(車両の写真は南宍道駅にて撮影)
今回の【駅】シリーズは、
島根県東部、雲南市北寄りの旧・大東町北西部に位置する木次線の駅で、駅舎は無いものの駅北側に結構大きな集落が形成されていて、乗降客も少ないながらも一定数見られる、
幡屋駅 (はたやえき。Hataya Station) です。
駅名
幡屋駅 (駅番号なし)
所在地
島根県雲南市 (旧・大原郡大東町)
乗車可能路線
JR西日本:木次線
隣の駅
宍道方…………加茂中駅
備後落合方……出雲大東駅
訪問・撮影時
2023年5月
駅概要
駅形態……………地平駅(1918年追加開業)。
駅舎………………なし(1994年に解体されました)。
出入口……………北側のみ。南からは約400m西の踏切を渡って北側へ。
車いす対応………△(駅外~駅舎内~ホームまで段差なく移動可能。
駅としては対応済みも、車両側(キハ120形)はステップがあり非対応)。
点字ブロック……ホーム出入口~ホーム間に設置。
駅前広場…………△(ホーム出入口前に未舗装の広場あり。
バス停留所は坂上の駅出入口前の交差点前にあり)。
幡屋駅は、駅北側を東西方向に木次線と並行する幹線道路(道幅は狭いですが)から斜面を下った所にあります。
西を望む。
坂を下ると左側にホーム出入口があります。段差はありません。
かつてはコンクリート敷部分に駅舎が存在していましたが、1994年に撤去されてしまいました。
出入口前には未舗装の駅前広場があり、奥に屋根付きの無料駐輪場があります。
西~南西を望む。
駅舎跡を通り抜けて出入口を通過すると、即ホームです。
ホームに入って右手には待合所があります。
ホーム出入口の手前左手には便所の小屋があります。男女共用の汲取式で、多機能トイレはありません。
南方向を望む。
ホームを出て右へ曲がり、坂を登ると駅外へ出られます。
駅北側は台地になっていて、駅寄り高い位置に集落が形成されています。
北~東を望む。
駅前です。1枚目は東を、2枚目は北西を、3枚目は西を望む。
2枚目写真の右側(駅北西側)、「止まれ」の標識の先にバス停留所の待合所があります。
また、3枚目写真の右前方(駅西側)には幡屋郵便局があります。
駅北側は仁和寺地区の比較的大きい集落が形成されています。商店は少ないですが、ゼロではありません。
約250m北に諏訪神社があり、約750m北西に地元の地名(大東町仁和寺)の由来となった仁和寺があります。
一方、駅裏の駅南側は田園風景が広がっています。南を望む。
西側(木次線の南側)には前原の集落が形成されています。
写真前方を、斐伊川の支流である赤川が左(東)から右(西)へ流れています。
赤川の対岸も農村地帯です。
ホーム上にある待合所です。1枚目は宍道方を、2枚目は北を、3枚目は備後落合方を望む。
駅舎跡地に建てられたそうで、駅事務室を兼ねた小屋と一体になった構造です。
出札窓口があり、現に当初は簡易委託駅としてきっぷを発売していました。
しかし2015年に無人化され、駅事務室は閉鎖されています。
また、待合所は密室構造ではありません。寒さはしのげません。
壁面に時刻表、近距離運賃表、ポスター掲示板があり、掃除道具入れのロッカーやきっぷ回収箱もあります。
駅員配置………無人駅(2015年無人化)。
自動改札機……なし(そのまま乗車して下さい)。
ICカード………利用不可(エリア外。
もしICエリア内から乗り越しの場合は全区間現金精算になります)。
ホーム…………車いす対応幅、点字ブロック設置済。
窓口……………出札窓口がありますが、閉鎖されています。
自動券売機……なし(乗車時に車内で整理券を取り、下車駅で運賃を支払います)。
自動精算機……なし(車内精算です。乗り越しの場合は事前に運転士へ申し出て下さい)。
トイレ…………○(ホーム外の東側にあります。多機能トイレ無し)。
売店……………なし(約300m西の商店に飲料自動販売機があります)。
コンビニ………なし(1km圏内に店舗はありません)。
ホームより出入口を撮影。北を望む。
左の待合所内に集札箱があります。
建植式駅名標です。非電照式ですが、反射材が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、近年になって下部が木次線のラインカラーである黄色のものに取り替えられました。
存廃問題が浮上している線区で駅名標が更新されていたりすると、何だかホッとします。
尚、木次線において駅ナンバリングは導入されていません。
2007年に設定された、幡屋駅の日本神話にちなんだ愛称「大原郡家(おおはらぐうけ)」についての説明板です。
今は木次線で導入された愛称が忘れ去られているような気がします…。
駅構造……地平駅(西南西~東北東方向)。
配線………単式ホーム1面1線(棒線駅)。
のりば番号は設定されておらず、下り木次・備後落合方面、上り宍道方面とも同じホームから発車しますので、乗り間違えないよう注意が必要です。
ホーム有効長……21m車約4両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………標準レベルですが線路と反対側が未舗装で、実質狭いです。
点字ブロック……備後落合寄り(手前側)のキハ120形3両分(約50m)に設置。
上屋(屋根)………なし(待合所の屋根のみで、線路際まで届いていません)。
ホーム上設備……ベンチ(待合所内にあります)。
備後落合寄りの待合所手前に出入口があります。
また、備後落合方に便所がありますが、ホームからは直接出入りできません。
写真は2枚とも宍道方を望む。
2枚とも備後落合方を望む。
待合所の手前には機器室があります。
宍道方を望む。
ホーム端の先に切欠構造の貨物ホーム跡が残っています。側線は撤去されています。
この先、右へカーブしながら集落内を走った後、左を並行して流れる赤川に沿って農村風景の中を西北西へ走ります。右側の田園越しには丘陵地帯が続きます。そしていきなり市街地に入ると大きく右へカーブして、盛土高架になって進路を北寄りに変えると加茂中駅へと至ります。
備後落合方を望む。
この先、右へ左へカーブして、右を流れる赤川と左から迫る丘陵地帯の間の狭い所を走りますが、やがて赤川も丘陵地も離れて田園が広がる農村風景の中を南東へ走ります。その後は左手から丘陵地が迫ってくると大きく右へカーブして赤川を渡り、さらに右へカーブして進路を南に変えると出雲大東駅へと至ります。
あとがき
下車(乗車)時・・・ありません (自動車で訪問しました)
旧・大東町の北西の外れにある単式ホーム1面1線の棒線駅で、駅舎は存在せず北側に出入口があります。台地上となる駅北側は住宅地が広がっていますが、駅南側は赤川沿いに田園風景が広がっています。
鉄路のみでのアクセス(ルートは一例です)
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能(滞在時間2時間弱)。
新幹線で岡山~伯備線特急『やくも』~宍道から木次線。
寝台特急『サンライズ出雲』も宍道駅に停車。
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。上記と同じルート。
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・なし
飲食チェーン店・・・なし
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、木次線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は幡屋駅でも途中下車してみて下さい!
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)
テーマ:【駅】