JR東海は13日、2025年3月ダイヤ改正の概要を発表しました。また、2月1日に、東海道新幹線のダイヤ改正後の時刻が公表されました。今回は東海道新幹線について分析します。臨時列車の新設や区間延長がメインとなっていますが、設定頻度はどのようになっているでしょうか??

2025年3月ダイヤ改正について

 

※記事中の図は、JR東海プレスリリースから引用しています。

 

<東海道新幹線>

1.朝時間帯増発

 東京発6時台の「のぞみ」が、最大12本設定されます。これにより、品川始発・新横浜始発の各1本を含め、首都圏から関西方面へ最大14本の「のぞみ」が運行されます。

 

 新設される東京6:51発の臨時「のぞみ291号」の3月15日~6月30日の運転日は、「3月17・20・22・24・26~29・31日・4月26日・5月3・15~17・21・23・24・28・31日・6月6・7・13・14・16日運転」となっています。

 4月はほとんど運行がない代わりに、3月・5月・6月は土曜・月曜を中心に運行され、中でも3月下旬や5月中旬~6月中旬は運行日が多くなっています。臨時列車ながら、時期によっては運行頻度が多くなっています。

 

2.夜間帯 臨時列車新設

 東京21:24発新大阪行き最終列車のあとに、東京21:30発の臨時「のぞみ491号」新大阪行きが新設されます。これにより、のぞみ491号運行日は東京での滞在時間が6分拡大します。

 前回の2024年のダイヤ改正の際は、新大阪21:24発東京行き最終列車の後に、新大阪21:30発臨時「のぞみ488号」東京行きが新設されましたが、1年後に新大阪行きについても同様に設定されることとなりました。

 この臨時「のぞみ491号」の運転日ですが、3月15日~6月30日の間の期間では5月2日(金)しか運行がありません。今回が初めての設定なので、特に利用が多いゴールデンウィーク直前の金曜日だけ設定してみるということだと考えられます。

 なお、昨年設定された東京行き臨時「のぞみ488号」は、2024年春は「4月29日・5月5~6日」のみの運行でしたが、2025年春は「3月22・23日・5月5・6・11・18日・6月8・15日」と運行日が増えています。今回の利用状況次第では、「のぞみ491号」の設定日も増えるかもしれません。

 

3.朝夕時間帯 臨時「のぞみ」運行区間延長

 東京発7・8時台及び東京着18・19時台の臨時「のぞみ」の各1本が、新大阪発着から博多発着に延長されます。これにより、東海道・山陽新幹線を直通する「のぞみ」の最大運行本数は、7本から8本に増加します。朝夕時間帯は首都圏~岡山・広島方面への移動需要も多いことがうかがえます。

 

 ではまず、新たに東京発博多行きとして運行される臨時列車みてみましょう。

 臨時「のぞみ115号」(東京7:54→新大阪10:24着→博多12:55)

 臨時「のぞみ123号」(東京8:54→新大阪11:24着→博多13:55)

 

 3月15日~6月30日の間の運転日をみると、のぞみ115号は4月26日・5月3日運転、のぞみ123号は5月3日のみの運転となっています。

 次に、新たに博多発東京行きとして運行される臨時列車は以下の通りです。

 

 臨時「のぞみ162号」(博多13:18→新大阪15:51→東京18:21)

 臨時「のぞみ172号」(博多14:18→新大阪16:51→東京19:21)

 

 3月15日~6月30日の間の運転日をみると、いずれも5月5・6日となっています。要は、ゴールデンウィークで特に利用者が多くなる連休初日や最終日近くに、博多発着で運行されるということになります。

 

4.夜間帯 博多行き臨時「のぞみ」新設

 東京18:51発博多行き最終列車のあと、東京19:00発の定期「のぞみ」新大阪行きが、多客期は「のぞみ203号」として博多まで延長運行されます。これにより、「のぞみ」203号運転日は、東京での滞在時間が9分拡大します。

 

 ただ、3月15日~6月30日までの間に、博多行きとして運行されるのは5月2日(金)、ゴールデンウィーク直前の金曜日のみとなっています。

 

<まとめ>

 いかがでしたでしょうか。山陽新幹線と直通する臨時列車を増やすというのが、今回の東海道新幹線のダイヤ改正のメインだったわけですが、いざ運転日を確認してみると、ゴールデンウィーク直前の平日やゴールデンウィーク初日、最終日あたりにしか設定されていないことが分かります。

 利用者が一番多くなるときにだけしか設定していないので、「わざわざダイヤ改正のプレスリリースで大々的に宣伝するほどのことか?」と思いたくなりますが、今回は初回ということで、最繁忙期の中でも最も利用が多い日のみ設定して様子を見て、今後の設定の在り方を考えようという意図があるとみられます。

 うまくいけば、前述の「のぞみ488号」のように運行日が増えるでしょう。これらの臨時列車が、この後どのように運用されていくのか、注目です。