番外 宮崎交通ではかつて3台所有をしていた車です、「パンダエアロ」こと、三菱エアロクィーン高速車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 宮崎交通の高速車と言いますと、これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、福岡・熊本などのいわゆる都市間路線では車両も10年前後の車両が多く見られておりまして、車両の変化を感じられるようにもなっております。

 

 使用車両も、以前はスーパーハイデッカーの車両が多く見られておりましたが、現在はハイデッカータイプの車両が特に見られておりまして、実際に上の画像の令和2年に廃止されました夜行便に使われた車両(画像1、宮崎200か・489 画像2、宮崎200か・458、いずれも日野2TG-RU1ASDA)も昼行用に転用されたハイデッカーでありますので、車両の変化が伺える所でもあります。

 

 尚、福岡~宮崎線「フェニックス号」では西鉄バス便・JR九州バス便では4列シート化が進んでおりますし、宮崎交通便では3列シート車の運行ではありますが、セレクトシート車の運行が廃止されております。そのため、西鉄・宮崎交通の車両のセレクトシート車が廃車となっておりまして、中には当ブログでもご紹介しましたように短命で終わった車も宮崎交通の車両を含めまして見られております。

 

 

 さて、かつて多く見られておりましたのはこれからご紹介しますスーパーハイデッカー車両でありますが、このスーパーハイデッカー車両の中にはマニア間では「パンダエアロ」とも称します三菱エアロクィーン(いずれもU-MS729S)も3台存在しておりました。今回は、このうちの1台でもありました、宮崎22か・934を中心に皆様にご紹介してまいります。

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 宮崎交通に所有しておりました3台の「パンダエアロ」こと三菱エアロクィーンは、1台が平成2年、もう2台が平成3年にそれぞれ導入しておりまして、宮崎22か・934は平成3年に導入されておりました。

 

 宮崎交通と言いますと、これまでも当ブログ内でもご紹介しておりますように、路線車両が昭和60年代式の車が現在も多く運行されているなど特徴のある事業者ではありますが、このタイプの場合は残念ながら平成21年までに全廃されておりまして、古い車が多い事業者でありましてももうこの姿を見る事はありません。そんな中で最も最後に残りましたのが、この宮崎22か・934でありました。

 

 

 この車は、新製導入は延岡営業所でありまして、運行当初はかつて延岡~大阪線「ひえつき号」に使用されておりました。車両自体は独立3列シートであったのが特徴でありまして、もちろん仮眠室や床下トイレ・マルチステレオも装備されておりました。また、この年運行を開始しました延岡~福岡線「ごかせ号」の夜行便にも使用されておりまして、福岡へも早くから足を運んでもいました。

 

 

 しかし、「ひえつき号」及び「ごかせ号」夜行便自体も長くは続かず、廃止後は貸切高速営業所に転属、宮崎~大阪線「あおしま号」の予備車(本務車は日野ブルーリボングランデッカ)としても使用されておりましたが、平成11年に廃止、以来宮崎~福岡線「フェニックス号」の予備車として運行されておりました。

 

 

 けれども、平成19年には現在は廃止となっております宮崎~鹿児島線「はまゆう号」のノンストップ便として運行される事になりますが、利用者減に伴いまして翌平成20年に廃止、以降は翌平成21年に廃車となるまでの間は再び「フェニックス号」の続行便として使用されまして、18年の車生を全うしたのでありました。

 

 (平成19年撮影)~「はまゆう号」として宮崎駅へ向けて旧源藤車庫より回送するシーン
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 上の画像2・3及び以降画像は運行末期の平成21年に撮影していたものでありましたが、この時には「フェニックス号」の続行便として使用されていた姿でありました。それにしても、よく見ますと「宮交バスカ」のステッカーが貼ってあるのがわかりますし、実際読み取り機も設置されていましたが、これは「はまゆう号」に対応していたのではないかと思われました。やはり、当然の事ながら「フェニックス号」には対応しておりませんでしたのでわからなくはないですが・・・。
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 また、宮崎交通の当時の夜行車両の証としまして、MIYAZAKI KOTSUが赤字で書かれていたのがこの車の特徴でもありました。やはり、わかりやすくてよかったのではなかったかとは思いますが、正直いい方に向いていなかったのは残念な所でもありました・・・。

 

 

 今回は、宮崎交通に存在ました「パンダエアロ」に関しましてご紹介しましたが、先述のように宮崎交通の路線・貸切・スクール車自体も20年以上経過した車が多く、中には30年を経過した車も見られているのが特徴ではある訳ではありますが、そんな中での20年未満での廃車と言うのも、高速道路を多く走る事、そして走行距離等を考えますと仕方がなかったのではないかとも思います。それでも、この「パンダエアロ」と呼ばれたタイプの車に関しましては平成21年撮影時点でもこのタイプの車を多く見なくなってもいただけに、そんな中でも最後まで残ったこの車も目立ってよかったのではないかとも思う所ではないでしょうか。
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