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【新・都会の秘境駅爆誕】万博最寄り駅の大阪メトロ中央線「夢洲駅」を降りると何があるのか

今年2025年、大阪では国際博覧会が開催される。1970年の大阪万博、1990年の花の万博に続く国家レベルの一大イベントの舞台として、大阪市の西の外れにある無人の人工島夢洲が選ばれた。この夢洲という場所、かつて大阪市が2008年の誘致を目指していた幻の「大阪オリンピック」の選手村など様々な都市インフラの建設予定地とするべく埋め立てられた(主会場は隣の舞洲になる予定だった)ものの、結局五輪開催地が北京に決まり誘致に失敗してからは、大阪湾岸部に点在する乱開発による“大阪市の負の遺産”の一つとして長年市民にも忘れ去られてきた場所となっていた。

長年の間、夢洲にはコンテナターミナルとセブンイレブンの店舗しかなかった

夢洲は長年の間、かつての大阪市が莫大な公金を注ぎ込んで進めてきた「テクノポート大阪計画」による乱開発の痛々しい爪痕として、日の目を見ることもなかった。我々は夢洲の“暗黒時代”をこの目で見てきている。電車はおろかバス路線すらなく、徒歩でも辿り着けない地の果てにあり、2001年に開通した「夢舞大橋」、2009年に開通した「夢咲トンネル」を経由して車を利用しなければ辿り着けなかった人工島には、コンテナターミナルとセブンイレブンの店舗だけが存在していた。

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