阪神・青胴車の引退は残念
 

   阪神電鉄の青胴車は、現在一編成のみが運転されていますが、その一編成も今年2月10日を以って引退する予定、と発表されました。
 

   昭和30年代以降、阪神電車と云えば、赤胴車、青胴車でした。赤胴車、青胴車は長い間に亘って多くの人に親しまれてきました。赤胴車は、平成20年に西大阪線から、平成23年に本線から引退し、令和2年には武庫川線からも最後の8輛が引退しました。青胴車も、数年前から、最後の形式である5001形(二代目)が、次第に数を減らして、昨春には残り一編成のみとなっていました。そして、とうとう完全に引退することになりました。大変残念に思います。
 

   最後の青胴車(5025-5028)は今年1月7日頃から、先頭車前面右下側に貼付されていたマークが取り外されており、本来の姿で運転されています。
 

   阪神電鉄のホームページには、現在、営業運転各日の青胴車の運行予定が掲載されています。
 

   青胴車に乗車する機会がありましたら、青胴車の外観、内装など車内の様子、走行音、安全確認のリンリンと云う音などに注目しておいて下さい。
 

  

  阪神電車の車窓の光景は、住宅地(昔ながらの住宅も多い)、駅前の商店街、神社(尼崎えびす神社、鳴尾八幡神社の鳥居、西宮神社の杜など)、工場(姫島ー千船のあたり)、武庫川線との連絡線、武庫川線の武庫川駅舎など、内容豊富で次々と展開されます。西向きに乗りますと西宮あたりから、六甲の山並みが次第に迫ってきます。打出駅は昔ながらの駅です。住吉駅、御影駅などは戦前からの高架駅です。川を多く渡るのも特徴です。川幅の広い新淀川、河川敷に松と桜の木のある武庫川があり、芦屋駅、大石駅などでは六甲の山並みを背景に、芦屋川、都賀川などが流れる様子が見えます。近年は大きな建物が増加したことで、以前に比べますと景観が次第に損なわれてきている区間が多くなっていることは確かです。それでも、よく見ますと、色々と観察出来ます。落ち着いた気分になれる萌黄色の車内から阪神地方の光景もよく見ておいて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 引退前の企画の一つとして青胴車が、貸切列車として、1月27日と30日に西大阪線を走行します。
 阪神電鉄で、赤胴車、青胴車が主流となった昭和30年代後半以降、西大阪線では赤胴車が運転されることが多かったものと思いますが、例えば平成10年代頃から平成21年にかけては、青胴車の運転も多かったように思います。平成21年3月に西大阪高速鉄道(西九条-難波)が開業して、西大阪線の営業が難波迄延長されますと、阪神なんば線(改称)での赤胴車、青胴車の運用はなくなりました。
 昨年12月の企画では、久しぶりに青胴車が西大阪線を走行しました。今月も、2回走行します。

 西大阪線の歴史の中で、青胴車の運用が多かったのは短い期間に限られると思いますが、それでも、西大阪線、青胴車の情景の一部です。
 遭遇しましたら、よく見ておいて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和7年1月25日投稿

    1月27日修正