令和3年9月まで、サンデン交通では特急バスとして下関~山口宇部空港線が運行されておりまして、下関から山口県の空港でもあります山口宇部空港へのアクセス路線として存在しておりました。
この路線は、フジグラン宇部・山口宇部空港から下関間を結ぶ特急バスでありまして、運行本数は8往復、加えまして山陽自動車道宇部インター~中国自動車道小月インター間は高速道路も経由しておりまして、山口宇部空港の航空機全便に接続しているのが特徴でもありました。
この路線の停車地は・・・
フジグラン宇部~山口宇部空港~(宇部IC)~小野田IC~周防灘PA~高速小月~(小月IC)~小月局前~長府駅前~城下町長府~市立美術館・関門医療センター前~唐戸~下関駅
となっておりまして、小月インター~下関駅間は一般道を経由するようになっておりました。
この下関~山口宇部空港線では、福岡~下関線「ふくふく天神号」とともにWi−Fiが装備されておりまして、無料でインターネットができる事から、パソコン・タブレット・スマートフォンをお持ちの方は利用する事ができておりました。この時は、車内で当ブログを作成しましたり、動画も楽しんでおりまして、乗車時間退屈を生じる事はありませんでした。
(インターネット設定→「Yamaguchi_Bus_Free_Wi-Fi」に合わせます)
(案内画面)
しかし、「新型コロナウイルス」の影響による利用需要の減少、燃料費をはじめとする諸経費の増大、車両の老朽化や慢性的な運転手の不足など、折からの動きも重なりまして、結果令和3年9月末の運行を持ちまして廃止となりまして、これによりましてサンデン交通の高速道路を通ります路線も「ふくふく天神号」のみとなっております。
そして、下関~宇部間の一般路線バスも下関駅~宇部中央間も存在しておりまして、「SUNQパス」も両路線で使用可能でありました(但し、下関~山口宇部空港線は平成28年より)。しかし、令和4年10月で小野田公園通~宇部中央間が廃止となりまして、サンデン交通自体宇部地区からは撤退するに至っております。
(下関~宇部中央間路線バス、下関230あ50-48、PDG-LV234N2)
けれども、サンデングループの下関山電タクシーがサンデン交通に代わりましてシャトルタクシーを運行しておりまして、これまでもこの姿を収める事ができておりました。今回ここからはそのシャトルタクシーに関しまして皆様にご紹介してまいります。
このシャトルタクシーは、移管当初は下関山電タクシーに宇部山電タクシーの2社による運行となっておりまして、運行本数も8往復を維持しておりました。
停車地は、一般道区間の小月局前~長府駅前~城下町長府~市立美術館~唐戸~下関駅に停車しておりまして、運賃は3000円均一、現金の他、クレジットカード・電子マネー・交通系ICカードも使用する事ができておりました。
使用車両ですが、基本9人乗りのジャンボタクシーの運行ですが、撮影時は画像の日野リエッセII(下関200あ・・33)が使用されておりまして、一回り多くの乗車ができる車が使用されておりました。
この時は、山口宇部空港への便が運行されておりましたが、残念ながら利用者は1名しかおらず、寂しい利用でもありました。しかし、一時は完全廃止でもあったこの路線でもありましたので、車両は小さくなった事は仕方はありませんが、それでも引き継ぎまして運行されているだけでもよかったのではないかとも思う所ではありました。
この他、山電タクシーには、撮影時には画像のようなタイプ(三菱ローザ、車番・形式不明)も使用されておりました。以下画像の車に関しましては、うまく収めていない分ご了承いただきたいと思いますが、利用者の需要に合わせましても実際に様々なタイプが見られている事がお分かりいただけるのではないかと思います。
しかし、令和5年6月より運行自体も予約制(予約なければ運休)と言う運行形態に変更されておりますし、令和6年3月末より下関発が朝1便(朝5時台運行)が運休、したがって運行本数も下関発が朝7時20分発から6便、山口宇部空港発が9時台発から7便と言う運行形態に変更されておりまして、使用車両も基本的に9人乗りのジャンボタクシー、多客時に上の画像のようなマイクロバスが使用される形に変わっております。それだけ需要もあまりよくない事も伺わせますが、それだけ規模を縮小しましてでも運行にこぎつけている事もわかるのではないでしょうか。
尚、現在の運行は下関山電タクシーのみとなっております。宇部山電タクシーに関しましては宇部市内からのアクセス便と言う形でとどまっておりまして、既存の小型タイプあればジャンボタクシーのタイプでの運行となっております。
今回は、下関山電タクシーに代わりまして運行を継続しております下関~山口宇部空港シャトルタクシーに関しましてご紹介しましたが、下関山電タクシーは、現在は廃止されております下関~北九州空港線も乗合タクシーで運行されていた実績がありましたので、この乗合タクシー運行のノウハウは良かったのではないでしょうか。確かに、特急バス自体が廃止されておりますので、運行されていないのではないか?とも思われていた方もいらっしゃるようですので、継続に至っている点は空港への足を維持している事が伺える所ではあります。ただ、運賃が割高である事は否めませんが、維持するためにも今後の利用を望む所ではあります。