
今年3月で迎える山陽新幹線全線開業50周年の記念企画展「山陽新幹線50年展」その④です。
メイン会場の特別展示室を入り、最初の展示コーナーを通って左へ曲がると、私がどうしても見たかった展示物がありました。
0系、100系、WIN350のボンネットカバーです。
500系カラーで装飾された壁に、ボンネットカバーだけが くっついている光景は、どこか不思議な感じもします。

冒頭の0系前頭部カバーは1979(昭和54)年3月の「新幹線記念号」のもので、カバーには歴代で様々なデザインが登場し、この展示品は新幹線15周年や博多開業5周年などを記念した、特別列車に付けられました。
続いては100系新幹線の前頭部カバーで、1985(昭和60)年10月1日に登場した100系は、中間車に2階建車両を組み込んだ編成が特徴でした。
JR西日本では初の開発車両として100N系「グランドひかり」を導入し、最高時速230kmで運転されました。
そして3番目は、みんなの憧れ500系の試作車両 500系900番台 = WIN350の前頭部カバーです。


このカバーは500系906号のもので、時速350km運転と安全・快適な走行、住環境 を様なわない「環境にやさしい新幹線」を目指し開発され、1992(平成4)年4月7日にデビューしました。
空気抵抗と騒音低減のため、車両先頭部の超先鋭化が図られていますが、0系から順に見ると。
付け根から天頂部までの標高はあまり変わらないものの、縦寸は随分とコンパクトになっていきます。
が、500系量産車は15mのロングノーズとなり、カバーもより鋭角化しつつ標高 ── 長寸も長くなりました。
展示品は順番に回って見ているのですが、やはり前頭部カバーが目玉として展示されているので、ここでは500系関連の資料が多く並びます。
500系のデビューは1996(平成8)年ですが、試乗会のチケットや、駅ポスターの4枚綴りロングポスターなども展示されていました。
また、のぞみ運用から離脱する際の記念ミニペナントや、ハンドタオルのハンカチも。
そして再び、山陽新幹線開業時の流れへと戻ります。
東海道新幹線の開業で、西日本エリアの特急網が整備され、山陽 九州方面には特急つばめを始めとして、補完列車として急行も数多く設定されました。
山陰方面には福知山線経由で特急やくもが設定され、四国方面へは宇高連絡接続の特急うずしおが設定されました。
しかし新幹線の岡山開業を果たすと特急やくもは伯備線の特急列車へ変わり、四国方面への特急うずしおは廃止されます。
現在 特急うずしおはJR四国の列車として走っていますが、今年の3月ダイヤ改正では、運転士の人手不足を理由に岡山駅乗り入れが廃止されます。
そして博多開業のテープカットの写真と、全通の各 記念メダル、全通 特製お弁当の包み紙などが展示されていました。
銘板は岡山以西の工事で、広島工区と岡山工区のそれぞれ、電化第1号の架線柱へ装着されていたものです。
街中のインフラとしての電柱も、経年劣化による倒壊を未然防止するため、一定期間で建て替えますが、この銘板もその折に回収されたものなのでしょう。
続いてはシンカリオン展の予告ポスターで、500系とガラスに映る0系を、ムリヤリコラボさせて撮ってみました。
ラストは500系 W1編成の先頭車521形なのですが、前回訪れた時にヘッドライトが消されているなぁと、ちょっと気になっていたのですけれど。
何とLEDライトへ換装されていて、ライトを交換するために器具を交換していたから、その期間は消灯していたようです。
500系のヘッドライトが白い光なのは新鮮ですし、その顔立ちからこっちの方が似合うのですけれど、やはりもう電球が入手困難となったからなのかも知れません。
蛍光灯も「水銀に関する水俣条約」に基づき、製造も輸出入も2027年末までに禁止されますしね。
車両静態保存と公開展示も、持続可能なSDGsであるべきと言うことです。
-安芸もみじ⛩️広島-
ひかりました こだましました のぞみをたくしました