

今年3月で迎える山陽新幹線全線開業50周年の記念企画展「山陽新幹線50年展」その⑥です。
今回は100系 グランドひかり関連の展示品を、まとめてUPします。
100系新幹線の展示品は、実車もある京都鉄道博物館ではありますが、今回は特別展示室で展示されていた模型からスタートです。
ちなみに100系は、国鉄が開発した東海道 山陽新幹線における、0系の後継形式です。



国鉄分割民営化後はJR東海に全編成が継承され増備もされましたが、JR西日本では2階建て4両の連結で230km/hを行い、100N系として新製投入されました。
この100系から始まったのがJR東海とJR西日本とで、異なる編成で東京~博多間を走るサービスでしたが、利用客からは好評だったものの。
列車の運用面からすると、ダイヤが乱れて遅延が複数発生したり、車両故障などで急遽別編成を充当しなけれぼならなくなった時、編成内容が異なると総合利用できないと言うデメリットも生まれ始めていました。
ただ100系の時代は、国鉄のイメージを脱却することが、企業のイメージ戦略として優先されていた時代でした。



ところで国鉄時代からの脱却と言うお話しですが、実は民営化してから30年以上が経つ現在でも、まださまざまなことが改正や改革が実施されています。
その中で旅客に直接関係してくるものが、鉄道サービスの改変ですが、青春18きっぷの改正がまだ記憶に新しくありつつも。
2026(令和8)年の3月の改正から「往復乗車券」と「連続乗車券」を廃止するとの発表があって、特に往復割引の切符が廃止されるのは、ちょっと意外に感じたところです。
18きっぷは企画証券なので往復きっぷとは元々が違うのですが、受けるイメージ的には″割引きっぷの改廃″です。


″連続きっぷ″はICカードの普及によって、無人駅とワンマンカーの組み合わせでも、ほぼほぼ解決されているので、もはや1枚のきっぷを旅の始めに作る人はいないでしょう。
″往復きっぷ″は片道601km以上を出発駅で行きと帰りを同時に買うと、10%の割引になるものの、今では駅で″往復きっぷ″を買う人は激減しているのだそうです。
インターネットを利用して「えきねっと」「e5489サービス」で切符を買う人が増えていて、最大3割引の「トクだ値」や新幹線eチケット往復割は10%割引+200円割引などが使える時代。
そして現在、クレジットカードだけではなく、コンビニ払いなど現金決済もできるので、その恩恵は利用客へ公平なサービス提供となっています。




JR各社は国鉄時代から続く、複雑すぎる旅客営業規則をシンプルにしたいのだろう。その第一歩が、オトク感がなくなり使われなくなった往復きっぷだ」という ── と、専門家の方々の見解ですが。
昔は切符は駅で買わなければならなかったものの、今では自宅や公園などで気軽にネット予約できる時代。
その時代の移り変わりに適した、新しい体制への改革は、新たなサービスと便利さが提供され、新たな需要がまた生まれて行きます。
今年の春休み・ゴールデンウィーク・夏休み・シルバーウィークなど、最後の記念に″往復きっぷ″や″連続きっぷ″を使って、旅をする人が増えるのかも知れません。


ただ気になるのが、他に「学生割引などの割引証や一部の特別企画商品(ジパング倶楽部等)について、今後取扱いが変更となります」とあること。
少子化が進む現代において、例えば学割の定期券はJR各社の利益に影響は少ないように感じるのですけど、貧困家庭や母子家庭などの家計圧迫へと繋がらない、そんな見直しであって欲しいと思います。
と言うことで、話はかなり逸れてしまいましたが、100系の模型に続いてはそのデビューと、グランドひかりの引退関連の資料です。
特に2階建て4両のグランドひかりですから、食堂車の展示には力が入っており、展望曲面ガラスではないので純粋な168形ではないものの、席の再現コーナーもありました。



新幹線最後の食堂車でもありましたから、メニュー一覧のボードは圧巻で、もう一度、新幹線に限らず食堂車の旅をしたくなりました。
また、食堂車メニュー一覧だけでなく、本来部外秘だったそのレシピも、こっそり(堂々と?)公開してあったり•••••••,自宅で再現してみた人っていますでしょうか?
そして今回のラストに ── 100系は国鉄車両設計事務所内に″車両デザイン専門委員会″が設けられ、そのメンバーには手銭正道氏、松本哲夫氏、日産自動車のデザイナーであった木村一男氏らが参画していました。
デザイン提案は各車両メーカーが行い、それを車両デザイン専門委員会が協議し、採用となったデザイン画から現実的な線が描かれていきました。
ちなみにラストの写真は展示品ではなく、イメージ画像です。
ひかりました こだましました のぞみをたくしました