はやぶさ14号
◆種別:新幹線
◆区間:新函館北斗→東京
北海道新幹線は最高時速260Kmで走行できるよう設計されていますが、貨物列車とのすれ違い時の安全確保のため、青函トンネルを含む新幹線と在来線が共用する区間の最高時速は青函トンネル内が160Km、それ以外の区間は140Kmに制限されています。
2020年の年末から貨物列車の閑散期(=人の移動の繁忙期)である年末年始・GW・旧盆にダイヤをやり繰りして時間帯を区切り青函トンネル内で新幹線の最高速度を上げる取り組みを行っています。開始当初は210Kmでしたが、昨年のGWからは260Kmに引き上げられました。
先の年末年始は12月30日から1月4日までで以下のような感じで青函トンネル内260Km運転が実施されました。
12月30日 | 12月31日~1月4日 | |
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実施時間帯 | 始発~12時ごろ | 始発~15時ごろ |
対象列車 | 下り5本、上り4本 | 下り7本、上り7本 |
これにより新青森〜新函館北斗間の所要時間が最大で4分短縮されます。東京~新函館北斗間だと最速3時間52分になります。この差分は下り列車については新函館北斗到着を早めて、上り列車については新函館北斗発車を遅くし、東京〜新青森間のダイヤには影響しないよう設定されています。
昨年の大晦日に新青森〜新函館北斗間を52分で運転される列車に乗ってきました。52分で運転されるのは新青森〜新函館北斗間ノンストップの列車です。始発~15時ごろ実施時間帯の日の上り列車は14・22・32号、下り列車は95・7・13号が対象でした。
実際に乗っていて青函トンネルの壁が流れるのがいつもより速い気がしましたが、それほど違いは感じませんでした。ただ、途中で貨物列車と一本もすれ違わず時刻表どおり52分で新青森に着いたので、260Km運転がされていたのは確かです。
北海道新幹線は札幌に向けて工事が進められている最中です。青函トンネルの貨物列車問題が解決しないと、札幌まで開通したところでこの部分がボトルネックとなって時短効果が薄れてしまいます。今回のように時間帯を区切って260Km運転をやるにも時期や本数に限度があります。
個人的には下北半島経由で狭軌の第二青函トンネルを建設して、今の青函トンネルは新幹線専用にするしか解決策はないと思っていますが、昨今の建設費高騰で膨大な費用がかかりそうですし、万が一実現できたとしても何十年も先のことになります。その頃にはいろいろと社会情勢が変わってそうです。何か妙案はないもんですかね?