新年早々にショッキングな話題が飛び込んできました
米原駅で駅弁の調製・販売を手掛ける井筒屋さんが駅弁事業から撤退すると発表しました
井筒屋といえば、1854年に長浜の船着き場で旅籠屋を創業したのが始まりで、今年で創業170年目を迎える老舗です
「目の届く範囲で商いがしたい」との考えから、駅弁大会に出店することもなく、真面目で実直な駅弁を作っている姿勢にファンも多かったはずです
かくいう私も井筒屋さんに魅せられた1人であり、素材を活かした滋賀らしい薄味の駅弁は関西No.1といっても差支えはないでしょう
いつの間にか在来線ホームにあった立ち食いスタンドが無くなり、コンコース上の臨時売店は辛うじて残っていましたが、新型コロナに北陸新幹線の敦賀開業が追い打ちをかけたのでしょうか?
関東~福井県を移動する需要が米原で東海道新幹線~「しらさぎ」乗り継ぐルートから、北陸新幹線で直行する方にシフトし、米原駅を利用する人も減少しているはずです
実際に、井筒屋さんの公式HPに掲載されている「駅弁事業の撤退からのご挨拶」と題された文章の中で、「米原はもはや交通の要衝ではなくなった」と言及されています
そして、件の文章をよく読んでいると、駅弁事業から撤退する理由について、収益面ではなく、食文化の娯楽化並びに食の工業製品化が加速しており、手拵えの分化が失われつつあることが挙げられています
裏を返せば、「消費者の嗜好が低レベルになったせいで、ウチの作っている高尚な駅弁が理解されなくなった」と読むこともできます
駅弁業界と消費者を批判しているようにも感じるのですが、井筒屋さんが何を思ってこの文章を出したのか、真相は内部関係者のみぞ知るといったところですね
ところで、井筒屋さんの看板商品といえば、湖北のおはなしですが、管理人が推したいのはこちらの牛肉弁当です
パッケージには滋賀県湖北地方の観光名所が描かれており、旅行気分を盛り上げてくれます
メインのおかずは牛肉をすき焼き風に甘辛く炊いたものが鎮座しており、これがまた白米の進む逸品なのです
近江牛ではないものの、肉質は柔らかく、冷めても美味しいあたり「さすが井筒屋」と思わず唸ってしまうほど
お値段は令和7年1月現在で1,280円で、牛肉系の駅弁では安い部類に入るものの、味に妥協はしていません
今月か来月にでも食べ収めに米原へ行かねばなりませんね