質撮影会部分は1万5千円。
それに対して、各種の復元と考証に基づいた表示内容。
下準備や当日活動されたスタッフの人数を見ると、安すぎるのでは?と思える充実した内容でした。
各社で乱立する有料撮影会、はっきり言いますが電車を置いただけだったりとりあえず場所は用意したからあとは自分で撮ってくれみたいな雑なのが多すぎる!
これくらい…は難しいかもしれませんが、せめて撮り鉄目線に配慮した、ちょっとでも熱量のあるものがどんどん増えてくれると良いのですが…。