今回はKATOの381系パノラマしなのです。
パッケージ
JR東海所属のパノラマ先頭車を組み込んだ編成になります。
他のメーカーで販売されましたがそれっきりで久しく製品化されていなかったようです。
今回はJRロゴが小さい末期の仕様となります。
商品情報
・品番:10-1248
・1号車:クロ381-13
2号車:モハ381-58
3号車:モハ380-58
4号車:モハ381-56(M)
5号車:モハ380-56
6号車:クハ381-121の6両セット
・車番印刷済み
・ライトユニット搭載
・列車無線・信号炎管取り付け済み。ステッカーが付属。
・1箱19360円
・2015年6月発売
実車情報
国鉄時代に開発・製造された特急車両で、曲線区間を高速で通過できるように車体を傾斜させる自然振り子式機能を搭載しました。
しなの用に投入され、後にくろしお、やくもにも投入されました。
国鉄民営化後にサロ381形を改造しJR東海所属車はクロ381形10番台、JR西日本所属車はクロ380形としてそれぞれパノラマ先頭車化を行い活躍しました。
レビュー
〇1号車 長野寄り先頭車 クロ381-13
クロ381-13
長野寄りパノラマ先頭車のクロ381-13です。
JR分割民営化後に編成の短編成化を行う際、サロ381形の改造により登場しました。JR西日本と違い前位側車端(乗降用ドアやデッキがある部分)を撤去し、前面展望を顧慮して低運転台化、大型の窓ガラスを取り付けた新設運転台を設置、前頭部より1/3を展望席として大型の窓を採用、座席の改良を行いました。乗降用ドアは展望席と通常席を分けるように車両中央部に移設されました。
正面
四角いライトユニットを採用し、愛称表示機はLED式となりしなのが印刷済み。
低運転台化を行ったため下方に向かって膨れています。実車は3両だけ改造されました。
スノープラウの形状が良くてGOODです。
側面
帯は乗降用扉部で斜めに切れるようになっており、前頭部~乗降用扉まで細帯も入ります。
号車表記、種別(特急)、グリーン車マーク、愛称(しなの)、JRロゴが印刷済み。登場当初は大きくオレンジ色のJRロゴが入りましたが、晩年は車端部に小さく入るように変更されました。
室内の座席パーツはオレンジ色のものが取り付けられています。
妻面
妻面は貫通扉ありでジャンパ栓受、銘版、ルーバーがモールドで表現されています。
カプラーはフック付きのボディマウントカプラーが採用されており、そのため車端部にも床下機器パーツが取り付けられています。
屋根
信号炎管、無線アンテナは一体成型で、ベンチレーターは別パーツになっています。
〇2号車 モハ381-58
モハ381-58
2号車のモハ381-58です。
パンタグラフのない中間電動車になります。モハ380形とユニットを組む車両で座席定員を確保するため、車端部のトイレ・洗面台の設置はありません。
妻面(長野寄り)
長野寄り妻面はステップ、ジャンパ栓受、ルーバーがモールド表現されています。
ジャンパ栓受は連結相手のクロ381-13と位置が対象になるようなっています。
側面
車番、号車表記、種別は印刷済み。床下機器は主制御器や主抵抗器が取り付けられています。
座席シートパーツは水色のものが使用されています。
妻面(名古屋寄り)はクロ381-13と同形状のため割愛。
屋根
振り子機能搭載で低重心化が必要になったため、冷房装置がすべて床下に設置されているため屋根はベンチレーターを除いてなにも乗っていないフラットなものになっています。
○3号車 モハ380-58
モハ380-58
3号車のモハ380-58です。モハ381形とユニットを組むパンタ付きの中間電動車です。
車端部にはトイレ、洗面台が設置されています。
妻面(長野寄り)
モハ381形の長野寄りをベースにパンタ用の配管が追加されています。パンタ鍵外し用の引き紐も表現されています(向かって右側の配管)。
側面
床下機器は抵抗器、CP類が取り付けられています。室内パーツは水色のものが取り付けられています。
妻面(名古屋寄り)
クロ381-13、モハ381形の名古屋寄りをベースにパンタ配管が追加されています。
屋根
両端にパンタグラフと避雷器、ベンチレーターが取り付けられています。
長野寄りはベンチレーターの位置が外側に取り付けられています。パンタ配管、パンタ脇のランボード、パンタ土台がモールドで表現されています。
○4号車 モハ381-56(M)
モハ381-56
4号車のモハ381-56です。製品では動力車に設定されています。
側面
床下機器はモーターカバーとなっています。
〇5号車 モハ380-56
モハ380-56
5号車の380-56です。
列車愛称板
側面の列車愛称板は上部が愛称で下部が自由席・指定席が印字されており、1~4号車は指定(緑)で5、6号車は自由席(青)が印刷されています。
〇6号車 クハ381-121
クハ381-121
6号車のクハ381-121です。
非貫通型の先頭車で100番台になります。しなの用に製造された0番台は増結時に通り抜けができるように貫通型(485系や581系のように正面の貫通扉が両側に開くタイプ)で、この非貫通型はくろしおややくも用に製造された車両になります。
正面
愛称表示機はしなのが印刷済み。特急マークと手すりはメタリック塗装でライト枠や手すりと特急マークのベース部は銀色で塗装されています。
クロ381-13と同じくスノープラウの形状がエッジが利いててよくできています。
側面
床下機器は抵抗器、MG、CPパーツが取り付けられています。
屋根
屋根はホイッスル、ベンチレーター、運転台後部が別パーツとなっています。
1編成導入
引退前に松本駅で運用されていたのを見たことを今でも覚えています。
クロ381-11が引退後にリニア鉄道館で保存・展示されていましたが、車体の特殊構造が原因の老朽化により解体されてしまったため、貫通型先頭車のクハ381-1のみ保存されています。
しなのは後継車両の383系に変わり、くろしおは287・289系に、やくもは273系にそれぞれ置き換えられ、2024年末現在やくも用で臨時運転を行う車両以外運用を離脱してしまいました。
KATOではこのパノラマ編成を発売した後、登場時仕様でも発売しています。