EF510形300番台との世代交代で去就が注目される、JR貨物門司機関区の交直流電気機関車EF81形。豊富なバリエーションの中で、青白塗装の450番台は関門仕様機として30年以上活躍。 JR初期の形態を持つ機関車として貴重になっています。
鹿児島本線の貨物列車1091レをけん引するEF81 455=スペースワールド駅
EF81形450番台は1991年から翌年にかけて、貨物列車増発用として関門地区向けにデビューしました。日本海縦貫線用の500番台をベースに、重連総括制御とした機関車です。
計5両が製造され、特に前期型の451、452号機は前照灯と尾灯が一体化した角形ライトの個性的な「顔」で、国鉄〜JRの過渡期の形態と言えます。
2023年3月に全般検査を受け、試運転で下関駅にやって来たEF81 452。独特の表情を見せる同機と451号機は、やはり注目の存在です
EF81形450番台は、門司に残る同形では最も新しいタイプですが、それでも製造から30年以上が過ぎました。現在運用に入っているのは451、454、455号機の3両で、453号機は一足先に除籍されました。
一方、23年3月に全般検査を受けた452号機は運用を離脱しています。台車検査は通しているとの話で、復帰するかどうかが注目されます(不調との話もあります)。
1063レをけん引して西小倉付近を行くEF81 454。もともと同型機が3両しかいない希少機です
定期運用終了が近づいていると言われる門司のEF81形。450番台は、ステンレス車体の303号機やローズピンク色の404号機狙いの鉄道ファンの方は「はずれ」に感じるかもしれません。
しかし、関門、九州地区を長年支えてきた存在で、「銀釜」などの陰に隠れがちですが、沿線で見かけたらエールを送りたい機関車です。
地味ながら活躍を続ける450番台。JR初期形態の機関車としてもっと注目したい存在です
※EF81 452の全検後の関門試運転
※EF81 303の2025年1月の現況
※「同僚」ED76形も稼働機が減っています
※姉妹ブログではEF81形400番台を振り返りました