tyoutyouuoの日記

鉄道を中心に公共交通を利用した旅行の様子を投稿しています

別府→大阪「さんふらわあくれない」乗船記【関西―九州を結ぶ商船三井「さんふらわあ」乗り比べ③】

大阪―別府航路の「さんふらわあくれない・むらさき」は2023年新造の新しい船であり、内装も今風で乗っている間中時間を忘れて楽しむことができます。

 

(大阪南港に入港せんとする「さんふらわあくれない」)

・「さんふらわあくれない」に乗船

 大阪―別府航路の「さんふらわあ」は別府国際観光港の第3埠頭から出港します。別府駅から「さんふらわあ」乗り場までは、バスで10分程度です。別府国際観光港は第1埠頭から第4埠頭まであり、埠頭によってバス停が異なるので注意が必要です。フェリー乗り場あるあるですね。

 

(「さんふらわあ」は背が高いので、別府の街を見下ろすことができます)

 

 「さんふらわあくれない」は別府港19:20発ですが、徒歩で乗船の場合は1時間前から船に入ることができます。早めに行って船の中を観察することにしました。一般的にフェリーや客船の出港時刻は港を出る時刻なので、出港時刻には乗船を終えて船の中にいる必要があります。

 

(充実の共用スペース)

 

 船に入ると、まずは荷物を置くために自室に入ります。今回利用するのは、簡易個室にあたる「プライベートシングル」です。中に入ると個室のような雰囲気ですが、出入口はカーテンで仕切る形で、内鍵のみ掛けることができます。出入り口から中を見ると個室そのもので、中にはベッドのほかにハンガー、スリッパ、テレビが備えられています。

 

(こちらは上級客室利用者専用のラウンジスペース)

 

 荷物を置いて船内探検に出かけます。「さんふらわあくれない」は、2023年に就航した最新型のフェリーで、最近の個人旅行人気の流れを受けて個室空間を充実させているほか、共用スペースも豪華な仕様になっています。窓一つとっても、丸窓に装飾が施されており、豪華客船に乗っているかのような雰囲気です。

 

(丸窓)

 

 船の出入り口から各個室へと移動するときに通るアトリウムも豪華な造りで、こちらも豪華客船の中にいるかのようです。先代の「さんふらわあ」はバブル崩壊後に設計されたもので、経済性を確保するために設計に苦労したとのことですが、「さんふらわあくれない」はその時の苦労をばねにしたかのような豪華な内装になっています。そのほかにも、上級客室利用者専用の「スイートカフェラウンジ」というスペースもありました。

 

(「さんふらわあ」の乗客である貨物トラックが並んでいます)

 

 船の外からは、夕日に照らされた別府の街並みを見ることができます。別府の街は建物の背が高くないので、「さんふらわあ」の上に出ると、街並み全体を見渡すことができます。

 

(豪華で明るいアトリウム)

 

 出港15分前になると、係の方が出港の銅鑼を鳴らしてくれます。銅鑼の音を聞くと、客船の旅に出るという感じがしていいですね。受付には「空室状況のご案内」が出ていました。空室があれば、もともと予約していた客室からグレードアップしたりすることもできるようです。

 

(本日の空室状況はこんな感じ)

 

・船内の食事と入港の様子

 「さんふらわあくれない」の食事は、夕食も朝食もビュッフェ形式です。テイクアウトで客室などで食べることもできますが、やはりレストランでのビュッフェメニューを楽しむのがおすすめです。出港するとレストランが混み出すので、早めにレストランに行くことにしました。

 

(夕食はビュッフェ形式)

 

 入り口のところで先に精算してレストランに入ります。最初に席を取ってから、ビュッフェに向かう形式です。「さんふらわあくれない・むわらき」では、特に「瀬戸内ビュッフェ」として航路沿線のグルメが多数提供されています。特に大分県の郷土料理である「りゅうきゅう」はおすすめです。だしに付け込んだ魚とごはん、だし汁を取って、席で作って食べます。これだけでも満足できてしまいそうですね(笑)。料理の種類はとても多く、ごはんも白米と鶏飯の2種類あり、慎重に選んでいかないと食べ切れないほどです…。また、デザートも充実しており、私は料理2周にデザートで合計3周してしまいました。

 

(「りゅうきゅう」)

 

 翌朝の朝食もビュッフェ形式です。大阪―別府航路は早朝に目的地に到着するので、朝食の時間も早いです。別府発大阪行きの場合、日曜日~木曜日は5:30-6:15、金曜日と土曜日は6:00-7:15が朝の営業時間になります。朝食は軽めにとって、食後にコーヒーをいただきました。こちらもたくさんの種類があります。ホテルのバイキングのようですね。

 

(朝食もビュッフェ形式)

 

 レストランでのんびりと朝食を摂っていると時刻は7時頃になっていました。このぐらいになると、船は大阪南港に到着しようというところになります。外に出ると、大阪港・大阪南港に入港しようとするたくさんの船と並走していました。

 

(大阪港に入港しようとする貨物船と並走)

 

 入港作業時には、船の向きが大きく変わります。船首側にもスラスターが付いているのか、船の前方からも白い泡が出ていました。「さんふらわあくれない」は全長200 m という巨体ですが、素早く向きを変えて大阪南港の桟橋に横付けされます。

 

(大阪南港の景色)

 

 大阪南港からは大阪メトロのニュートラム「トレードセンター前」駅に直結しているので、徒歩で乗船した場合でも港からスムーズに移動できます。この経路で移動している乗客もそれなりに多いようでした。

 

(志布志から「さんふらわあきりしま」も到着)