去年の9月に書き始め下書き保存したまま
埋もれていた記事・・・
半年過ぎて掘り起こしてまいりました
年を越し、季節も冬になったのに夏の記事
6月下旬仕事で「面倒事ばっか起こしやがって」
と半分キレかけていた時期
仕事もやる気が無くなった夕刻
会社のPCでJR西の“おでかけねっと”にアクセス
なんとなく WEST EXPRESS銀河 の空席を確認
ネチネチと行けそうな日の空席を総当たり
当然個室は空いて無いですが
7/19の京都発夜行便のクシェットを見たら
あ開いてる
となりまして即確保
という訳で念願かなって
WEST EXPRESS銀河 初乗車となりました
それまでもリクライニング席に空きはありましたけど
夜行便に乗るのにシート席はちょっと意味が無いですからね。
7/19金曜日定時で仕事を終わらせ
大和八木駅から 特急 19:48 京都
近鉄特急22000ACEに乗って京都駅
連絡通路を通りJR京都駅改札へ。
発車案内には、ひときわ目を引く
WEST EXPRESS銀河 21:15 和歌山方面 新宮
の発車案内に旅行中らしきJD達も足を止め
列車名のGING☆Aのフォントに特別な列車と
感じたのかスマホで検索して
「アレなに?可愛い文字の電車」
「今から和歌山までいくんやぁ~」
「すごぉ~ぃ!楽しそう!のってみたぁ~ぃ」
と話してます。
非鉄女子にもイメージ戦略成功のようですね
0番線の喫煙ルームで時間を調整した後
入線に備え31番ホームへ。
京都駅31番ホーム
嵯峨野線・山陰線特急が発着するホームです。
WEST EXPRESS銀河 の目的地である
和歌山・南紀方面の特急くろしおや
きのくに線経由の関空特急はるかが発着する
6・7番ホームではなくどういう訳か31番ホーム
乗車前に売店でビールでも買おうかと思ったら
「冷蔵ケース故障で冷えたビールありません」
の張り紙が
連絡通路のセブンへ買いに行こうかと悩んでたら
WEST EXPRESS銀河 が入線。
0時には和歌山に着くので
とりあえず、お茶とコーヒーを買って
先頭1号車のお顔を拝見しましょう
WEST EXPRESS銀河 は2020年9月から
運行の列車ですが車両は1980年製造の
特急型ですらない元通勤型車両。
ちょっと前まで和歌山線や国鐵岡山山陽線
抹茶色の草津線で、旧型モーターを唸らせ
爆音奏で走っていた44年前の国鉄117系。
観光列車として種車に+7000を付け改番。
JR西が瑠璃紺色と呼ぶボディカラーに
白字のロゴがマッチしてますね。
戸袋の窓は塞がれ号車番号と
設備アイコンが描かれています。
ドアの手動開閉ボタンは健在。
開閉窓は大型の固定窓に変更
方向幕もLCDに変更され多彩な表示が
出来るようになりました。
さて、それでは今宵のお宿
WEST EXPRESS銀河 5号車へチェックイン
広々とした乗降口付近
ロゴをあしらったウェルカムサインがあり
化粧台も完備です女性専用車にはパウダールームもあり
ドア上には号車案内が張り付けられています。
通路は間接照明を使い落ち着きのある空間
フロアにはカーペットを張り
歩行時の足音にも配慮した設計ですね。
そして車端の指定席に到着。
俺の席は5A下段です。
ここは、モロに台車上の席になります
しかしながらこのクシェット席
簡易寝台の席でありながら
普通車指定席扱い
特急料金+指定席で乗車出来ます。
客車時代の2段B寝台を今風に
ブラッシュアップした感じです。
クッションも285系サンライズの
ノビノビ席のような板の上感は無く快適。
B寝台のドアと布団が無いソロ的な感じです。
初めて乗る嬉しさでソワソワしてるうちに
出発のお時間
同スペースの3人は大阪からの乗車なのか
まだ来ないようです。
ホームで列車を待つビジネスマンを横目に
京都駅を出発し終着和歌山県の新宮市を目指し
12時間の夜行列車の旅が始まります。
そして、ホームには何故か
HelloKitty Sinkansenの看板が
ここ新幹線ホームちゃうし
そもそもお前京都駅まで来やへんやん
さて、下り新宮行きWE 銀河は夜行列車らしく
ハイケンスのセレナーデのチャイムを流し
「遠くへ行きたいを叶える列車
ウエストエキスプレス 銀河へようこそ」
そして停車駅の案内が流れる。
いよいよ始発の京都駅から
終着和歌山県の新宮駅を目指し12時間の
夜行列車の旅が始まります。
まず新大阪駅・大阪駅へと向かいます。
ルートは関空特急はるかと同じく
ショートカットの梅田貨物線経由ですが
7~8分間隔で在来線が走る路線
臨時列車であるWE 銀河はその列車の合間を
縫って走るため、運転停車を何度もします。
そして、車内放送ではその都度
「WE銀河はお勤め帰りの皆様に、早くご帰宅して
いただくため通過待ちの停車をいたします」
のアナウンス。
車内の人の動きが収まった頃合いを見て
少し車内散策。
フリースペースの4号車には
乗車記念ボードに顔出しパネル
そして夏の星座のかに座を描いたポートレイト
こちらはJR西社員さんの作品
6号車グリーン個室の突き当り運転台後ろには
フリースペースがあり117系種車時代の
開く窓が面影として残されています。
自分の席に戻り、行きかう満員電車をゴロンと
寝そべり眺めて動き出すのを待ちます。
同じルートを走る関空特急はるかが27分の所を
新大阪まで55分大阪(うめきた)駅まで1時間かけ
移動します。
最後の乗車駅大阪(うめきた)駅を出発
地上に出て大阪環状線に入り
天王寺駅で環状線の列車を待った後出発。
ここからやっと阪和線へと入り次の停車駅
和歌山駅を目指します。
途中、関空への分岐駅となる日根野駅にて
通過待ちをした後30分程で和歌山駅に到着
ここで1時間ほどの停車時間が設けられていて
小休止といった所
皆さん一斉に降車し改札へと向かいます。
WE 銀河下り夜行列車のお楽しみタイム
深夜の和歌山ラーメンへと向かうのです
tabiwaから事前予約が必要ですが
ほとんどの方が頼んでいそうなので
ホームで写真を撮ったりして少し間を開けて
改札から出ました。
喫煙所を見つけし、コンビニで朝までの
おつまみとビールを買ってから
お楽しみのラーメンです。
全てテイクアウトになっていて
駅かホーム・列車内で食べる事になります
チケットを掲示し無事に受け取り
駅へと戻ります。
食事可能な指定された場所には
専用のゴミ箱が置かれ汁も別途回収
俺は車内フリースペースにて
夜行列車に乗り、遠く離れた地で
夜食のラーメンを食べる・・・
なんと罪深い行為なのでしょう
しかも
ビールまで用意しでもう完ぺきに
ギルティ
ようやく乗車の叶った
WEST EXPRESS銀河 の夜行列車の旅を
満喫しまくっています
夜食も終わりフリースペースで寛いだ後は
自室と言ってもクシェットに戻って出発を待ちます。
定刻0:40に和歌山駅を出発
〈紀勢本線〉とは言え紀伊半島の山と海に
挟まれたローカル色の濃い路線ですので
夜間の車窓は真っ暗です。
そして、まだ乗車時間は9時間残ってます
という事でせっかく横になれるクシェットを
取ったのですから
寝ます
電気を消し、カーテンを閉めて
短パンに履き替え、備え付けのブランケットを
足元に掛け、自前のタオルで枕を作り
117系のモーター音と、台車上の席なので
ゴンゴンと突き上げる振動を感じながら
それでも、やがて眠りに落ちました
やたら静かだなと思いつつ目を覚ましたのが
5:00でした。
どうやら2:30からここで夜間停車を
していたようですが
御坊駅の通過を覚えていないので
かなりぐっすり寝ていたようです
5:10紀伊田辺駅をモーター音を響かせながらも
とはいっても防音対策はされているので
草津線の抹茶色のヤツほどうるさくありませんよ。
睡眠中の人に配慮してか
“そろぉ~り、そろり”と発車。
夜が明けた〈紀勢本線〉を
本州最南端の串本へ向かって走ります。
ちなみに、白浜駅から先の〈紀勢本線〉は
俺の初乗車区間でもあります
朝のひと時をラウンジにて過ごし
関西の釣り人にはおなじみ周参見
見老津駅で 普通 紀伊田辺 6:20 と行き違い
そして和深と海沿いの駅を通過し
日付が変わって最初の停車駅
串本駅に6:50定着
発車時刻は8:00と1時間ちょいの停車時間が
設けられています。
ここ串本は本州最南端の町であり
景勝地の『橋杭岩』までも近い駅
そして WEST EXPRESS銀河 は
臨時特急の『観光列車』でもありますから
乗客対象に臨時で『橋杭岩』まで
ジャンボタクシーが運行されています。
*有料1000円
多くの乗客はバスに乗り出かけてきました
が、俺は吸い寄せられるように
開店前のパチンコ屋の屋外喫煙スペースへ
その後、付近を散歩したりして
体を動かし目覚めさせます
そして、駅に戻って新宮から先で乗車する
特急の指定席券を発券。
少しして車内へと戻る。
4号車のラウンジ『遊星』では
WE 銀河おもてなしの一つ
『熊野曼荼羅絵解き』の準備中
串本駅を発車し
予約者用の朝食のお弁当の引換が
始まります。
食事は頼んでいなかったので
そのままラウンジで待機し
熊野詣の成り立ちや当時の模様
描かれた曼荼羅の内容を昔話のように
面白く約30分解説してくれました。
その間もWE 銀河は紀伊半島の海岸線を
進みます。
湯川駅で列車交換のため停車。
新宮発 くろしお16号 新大阪 が通過
程なく停車駅の紀伊勝浦駅に到着。
公園に静態保存されているC58の姿がチラリ
ここで5分の停車。
ここで降りて、この後観光に向かう人が
結構居ました。
カップルが自撮りで悪戦苦闘していたので
シャッターを押してあげます
掛け声は「はい、ぎんが」
出発の時間になりお見送りをうけて
紀伊勝浦駅を出発
この駅で同席同室
の人達が下車したので
階上の席ベッド
をのぞいてみる。
すると、窓側にすりガラスのような
ガードが付いていて車窓は望めません
しかも、窓のスペースも狭いし
車窓を楽しむなら下段が良いですね
結果オーライだったと
〈紀勢本線〉は紀南らしい地磯の見える
海岸沿いを走り
王子が浜が見えるともう新宮市街です。
砂浜で手を振っている人も見えました
夜行列車の旅を存分に楽しめた
WEST EXPRESS銀河 も間もなく終着の新宮駅
終着の車内放送が流れる中新宮駅に到着。
神代から受け継がれる熊野信仰の総本山
ユネスコ世界遺産に含まれる熊野三山の一つ
熊野速玉大社の最寄り駅
そしてWE 銀河のデビュー時から
運行ルート招致を積極的にアピールしていた
和歌山県と〈紀勢本線〉の〈きのくに線〉沿線
観光PRも頑張っていました。
そして、俺の今回の目的白浜駅から先の
未乗車区間〈紀勢本線〉〈きのくに線〉完乗
行こうと思えば 特急 くろしお でスパッと来れる
場所ですがWE 銀河の運行が決まってからは
行くならコレ乗るなら夜行便
と決めたのでようやく完乗となりました
乗車時間12時間越えの旅
しかし、ここがゴールではありません。
さらに旅は続きます