昨日、「山田へ行かない山田線」と書いたけど、ニュースが伝わってきた。岩手県北自動車とで「共同経営」に乗り出すというもの。聞き慣れないことだけど。山田線の切符で106特急・急行に乗れる...。どういう目的か?
盛岡・宮古間の運賃を見ると山田線が220円安い。この区間ではバスが速いので「速くて安い」選択ができる。バスの切符で山田線に乗れるのか書いていないが現実的には「遅くて高い」選択はないのだろう。仮にそうであれば山田線からバスへ意図的に誘導しようとしているものと考えられる。
この山田線、ことあるごとに存廃問題が取り上げられる。そのたびに地元から反対の声が上がる。従来の国道106号線のバイパスとしての位置づけである復興支援道路として宮古盛岡横断道路が開通した。これによりさらにバスが優位になり山田線の挽回はほぼ不可能になったと言っていいだろう。JRとして廃線にしたいとすれば地元協議に長時間を要する。それならば都市間バスに相乗りする形態にして需要がほぼなくなった時点で「バスに転換できた」事実を作れる。既成事実を突きつけられれば「残せ」という声も説得力を欠く。そういうシナリオなのかも知れない。
共同経営はいちおう5年ということだからその後の動きが出てくると思われる。「仮に山田線が廃線になっても当面山田線の運賃でバスに乗れる」サービスを継続すればいい。線路がなくても山田線が残っていることになるわけで。
写真は腹帯駅だけど、こういうところだから。