平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

「北陸本線特急、敦賀以東『直通復活』は可能か? 」を拝読しての感想

大阪~和倉温泉直通特急復活の可能性と効果等の読後感想です

Merkmal(メルクマール)、2025年2月9日付け「率直に問う! 北陸本線特急、敦賀以東『直通復活』は可能か? JR西社長・大阪〜和倉温泉間運行検討発言から考える」を拝読しました。

記事の中からごく一部分を引用させていただきながら、自分の意見・感想を書きたいと思います。

以下、太字は引用部分、→は自分の意見・感想です。

 

太字は引用)

修善寺発着の踊り子に関しては、伊豆箱根鉄道が重要な役割を果たしている。同社は行政の会議で、「踊り子はJRの車両のため車両使用料をJRに支払うことから、踊り子単体としては赤字だが、東京駅や品川駅、横浜駅というターミナル駅に『修善寺行き』という行先が出ることに対する広告料だと思っているので、赤字でも続けていかなければ」と説明し、それを受けて沿線自治体である伊豆市も「東京駅に『修善寺行』はぜひ残したい。ローカル鉄道を使った小さな旅というようなものを地域の中で行っていければと思っている」と反応している(「令和5年度 第3回伊豆市地域公共交通会議 議事要旨」より)。

→ 引用させていただいた部分の中の、修善寺和倉温泉で読み替え、また、踊り子については七尾線のと鉄道IRいしかわ鉄道・ハピラインふくいに置き替えれば、以下のようになろうかと思います。

 

和倉温泉発着のサンダーバードに関しては、七尾線のと鉄道IRいしかわ鉄道・ハピラインふくいが重要な役割を果たすことになる。

~中略~

大阪駅新大阪駅、京都駅というターミナル駅に『和倉温泉行き』という行先が出ることに対する広告料だと・・・・・。(以下略)

 

大阪・新大阪・京都駅で『和倉温泉行き』という行き先が出ることに対するインパクト、PR効果は大きいと思います。

敦賀と金沢の2回の乗り換え回数がゼロになるのは大きいものがあります。

 

併せて、武生、鯖江、福井、金沢などに大阪から直行の効果も同様です。

とくに新幹線乗車距離の短い大阪-福井は副産物的効果が期待できます。

福井側の効果については、和倉温泉直通列車とは別に、「サンダーバード」の福井延長運転議論になります。

 

仮に修善寺発着の踊り子が廃止されると、乗り換えの手間を避けるため、中伊豆・西伊豆から東伊豆への観光客の移動が起こる可能性がある。

→ 前記しましたが、大阪-金沢、大阪-富山の行き来の場合、敦賀での1回の北陸新幹線乗り継ぎですが、大阪-和倉温泉の場合、敦賀と金沢の2回の乗り換えが必要のため、大阪-和倉温泉直通特急の設定効果は、大阪-金沢・富山よりも更に大きいものがあります。

このことは、名古屋-福井で、東海道新幹線、「しらさぎ」、北陸新幹線の2回乗り継ぎによる鉄道離れの対策として、名古屋-福井に直通特急復活での鉄道利用呼び戻しにも共通するものです。

サンダーバード」の大阪-福井以上に、利用減の著しい「しらさぎ」の名古屋-福井の直通設定が望まれます。

 

敦賀駅での乗り換えの不便さが敬遠され、北陸以外の他社エリアの観光地や競合交通機関への客の流出が発生した場合、従来JR西日本が北陸への輸送で得ていた収入は失われることになるだろう。北陸が観光地として選ばれ続けるため、そしてJR西日本の収入を確保するためにも、敦賀以東への定期特急直通復活は有効な施策だと考えられる。

修善寺発着の踊り子は、JR東海伊豆箱根鉄道、そして沿線地域にとってメリットがあるため実現していると考えられるが、敦賀以東への定期特急直通復活も、顧客、鉄道事業者、地域が同じ方向に進む一致点を見出せれば実現可能だろう。

→ 今更ではありますが、北陸新幹線敦賀開業は、東京対北陸には便利であっても、大阪・名古屋対北陸には不利になりました。

その意味で、敦賀以東への直通特急復活は、対関西や中京には有効な施策です。

ひとまず大阪-和倉温泉に臨時列車として設定し、利用が戻って定期列車への発展があれば一層望ましいことです。

車両は、通常の683系座席車で十分か、JR東日本の「サフィール踊り子」や、東武スペーシアX」のようなデラックス化はどうかも比較検討してほしいと思います。

自分は後者の方が、直通列車というだけでなく、乗ってみたい列車というインパクト、誘発力があると考えます。JR西日本の683系余剰活用で、117系「WEST EXPRESS銀河」の683系座席車版ような内容を期待しますが

欲張りならば今回行なった「まほろば」リニューアルのような方法も考えられます。

 

◆   ポイントは3社間の利害一致

直通列車設定には、JR西日本のほか、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいとの調整が必要になります。

とくに北陸新幹線の利用普及とは無縁の話となるJR西日本がカギです。

北陸新幹線湖西線七尾線だけでなく、北陸全体としての幅広い視点、全体効果で捉えてほしいところです。

 

今後の前向きな利害の一致が見出せること、大阪発和倉温泉行き特急「サンダーバード」の復活を待ち望みたいと思います。

 

引用に対する感想等は以上です。

 

◆ 大阪-和倉温泉に臨時特急を設定する際のダイヤ私案

北陸新幹線敦賀開業前、大阪-和倉温泉直通特急ダイヤは、大阪10:42発→和倉温泉14:30着の「サンダーバード17号」と、和倉温泉10:14発→大阪14:05の「サンダーバード20号」で、所要時間は3時間50分前後でした。

このダイヤの場合、特急編成が和倉温泉で一泊することになりますが運用上、効率が良いとは言えません。

新たに臨時設定するならば、JR西日本683系により、大阪8:30発→和倉温泉12:30着、和倉温泉13:30発→大阪17:30着での大阪起点での日帰り1往復が望ましいと考えます。

 

(※ 筆記にあたり、Merkmal(メルクマール)、2025年2月9日付け「率直に問う! 北陸本線特急、敦賀以東『直通復活』は可能か? JR西社長・大阪〜和倉温泉間運行検討発言から考える」から一部を引用及び参考にさせていただきました。)