筑豊本線はかつては石炭輸送の大動脈でしたが、今や短編成の旅客列車が走るだけです。大半の区間は「福北ゆたか線」として電化され、筑豊地区から博多・小倉地区への輸送を担っています。
(福北ゆたか線の主力を担う821系電車)
折尾駅からは筑豊本線 (福北ゆたか線) に乗り換えます。やってきたのは小倉駅方面から来た821系電車でした。鹿児島本線から筑豊本線に直通するようです。821系電車は2018年から製造されているJR九州の新型普通電車です。
(乗り換えの普通列車)
折尾駅を出ると、筑豊本線は筑豊地域に向けて藪の中を走るような雰囲気になります。JR九州の大幹線である鹿児島本線に比べると、筑豊本線は保線状況も一段下がりますが、その中を最新式電車で走り抜けるのも新鮮です。保線状況のためか筑豊本線に入って列車の揺れが大きくなったような気がしますが、821系電車の車内はとても快適でした。
(非地元民には意外と読めないのおがた駅)
しばらくすると終点の直方駅に到着しました。直方駅は筑豊本線の運行の拠点になっている駅で、博多駅から来た列車と、小倉駅・若松駅から来た列車それぞれの折り返し駅になっています。また、車両基地が併設されており、筑豊本線を走る電車や後藤寺線・日田彦山線など近隣の非電化区間を走る気動車が多数待機していました。私が乗ってきた電車は折り返し小倉駅行きになるようです。
(福北ゆたか線は電化されていますが、近隣区間を走る気動車もたくさんいました)
ここからは博多駅行きの電車に乗り換えです。博多駅からソニック号に乗って、折尾駅で乗り換えた後、再び博多駅行きの電車に乗るのは不思議な雰囲気ですが、短い区間の移動をあえて遠回りするというのが大回り乗車です。なお、ここで博多駅に戻ると大回り乗車終了になってしまうので、博多駅には行きません。大回り乗車では同じ駅を2回通ることはできません。
(博多駅行きの快速列車)
この電車に乗って新飯塚駅まで移動します。817系電車には車端部に転換クロスシートがあるので、これをボックスして占領させてもらいました。福北ゆたか線は博多駅の近くでは混雑しますが、この辺りではかなり空いているので問題ないでしょう。鉄道マニアが大回り乗車を楽しめるのは、日常利用の需要があって列車の運行本数が確保されているからこそなので、日常利用のお客さんの迷惑にならないよう注意しないといけません。
(ボックスシート(?)を占領)
この日の筑豊地域は雨が降っていましたが、相変わらず電車の中は快適です。福北ゆたか線は電化されており、走っている電車も真新しいものばかりです。
(新飯塚駅で乗り換え)