自分も含めてファンは機関車が好きなようだ。機関車にはEL、DL、SLとあるがどれも人気が高い。車両の分類からすれば「動力集中方式」である。
これに対して「動力分散方式」としてEC、DCもあるが、どちらかと言えば機関車の方が人が集まるように思う。なぜか?
思うに「先頭に立って列車を牽引する」姿から人間臭さを感じ取れるのだと思う。
それに機関車のカラーリングが馴染んでいることもある。SLの黒はもっともらしいがDLの朱色、ELの青、赤というデザインがこの国らしさを表わしている。
現役時代のSLを知らない世代が増えたためか、本来はSL牽引の列車がいろんな理由でDLに替わってもそれなりに人気を集めるのは「DLがSLを追いやった」という感情がないからだと思われる。「DL憎し」という感情は時代の流れの中で消え去った。DD51が「赤ブタ」と軽蔑されたと聞いたら逆に怒り出すだろうか?
写真は左沢線でC11牽引の旧客が運転された時のスナップ。左沢駅での機回しで郡山のDE10が運用に就いた。確かにそれなりの雰囲気を醸し出している。
それでもいつまでも安泰ではない。コスト削減に注力するJR旅客会社は機関車を最小化する方針のようだ。ELやDLが姿を消して復活したSLが残るとすればひとつの先祖返りと言えるだろうし、そんな時代のめぐり合わせとなることを当時誰が予想しただろうか?