こんにちは、Nagoya Metroです。
日比谷線から03系が引退してから5年が経とうとしていますね。
鉄コレから各譲渡車が製品化され、いずれメトロ仕様も出るのでは?と思っている今日この頃。
初期車のメトロ仕様とかどうですか??
今回はタイトルの通り、マイクロエースの03系を日比谷線に最後まで残った136Fに仕立てるお話です。
↑今回製作される編成
日比谷線仕様の03系は、
2007年に初期製品
2010(?)年に営団仕様
2019年に5扉車とオール3扉(実質的な初期製品の改良品)
が発売されています。いずれもマイクロエース製
今回は末期仕様にするので、2019年の製品を種車に……といきたいところですが、
この頃のマイクロは価格が恐ろしい事8両で¥41600(しかも税抜!?)になっており、とても購入はできませんでした。
また、銀色の質感がステンレスぽくなっており(個人の感想)、初期製品の方が個人的に好みだったので、初期の製品にしました。
初期は初期で帯色が変ですが……
製品のレビューは苦手なので加工部分を主に書いていこうと思います。
製品は134Fで製品化当時の現行仕様となっています。
一方、135Fと136Fの2編成はもとからVVVF車ですが、
初期のチョッパ車(101〜108F)と同様の更新工事を受けており、末期の両編成は模型としてのプロトタイプである
他のVVVF車(126F〜)とは各所で違った装置を積んでいました。
今回は通常の整備に加え、上記の更新された姿を再現していきます。
まずは全編成共通の加工メニューから。
何やら色々写っていますが…
コレはやるべき!というのは連結器周り。
CAD鉄道工房から3Dパーツが出ており、それを使用すればかなりのグレードアップになります。
19年の製品では足掛けなどのパーツが追加されていますが、3Dパーツには敵いませんね。
サポート材から切り離し中性洗剤で洗浄後、サフを吹き積層痕を削ります。
塗装はクレオスの306番を使用しました。
なお、ホースがとても折れやすいので細心の注意が必要です。
ちなみに前面窓にあったハートMマークは溶剤と爪楊枝ゴリゴリで落としてあります。
地味ながらいいアクセントになるのが車端部の機器。
こちらは、ゆかり模型から3Dパーツが出ています。
編成で28個もあるので積層痕削りは骨が折れますが、頑張りましょう()
車端部パーツをつけると台車マウントのカプラーが首を振れなくなる為、
BMTNカプラーが指定されている(パーツはTNに嵌め込める便利仕様)のですが、
連結のしやすさやジャンパー線がほしいなどの理由でBMのKATOカプラーと車体間ダンパーを使用しました。
TN取り付け部の凹みはプラ板で嵩上げ済み
その場合、3Dパーツの取り付け部が一部干渉するためカットする必要があるのですが、
ただでさえ脆い3Dパーツをカットするのは意図しない部分まで割れてしまわないようにと、かなり神経を使う作業となりました。
指示通りTNを使えば良かったのでは…
塗装は先ほどの連結器周りと同じくクレオスの306番を使用。
また、その他床下機器や台車も同じ色で塗装しました。M車のマスキングが鬼畜…
これでスカスカになりがちな車端部も充実しましたね。
塗装つながりで車内の塗り分けについて
塗装に入る前に、室内に巨大な室内灯支え用のモールドがあり、
このままではマスキングが面倒になるだけでなく室内灯の光が偏ってしまうので撤去していまいます。純正の室内灯は使用しません
撤去痕が大穴になってしまうので適当なプラ板で塞いでおきます。どうせ室内なので比較的適当に済ませました。
これで塗装に移れると思いきや、一癖あるのがマイクロエース。
両先頭車のみ何故か室内パーツが中間車に比べ高い位置にあり、
側面窓から背もたれが見えてしまっています。車高も先頭車の方が若干低い。
しっかり適正化するのも面倒なので、背もたれ部分をゴリゴリ削り側面窓から背もたれが見えないようにします。
座り心地?そんなの知りません。
ようやく塗装です。
床色→マスキング→座席色の順で塗装しました。
優先席の塗装を忘れていたので上から塗装したのは内緒。
今度は前面窓について。
実車の前面窓はUVカットガラスになっているのか、緑がかった色をしています。
しかし模型の方では特に表現がされていないので、中川ケミカルの「IROMIZU」品番(?)31-25icを使用しました。
セロハンのような色のついた透明なシートで、粘着面付きなのでそのまま窓ガラスに貼ることができます。
しかし、少々厚みがあり、細かな凹凸に対応できず内側から貼る必要があることと、
引っ張ると伸びてしまい細かい貼り直しが利かないといった点から、今回のような曲面に貼るのは結構難しかったりします。
色々と試してみた結果、少し大きめに切り出して真ん中から液晶保護フィルムを貼るような感覚で外側まで馴染ませてゆき、
貼り終えたら切れ味の良いカッター等で縁に沿わせながら余分な箇所をカットすると綺麗に貼ることができました。
ちなみにですが、IROMIZU自体がUVカット機能付きなので実車同様に紫外線カット効果が期待できます。
また、更に濃い色のガラスを表現する場合は今回の31-25icを2枚重ね貼りすることで
1段階濃い31-50icと同じ色になります。
また、前面のアンチクライマーはガイアノーツのライトステンレスシルバーで塗装すると引き締まります。
ここからは135、136Fの機器更新に関する内容になります。
まずは実車ではメインの床下機器から。
更新後のVVVF周りは同時期製造のメトロ10000系と同様の機器が使われている模様。
メトロ10000系は地下鉄では珍しく3社(KATO・GM・マイクロ)から発売されており、
KATOかGMの分売が使えるので便利です。
私は価格、入手性からGMの薄っぺらい機器を使用しましたが、一応周りの機器に合わせてプラ板で箱っぽく組み立てました。
それならKATOのAssy使った方が楽だったのでは……?
また、SIVはゆかり模型の3Dパーツを使用しました。
搭載する車両が模型では1両がM車なので、それに対応して1両分は薄く印刷されています。
モーターカバーにモールドされている機器をゴリゴリ削りましょう
床下機器は床板と一体成型となっているので、ザクザクカットし、旧機器を取り除きます。
空いた部分に下処理や塗装を済ませた更新後の機器を接着します。
次は床下の機器更新より模型的に目立つ、クーラーの更新です。
ドンピシャの3Dパーツが富士川車輛工業から出てはいますが、
3Dパーツということもありお値段の問題と入手性の問題からGMの05系用クーラーを使用しました。
簡単に手に入る中で05Nのクーラーが1番それっぽいかなーと…
純正のクーラーはマイクロらしくがっちり接着剤で固定されているので、裏側から取り付け足を破壊しつつ取り外します。
屋根に接着剤の痕がついてしまいますが、新しいクーラーをその上から被せるため問題ありませんたぶん
忘れてはならない車番変更は世田谷車輌センターのインレタを使用。
136Fは片側分しか収録されていないので、半分は他の編成から切り貼りして転写しました。
前面の運番表示機横の車番は富士川車輌工業のステッカーを使用しました。
日比谷線といえば2020年に虎ノ門ヒルズ駅が開業し、霞ヶ関〜北千住の駅ナンバリングが1つずつ繰り下がるという珍事が起きましたが、
さらに10年前の2010年頃には中目黒寄りが1号車であったのを北千住寄りが1号車になるように号車をひっくり返すという出来事がありました。
模型は号車変更前の姿なので、世田谷総合車輌センターのインレタを貼って号車を反転させました。
インレタ関係が続きます。
末期には東京オリンピック対応でドア上の弱冷房車ステッカーが英字併記のものに更新されました。
物理的にも小さいことですが、こちらも世田谷のインレタを上から貼り付けました。
また、製品発売時にはなかったベビーカーステッカー、ヘルプマーク付きの優先席ステッカーのインレタを張り付け、最末期の2018~2020年の仕様に。
ドアステッカーなども張り付けて、ガラスの情報量が多くなると通勤電車らしくなっていいですね。
03-836には女性専用車ステッカーも忘れずに
ここまできたらあと一息です。
最後は室内灯の取り付け。
今回もテープLEDで制作した自作室内灯を取り付けるのですが、
この製品はボディと屋根が一体成型のため、室内灯を挟み込むスペースがありません。
先述の通り、室内灯を支持する部分を切除してしまったため、
このままでは下に垂れ下がってしまいます。
そのため、ボディ両側にプラ棒を渡し"つっぱり棒"としました。
これで室内灯の垂れ下がりを防ぐことができました。
と、たらたらたらたら書き続けてきましたが、これにて完成です。
ちなみに行き先は10S 東武動物公園 にしました。
引退直前は撮影のために何度も通っていたのですが、何故か136Fが10Sに入っていたことが多かったからという安直な理由です。
整備中〜記事執筆中に何故かいろいろ増殖しており、これからも日比谷ファミリーの整備に追われそうです。
いずれ3000系もお迎えしたいところ…
おわり