こんにちは。ゆうづるです。
一昨日実施された門司機関区での有料展示会でいまは無きEF70のマスコンキーが展示されたとの記事を目にしました。
門司機関区でEF70の形見が大事に保管されていたことは非常に貴重なことで、門司機関区の皆さんの機関車に対する深い愛情を感じずにはいられないありがたい出来事だなと感心してしまいました。
EF70といえば北陸本線の交流区間で活躍した電気機関車ですが、両端の直流電化区間に挟まれた北陸本線のみに限定された運用だったため交直両用のEF81に押され、後年は余剰車が多く発生した形式でありました。
そんなことから九州で活躍していたED72・73の代替として同じ60Hz用であったEF70に白羽の矢が立ち、一部のEF70が門司機関区に転属していきました。九州でEF70の形見が見られるのはこんな経緯があったためです。
その後北陸では大量のEF70が解体され、九州に渡った仲間も主力のED76と比べ使い勝手が悪かったためか数年で余剰車となりJRに承継されることなく全車解体されました。
形式消滅してから約40年が経過し決して人気絶大な機関車ではありませんが、北陸本線の一時代を築いた「北陸の主」としてここに紹介したいと思います。
1983-9 加賀笠間付近にて
1961年に登場した1・2次車(1~21号機)です。前照灯が白熱灯1灯のスタイルで後年写真のようなシールドビーム2灯(ブタ目)に改造されました。
1983-8 同じく加賀笠間付近にて
1964年の北陸線電化区間延伸に伴い増備された3次車(22~81号機)です。前照灯や側面明り取り窓のHゴム化などの変化が見られます。
1983-9 同じく加賀笠間付近にて
1968年のブルトレ「日本海」運転開始に伴い22~28号の7両に対し20系牽引用の追加装備を施し1000番代に改造・改番されたグループです。
1981-9 門司駅付近にて
九州に渡ったのは61~81の21両でした。門司転属後は鹿児島線・長崎線が主な活躍の場所でブルトレさくら・あさかぜ等も牽引しました。
1981-9 八幡付近にて
ED76と重連で貨物列車を牽引するEF70です。今やこの場所(通称八幡の大カーブ)も車両もすべて跡形も残っていません…
1983-8 金沢駅にて
形式写真風で1枚
1999-7 碓氷峠鉄道文化むらにて
現存している唯一のEF70、1001号機です。文化むら開館直後だったのでこうした写真が撮れましたが、その後展示物の増加に伴いこの構図では写真が撮れなくなりました。
碓氷峠とEF70は何の縁もゆかりもないですが、高崎で計画されていた電気機関車博物館?構想の展示物として高崎に保管されていた1001号機を文化むらに持ってきたものと思います…
1997-12 高崎に保管(留置?)されていた頃の1001号機(許可を得て撮影)
貴重なEF70が解体されずによかったよかった…
毎度毎度長い記事で申し訳ありません…
それではまた。