2025年最初の乗り鉄として企画した最北端から最東端へを目指す旅も3日目を迎え、いよいよ最終日となりました。今回はその1月3日の旅をまとめて紹介致します。やたら長い記事となりますが、最後までお読み頂ければ幸いです。

 

 

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1月3日

この日は4時半頃に起床、身支度を済ませ6:15頃にホテルをチェックアウトし、網走駅へ向かいます。前夜に降っていた雪は止んでいましたが、その代わり放射冷却でかなり冷え込んでいました。多分-10℃弱位でしょうか。

 

 

 

前回の記事でも紹介した通り、早朝夜間は無人駅扱いとなった網走駅。

6:39発の釧路行4723Dはまだ入線していませんが、H100形につき座席の争奪戦になるため早々と改札を抜けて2番線ホームへ。

 

 

 

1番線ホームに停車中だった石北本線の西留辺蘂行4652D。H100形の3連ですが、中間に石北線ラッピング車のH100-80が入っていました。この列車で愛し野駅に行くという中国人女性3人組が、切符の買い方がわからないと私に尋ねてきたので、代わりに券売機の操作をしてあげたのでした。駅名の響きに惹かれての訪問なのでしょうか。

 

 

 

4622Dが発車して数分後、2番線に釧網本線4723Dとなる車両が入線。この列車に電子閉塞用の車載器を届けに来た助役さんが「おはようございます!」と私に挨拶してくれました。何て感じのいい社員なんだ…と感心する事しきり。

 

 

 

準備が整い、ドア開閉ボタンが点灯、件の助役さんが「お待たせしました」のお声掛けをしてくださいました。他に待っている乗客はなく、私が一番に乗り込みますが、程なく席が少しずつ埋まっていきます。少ないBOX席は1人1席座る程度で、ロングシートを含めても網走からの乗客は10数名程度と意外に少なかったです。

 

 

 

今回乗車したのは、昨年新製されたばかりのH100-97。H100形の中でも現時点で最新グループとなる4両の中の1両です。

 

 

 

H100形や快速エアポート用の733系uシート車もそうですが、コートフックがないのは寒冷地仕様車として不便ですね。そのため、私はダイソーで買った吸盤フックを持ち歩いています。

 

 

 

網走駅を発車、市街地を進み桂台駅を経て網走トンネルを抜けると、進行左側には網走の港とオホーツク海が車窓に広がります。

 

 

 

やがて列車は『オホーツク海に一番近い駅』北浜駅に停車。

 

 

 

北浜駅を過ぎると一旦オホーツク海からは離れ、進行右側には涛沸湖と藻琴山が見えてきます。

 

 

 

そして枯草が広がる小清水原生花園の中を走り、知床連山がその向こうに見えてきます。

 

 

 

浜小清水駅では知床斜里発北見行の4722Dと交換。早朝の列車のため乗客は数名のみ。

 

 

 

やがて斜里岳の山裾から朝日が昇る…。

 

 

 

ここで朝食タイム。前日稚内駅ナカのセコマで買ったオカズと、旭川駅でらんちゃん女史から戴いたセブンの炒飯おにぎりを食べました。東横インでの無料朝食は6:30~なので、早朝の列車に乗る場合ソレに在りつく事ができないのです。

 

 

 

止別駅から先は再びオホーツク海沿いを走行。

 

 

 

やがてオホーツク海と別れ、斜里川を渡ると知床斜里駅に到着。

 

 

 

4分停車の間に、緑発北見行4724Dが3番線に到着します。この列車は旭アサ車の運用で、キハ40形時代の2023年末に青春18きっぷを利用して全区間乗りました。その時のブログはコチラ

 

 

 

知床斜里駅を出発、右へ大きくカーブして南下します。そして進行左側には知床連山の海別(うなべつ)岳と斜里岳が見えてきますが…山頂が雲に隠れてしまっているのが残念。

 

 

 

やがて列車は網走管内最後の駅となる緑駅に到着。当駅はJR北海道が廃止を検討(または決定)している42駅の中の1つですが、2025年3月ダイヤ改正以降は所在する清里町による管理として存続する事になりました。

 

 

 

釧網本線最大の難所である釧北峠を越え、釧路管内に入り川湯温泉駅では釧路からの始発列車である4726Dと交換。

 

 

 

寝不足につき途中ウトウト…しながら過ごしている間、摩周駅や標茶駅から乗客が増えてきます。そして『丹頂鶴の来る駅』として有名な茅沼駅に停車。この駅も廃駅候補42駅の1つ…。果たして当駅の運命は如何に?

 

 

 

列車は釧路湿原国立公園内を走行、車窓左側には結氷したシラルトロ湖が見えてきます。

 

 

 

そして『くしろ湿原ノロッコ号』の終着駅である塘路駅に停車。ここでは釧路発網走行普通4728D『しれとこ摩周号』と交換しますが、車両は『地球探索鉄道 花咲線』ラッピング車のH100-83でした。コチラは観光客や乗り鉄らで大変混雑しておりました。特急列車の走らない路線にH100形を投入するには座席数の増加や改良が必須だと思いますが…。

 

 

 

塘路駅を過ぎると車窓のハイライトである蛇行する釧路川沿いを走行しますが、反対側の左側車窓には枯草が広がる原っぱが。遠くにエゾシカの群れがいるのがわかります。この日は晴天につき放射冷却で冷え込みが厳しく、木々には樹氷が…。

 

 

 

釧網本線の起点である東釧路駅に到着、終着・釧路駅まであと1駅です。

抜海→東根室の乗車券は当駅が乗換駅ですが、私は終着まで乗車するため予め東釧路→釧路の乗車券を別途購入。

 

 

 

釧路川を渡り、10時ちょうどに釧路駅1番線に到着。網走からの3時間余りの旅が終わります。

 

 

 

釧路駅の改札を抜けるにあたって、本来ならば『復路専用乗車券』(本来行使する乗車券の経路からハミ出す区間の往復運賃)を購入する必要があるのですが、とりあえず片道の東釧路→釧路の乗車券と抜海→東根室の乗車券をそれぞれ提示。前者は記念に貰うため無効印(「乗車記念 使用済」)が、後者に関しては「東釧路駅下車代」というスタンプがそれぞれ押印されました。

 

 

 

1961年建設で道内で最後まで残った民衆駅舎の釧路駅ですが、将来的には高架化が計画されています。果たしていつになる事やら…?

 

 

 

さて私は…当駅のみどりの窓口にて『地球探索鉄道花咲線フリーパス』(※この記事執筆時点で販売終了間近…)を購入。コレは本来根室からの帰路用がメインで買ったのですが、根室→釧路の運賃¥2860プラス、抜海→東根室の経路ハミ出し区間となる釧路→東釧路¥200を合わせると¥3060となり、ソレより僅かではありますが¥60安くなるからです。

 

 

 

釧路駅から乗車するのは、3629D快速ノサップ。かつては釧路~根室の急行列車の愛称として親しまれたノサップ号ですが、今は下り1本が残るのみ。

尚、当列車は東根室駅を通過する唯一の列車であるため、同駅へ向かうために根室からの折返し列車を利用します。

 

 

 

快速ノサップも座席の争奪戦が予想されていたため、フリーパスを提示して改札を抜け、早々と2番線ホームへ向かうのですが既に4人程の乗客が乗車位置に並んでいました。入線までまだ30分以上あるのに…。

10:49頃、ノサップ号の車両が入線。『流氷物語号』白ラッピング車のキハ54 507でした。釧網本線のH100形置き換え後はキハ54の行先サボの使用をやめて『地球探索鉄道 花咲線』サボとなり、方向幕も白幕になってしまいました。

 

 

 

10:56、札幌からの一番列車である4001Dおおぞら1号が1番線に到着。

 

 

 

ノサップ号の車内。この時点で25人程の乗客でしたが、おおぞら1号の乗換客で最終的には50人近くに増えました。尚、私は進行右側で眺めの良い窓1個分の座席を無事確保。

 

 

 

11:15、ノサップ号は釧路駅を発車。再び釧路川を渡ります。

 

 

 

東釧路駅で釧網本線と別れ、武佐駅を過ぎると原野の中を走行。花咲線もエゾシカの出没が大変多い路線であり、線路上への飛び出しの度に急ブレーキが掛かります。

 

 

 

流石に道東の太平洋側は雪が少ない…。「やちぼうず」も頭を出した状態。

 

 

 

別保~上尾幌の山間部を抜け、尾幌駅を通過すると周囲が開けてきます。

本来馬が放牧されている牧場にはシカの姿が…。コレがホントの馬鹿?

 

 

 

門静駅を通過すると車窓のハイライト、厚岸湾と大黒島が見えてきます。

 

 

 

そして厚岸駅に到着。ここで半分程の乗客が下車。

 

 

 

厚岸駅を出ると汽水湖である厚岸湖、そして別寒辺牛湿原を見ながら走行します。

 

 

 

厚岸の次は茶内駅に停車。当駅では『地球探索鉄道花咲線』ラッピング車のキハ54 521の『快速はなさき』と交換します。

 

 

 

茶内の次は浜中駅。ルパンの等身大パネル…だいぶ色褪せてきましたね…。

 

 

 

姉別駅を通過、根室市内に入り厚床駅に到着。かつて標津線が分岐した当駅もかつての面影は薄くなり、交換設備が使用停止されて横を向いた出発信号機と転車台跡がわびしい…。

 

 

 

別当賀駅を通過し、もう1つの車窓のハイライトである落石海岸沿いを走行します。

 

 

 

そして落石駅に到着。

 

 

 

落石駅から先は終着・根室駅まで途中駅は全て通過。旧花咲駅付近で、太平洋に浮かぶユルリ島とモユルリ島が見えてきます。ほんの一瞬なのでボンヤリしていると見逃してしまいます(汗)。

 

 

 

そして…問題の東根室駅を通過。

 

 

 

東根室駅から先は左へと大きくカーブし、1965年に廃線となった根室港(ねむろみなと)駅への貨物支線の築堤が合流してきます。

 

 

 

途中シカに邪魔されながらも、ほぼ定刻の13:26に根室駅に到着。

 

 

 

この「日本最東端有人の駅」看板も、「日本最東端の駅」に書き換えられるんでしょうね。

 

 

 

-0℃を示す気温計。思った程シバレてはいませんでしたが…体感的には寒く感じます。

 

 

 

改札を抜けると駅舎内は数十名の折返し列車5630D待ちの客で溢れかえっていました。ここまで混雑していたのを見たのは何年振りだろうか?私は東根室駅に向かうため、列の最後尾に並びます。

 

 

 

折返し時間は僅か8分。さっさと撮影を済ませ、乗り込みますがどっちみち次駅で降りるため、デッキに立つ事に。

 

 

 

13:34、根室駅を発車してたったの2分で東根室駅に到着。

 

 

 

ついに来ました!最終目的地である東根室駅に!

やっぱりというか…同業者の方が7人程降りていきました。

 

 

 

釧路へと向かっていく5630Dを見送りました。

 

 

 

ご存知『日本最東端の駅』東根室駅。そのような駅であるためか、ホーロー製縦型駅名標には「本場の味 サッポロビール」の広告が残っています。

ちなみに、私自身が当駅で下車するのは通算4回目(たぶん)となります。

 

 

 

しかし…根室方にあったホーロー製縦型駅名標1枚が失われていました。廃駅が近づくと盗りテツ行為が横行するのが常になってしまい、愛好家の一人としてとても残念であると共に、犯人には強い憤りを感じます。根室警察署の「犯人!首を洗って待っトレイン!!」のポスターも掲示されていますが…なかなか捕まらないんですよね。数十年後に犯人が死ねば遺品として出てくるのかも…。

 

 

 

さて…「抜海→東根室」の乗車券ですが、フリーパス行使のため(さらに¥200おトク)、回収及び無効印を押されず持ち帰る事ができました。駅名標と一緒に到着証明の写真!

 

 

 

他の同業者らはというと、駅から立ち去る方や、はたまた次の列車までの2時間半程寒い中待つという方も…。

コチラは駅前にある標柱。駅はなくなっても、墓標のように残るのでしょうね…。

 

 

 

最後に駅全景を撮って、東根室駅を後にしました。私はここから徒歩でご当地グルメ『エスカロップ』の食べられるお店へと向かいます。

 

 

 

東根室駅に通じる道。ご覧の通り住宅街の中なのですが…結局はクルマ社会の地元に見放されたといえましょうか。地元では、根室駅を最東端の駅としてアピールするための前向きな廃駅と捉えているようですが。

 

 

 

駅最寄りにある根室交通のバス停『光洋中学校前』。背後にはその学校が写っています。コチラ側に根室高校があれば…東根室の廃駅も免れたのでしょうが。

 

 

 

但しコチラを通るバスの本数は平日1時間に1本程度、休日は1日6本と決して多くはありません。

 

 

 

道路の反対側に出て良く見ると…東根室駅への案内看板が立っていました。いずれ撤去されるのだろうか…。

 

 

 

根室の市街地へ向かって歩いていると、根室振興局付近にてエゾシカ(全部雌)3頭に間近で出くわしました😲すぐに原っぱへと逃げていきましたが…。鹿は雌が多いため、少子化(少シカ)とは無縁なようで…。日本人の少子化対策として、まず女子を増やさなければ抜本的な解決にならない…というのが私の持論です。

 

 

 

東根室駅から40分程歩いたでしょうか。イオン根室店向かいのお目当ての喫茶『どりあん』に到着!お正月だからCLOSEかも…と心配していましたが、開いててヨカッタ!

 

 

 

『どりあん』の多彩なメニュー。しかし、調理師不足のため特定の料理には時間が掛かる旨の注意書きもありました。どの業界も人手不足は深刻なのです。

 

 

 

バターライスの上にデミグラスソースがけトンカツが載った根室のご当地グルメ『エスカロップ』。旅行中ずっとコンビニ飯ばかりだったので、今年初めてまともな食事に在りつく事ができました。

 

 

 

エスカロップを食べ終え、根室駅に一旦向かいますが…。

 

 

 

まだ帰りの列車まで充分時間があるため、根室本線の線路終端部まで歩いてみました。

昨年4月1日に富良野駅~上落合信号場が廃線となったため、看板がそれまでのモノから差し替えられています。表記されている稚内駅までの営業キロ868.5㎞は函館本線・千歳線・石勝線経由のモノで、今回の旅で使用した網走経由のルートだと788.4㎞(新旭川~旭川及び東釧路~釧路のハミ出し乗車は含まず)と短くなるのです。

 

 

 

コチラは前回東根室駅に訪問の2022年7月に撮影した根室本線終端の看板。起点・滝川駅と札幌駅、そして東京駅からの距離が表記されていました。

 

 

 

根室駅に戻ってきました。それでも15:57着の5631Dの到着までまだ30分以上あります。頃合いを見計らって、改札口に並びました。

 

 

 

5630Dは定時に到着。折返し準備ができ次第、釧路行5632Dの改札が始まります。

 

 

 

気温計の表示は-2℃まで下がっていました。この気温計に表記されている隣駅の東根室も…西和田に書き換えられるのでしょうね。

 

 

 

帰路に乗車する5632Dの車両は、『流氷物語号』水色ラッピング車のキハ54 508でした。

 

 

 

5632Dの車内。流石に5630D程の混雑ではありませんでしたが、乗り鉄の他にUターン客もおり、そこそこの乗車率でした。

 

 

 

16:08、根室駅を出発。

 

 

 

わずか2分で東根室駅に到着。ホームには6人程の旅人の姿が見えます。

 

 

 

この駅名標と『日本最東端の駅』の看板とも見納めになるのか…。

 

 

 

残照の中、車窓から見た花咲の港。空には三日月が…🌙

 

 

 

冬至を過ぎても16時を過ぎると暗くて車窓も楽しめません。ギリギリの照度で撮影した落石海岸。

 

 

 

厚岸から車内は混み始め、私の隣もついに相席に…。これまた途中シカに邪魔されながらも18:45、終着・釧路駅5番線に定時到着しました。

 

 

 

札幌へは19:00発の4012Dおおぞら12号で帰る事になります。

 

 

 

おおぞら12号の車内。Uターンラッシュでかなり混み合っており、私の隣も始発から終着まで相席(しかも不愛想な男…)。帯広からはほぼ満席という混み具合となりました。いつもガラガラなおおぞら12号ですが、こんなに混んでいる時に乗るのは初めてです。

 

 

 

おおぞら12号はえきねっとトクだ値35%割引で乗車。

 

 

 

途中、交換列車の遅れと千歳線内先行列車遅れの影響で、終着・札幌駅には定刻の22:59より8分遅れで到着。

 

 

 

学園都市線への接続は本来ならば23:08発の649Mですが、おおぞら12号遅れのため接続せず…。結局後続の651Mに乗る事になりました。

 

 

 

651Mは721系F-2+735系A-101(→当別)の組み合わせ。廃車が進む721系ですが、最初期の編成はまだ健在のようで。しかし733系の増備に伴って早晩消える運命に?というワケで、4両目のクモハ721-2に乗車、今回の旅を終えました。

 

 

 

えーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーん

 

 

元旦から2泊3日で敢行した今年初の乗り鉄でしたが、途中天候不良などによる輸送障害に見舞われる事なく、無事行程を完遂でき、抜海と東根室の両駅に最後のお別れができて安堵しています。手元に残った「抜海→東根室」の乗車券は一生の記念になる事でしょう。

 

最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。

おわり