高遠原駅【長野県】(飯田線。2022年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
長野県飯島町南端部、西側に中央アルプスの山々が迫るのどかな農村地帯に位置する飯田線の駅で、山奥でもないのに自動車では駅に到達できない、秘境駅の雰囲気も併せ持っている、
高遠原駅 (たかとおばらえき。Takatobara Station) です。
標高665mです。
  
  
駅名  
高遠原駅 (駅番号なし)  
 
所在地    
長野県上伊那郡飯島町    
 
乗車可能路線  
JR東海:飯田線    
 
隣の駅  
豊橋方……伊那田島駅  
辰野方……七久保駅    
  
訪問・撮影時  
2022年7月   
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1918年開業)。
駅舎………………×(ホーム上の待合室が駅舎代用)
出入口……………西側の南北。
        東からは南口約360m南の陸橋or北口約40m北の踏切を渡って西側へ。
バリアフリー……○(南北とも出入口に段差がありません)。
点字ブロック……ホーム内のみに設置。
駅前広場…………×(バス停留所は北口の約270m西にあります)。
 
 


北口です。南を望む。
駅北側の踏切道からホームの西側に沿って南下すると、ホーム中ほどにある出入口に到達します。
ホーム出入口の左側(ホーム側)にはきっぷ回収箱があります。
段差は無く、傾斜はありますが車いすも通行可能となっています。
通路は自動車が通れない幅です。
左側に踏切があり、東側へ抜けられます。右側(西)への道路もあります。
駅舎と駅前広場はありません。
 
 


北口駅前です。西を望む。上写真左が北口出入口です。
自動車はこの北口駅前まで通行可能ですが、Uターンできる場所が無いため、自動車でのアクセスは困難です。
駅近くには住宅や商店が存在せず、農地が広がっています。200mほど離れた西にようやく小さな集落が現れます。
戦前は駅前には旅館や商店があり栄えていたそうですが、その面影は見られません。
奥には中央アルプスの山々が連なっています。
 
 


北口駅前です。東を望む。
踏切手前で右へ曲がると北口です。
踏切は遮断機と警報機がない第4種踏切で、横断の際は電車に注意が必要です。自動車通行不可です。
そして踏切の先は未舗装の細道で、農地や雑木林が広がっているばかりで、民家は数えるほどしかありません。
また、少し東側に河岸段丘崖があり、その先は日向沢川や前沢川の谷になっています。
 
 


こちらは南口です。北を望む。線路西側にあります。
南口は高台になっていて、線路沿いに坂道を下るとホームと豊橋方の端にあるホーム出入口に到達します。こちらは北口とは違い、ホーム出入口にきっぷ回収箱はありません。
段差はありませんが下り坂になっているため(手すりもありません)、車いすやベビーカーの場合は要注意です。
こちらも自動車が通れない通路幅です。
駅出入口前を左へ曲がると駅西側方面で、後方へ進むと飯田線を渡る陸橋を経由して駅東側へ抜けられます(通行止になっていますが、歩行者が通った形跡が見られます。但し当ブログでは迂回をお勧めします)。
こちらも駅前広場はありません。
 
 

南口駅前です。南を望む。後方が南口の通路です。
左側の崖下を飯田線が通っています。
交差点を右へ曲がると駅西側方面です。直進すると東側に通じる陸橋方面ですが、通行止になっています(陸橋へは右側道路へ迂回して下さい)。
 
 

南口駅前(西側)です。西を望む。右手の坂下に南口があります。
こちらも駅出入口前まで自動車が通行可能ですが、やはりUターンスペースが無いため乗り入れは困難です。
南口も駅前に住宅や民家は存在しません。200mほど離れた坂上に集落が形成されています。
駅前には水田が広がっており、遠方には中央アルプスの山々がそびえています。高原のような景色です。
 
 

南口駅前(東側)です。東を望む。道路突き当たりの左手が南口です。
駅裏に相当する駅東側ですが、南口側も民家が殆ど見られず、田園や果樹園、雑木林で占められています。
前方の雑木林は河岸段丘崖になっていて、その向こう側は日向沢川や前沢川の谷です。
遠方には天竜川の対岸に広がる中央アルプスの山々などを望めます。
 
 



ホーム中ほどにある待合室です。
1枚目と3枚目は豊橋方を望む。2枚目は辰野方を望む
見た目より古く、建物資産標を見ると昭和21年(1946年)と書かれていたので、戦後まもなく建てられたものと思われます。その後、外装をリニューアルしたりして現在も使用され続けています。
扉と窓があるため密室状態になります。雨風はしのげますが、空調が無いため暑さ寒さは完全にはしのげません。
内部にはベンチがあります。3枚目写真奥の豊橋方には明らかに出札窓口跡と思われる構造物があります。有人駅時代もこの待合室を駅舎代わりに使用していたと思われます。ちなみに駅事務室部分には扉が確認できませんでしたが、外板により塞がれた可能性が高いです。窓口や外側の窓は塞がれています。窓口を塞いだ部分に時刻表があり、その右隣に近距離運賃表があります。
 
駅員配置………無人駅(1971年無人化)。
自動改札機……なし(無人駅なのでそのまま入場・乗車可能)。
ICカード………利用不可(エリア外。ICエリア内から
            乗り越しの場合は全区間現金精算になります)。
幅広通路………駅出入口通路、ホームとも車いす通行可能幅。点字ブロック設置。
       但し待合室内は扉部分が車いす通行可能かどうか微妙な幅。
窓口……………×(無人化のため待合室内の出札窓口は閉鎖)。
自動券売機……なし(乗車後に車掌に申し出るか、
          ワンマン列車の場合は乗車時に整理券をお取り下さい)。
自動精算機……なし(乗車列車の車掌に申し出るか、
          ワンマン列車の場合は下車時に運賃をお支払い下さい)。
その他設備……北口のホーム出入口前に集札箱あり。
トイレ…………×(訪問前に列車内で済ませておいて下さい)。 
売店……………なし(駅前に飲料自動販売機すらありません)。  
コンビニ………なし(1km圏内に店舗はありません)。
 
 

建植式駅名標です。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
尚、飯田線において、豊川駅より北(辰野方)の各駅においては駅ナンバリングが導入されていません。
ちなみに、高遠原駅は前身の伊那電気鉄道時代の1918年に開業した駅でしたが、国有化された1943年に一度廃止され、3年後の1946年に復活するという経緯をたどっています。
 
 


駅構造……地平駅(南北方向)。手前の辰野方はわずかにカーブしています。
配線………単式ホーム1面1線(棒線駅)。
 
番線は付与されておらず、下り駒ケ根・辰野方面、上り飯田・豊橋方面とも同じホームから発車しますので、乗り間違えないよう注意が必要です。
  
ホーム有効長……20m車ギリギリ4両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的狭いですが、狭すぎはしません。
上屋(屋根)………×(待合室の庇は線路際まで全く届いていません)。
ホーム上設備……待合室(ベンチ有。空調なし)、集札箱(北口のみ)。
 
ホーム中ほどに北口出入口と待合室があり、豊橋方ホーム端(奥側)に南口出入口があります。
集札箱は北口のみに設置されています。
 
写真は全て豊橋方を望む。
 
 



全て辰野方を望む。
手前の豊橋方ホーム端近く、ホームの外側に151kmポストがあります。
また、待合室の辰野方に駅名標と北口出入口があり、ホーム側に青緑色のきっぷ回収箱があります。
 
 

豊橋方を望む。
ホーム端に南口出入口があり、通路は上り坂になっています。
この先、雑木林の中を掘割区間で南下し、掘割を出て左カーブで前沢川を渡ると中川村に変わり、雑木林の中を東南東へ進みます。その後は右側が開けてきて、大きく右へカーブして松川町に変わると農村風景の中を南へ走るようになり、やがて大沢信号場に差し掛かります。上下列車の行き違いが行われます。その後は田園や果樹園の中を南下しますが、やがて左へカーブすると下り勾配になり、大きく左へカーブすると再び中川村に入って雑木林の中を東へ走ります。そして最後は大きく右へカーブして進路を南南東に変え、雑木林を出ると伊那田島駅へと至ります。
 
 

辰野方を望む。
左手に北口出入口があり、ホーム端のすぐ先に第4種踏切があります。
この先、右へカーブして日向沢川を渡ると、田畑や果樹園が広がる中を北東へ走ります。左手には中央アルプスの山々を一望できます。そして住宅地の中に入ると七久保駅へと至ります。
  
  
あとがき  
下車(乗車)時・・・2022年          
 
単式ホーム1面1線の棒線駅で、西側にホームがあり、南北に出入口があります。駅舎はありません。駅前は田畑が広がる農村地帯で、駅の近くには民家がありません。
   
鉄路のみでのアクセス(ルートは一例です)  
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       中央東線~岡谷から飯田線系統へ乗継。快速は通過します。
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       東海道新幹線(名古屋)中央西線(塩尻)中央東線(岡谷)飯田線系統。 
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・なし    
飲食チェーン店・・・なし 
 
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、飯田線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は高遠原駅でも途中下車してみて下さい!
  
(参考:JR東海のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)