京浜急行電鉄 矢印式乗車券~1 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

昭和62年1月に京浜急行電鉄本線の立会川駅で発行されました、「泉岳寺←[立会川]→雑色 糀谷」の矢印式乗車券です。

 

 

PJR/てつどう橙地紋券となります。

 

当時の首都圏の大手私鉄では、社線内発着の乗車券は殆どの会社が金額式乗車券を採用しておりましたが、京浜急行電鉄では矢印式等を用いた着駅表示の券となっておりました。

 

国鉄の矢印式乗車券では左上の注記事項は「矢印の1駅ゆき」と記載されておりますが、京浜急行電鉄では「矢印内の1駅ゆき」と「内」が入っており、微妙に文言が異なっています。

 

 

 

 

 

こちらは同じ日に発行されました、130円区間の乗車券です。

 

 

最初にご紹介いたしました110円区間の券で、京浜急行電鉄の北端の駅の「泉岳寺」まで達しているため、130円区間では着駅は「立会川」より南側の駅のみとなるため、110円区間のように両側に着駅が記載された券とはならず、右側にのみ着駅が記載された券となっており、この様式の券は発駅の表示が枠囲みの縦書きから枠囲みの無い横書きとなっています。

 

 

 

 

 

裏面はどちらも同じ記載方となりますので、1枚だけ図示いたします。

 

 

発行箇所の「立会川駅発行」は裏面に印刷されておりますが、表裏面ともに「京浜急行電鉄」の社名の印刷はありません。

 

「○23」の記号は循環番号で、当時の立会川駅には自動券売機の設置がありましたが、窓口では通常に硬券の乗車券を発売しており、現在のようにICカードも無い時代で、高額紙幣での購入など窓口で購入する旅客も少なくなかったようで、循環番号、券番ともかなり進んでいます。

 

 

 

 

 

平成2年11月に立会川駅で発行されました、120円区間の乗車券です。

 

 

矢印式乗車券から金額式乗車券に変わっています。

 

京浜急行電鉄の社線内発着の乗車券が金額式乗車券に変わった時期は把握していないのですが、平成1年4月1日の消費税3%転嫁による運賃改訂からでしょうか?