

今年3月で迎える山陽新幹線全線開業50周年の記念企画展「山陽新幹線50年展」その⑦です。
このシリーズ、京都鉄道博物館の特別企画展としては、ずいぶんと長く続けてしまっていますが、いよいよラストスパートへ向けてとなります。
残った資料写真を、全部吐き出していきます。
やはり新幹線と言えば、世界の鉄道の在り方を変えたそのシンボル ── 0系を無視はできません。



このシリーズ、初期に0系は既に出していますが、冒頭は昨年開業60周年を迎えた東海道新幹線の20周年記念メダルから。
続いては京都鉄道博物館の巨大壁画•••••••,ならぬ壁写真を、0系切り出しクローズアップですが、画角的に大阪環状線の103系がお供に(笑)
そして再び、レンチキュラーをステレオグラフで撮ってみた、0系3D写真3枚です。
上から東京オリンピック開会式をバックに使った1964(昭和39)年の開業記念、開業10周年記念、開業20周年記念のポストカードです。



レンチキュラーのステレオグラフ化は、もう少し上手くやるともっと立体感が出るのだろうけれど、なかなか難しいが現実でした。
次は新幹線開業8周年の記念そして鉄道開業100周年の記念で、1872(明治5)年と1972(昭和47)年のポストカードセット。
新幹線での輸送人員が7年11ヶ月で5億人を突破して、単純換算で日本国民1人あたり4回以上輸送しましたよと、その利用率が飛躍的に伸びた年代でもありました。
そして1972(昭和47)年3月15日は、山陽新幹線の岡山先行開発の年でもありました。



1987(昭和62)年にはJRグループが誕生し、1992(平成4)年3月14日には300系がデビューし″のぞみ″が誕生しました。
300系はアルミ車体の導入などで徹底的に軽量化して、更なる高速運転を実現しましたが、駆動装置などは国鉄時代に開発された技術の延長上の存在でした。
初めて新幹線が300km/hで運転されたのは500系からで、その技術がフィードバックされて新しい車両•••••••,700系シリーズが誕生することになります。
初代700系は1999(平成11)年3月に東海道新幹線で営業運転を開始し、現在の新幹線技術のベースをつくりました。



その後700系は、2007(平成19)年7月にN700系、2013(平成25)年2月にN700A形、2020(令和2)年7月にはN700S形へと進化しています。
尚、山陽 九州新幹線の車両はN700A形をベースにしていますが、諸元はN700A形とはまた別の性能となっています。
こうして日進月歩の新幹線車両ですが、世界水準へ一気に引き上げたその名車は、世界最速のタイトルホルダーを記憶にとどめたまま。
検査切れのタイミングで順次廃車となって行く計画で、最長でも2027年度中の完全引退が予定されています。




500系は現在6編成が運行中で、V2編成はプラレール新幹線、500タイプエヴァ、そして現在はハローキティ新幹線として運行されています。
新幹線は南はJR九州からJR北海道まで、数多くの車両が運行され そしてされてきましたが、0系と共に永遠に人々の記憶に残るであろう500系。
その片隅で700系 RailStar も、ひっそりと引退をして行こうとしています。
ドクターイエローの引退期限が迫る中、初代700系の姿が見られなくなるのも、そう遠くない時代となりました。
東海道新幹線開業60周年、山陽新幹線開業50周年、最後の任務に奮闘している名車たちの、その姿を目と心に焼き付けておく季節でもあります。
ひかりました こだましました のぞみをたくしました