先日小田急から、2025年のダイヤ改正の概要が発表されました。目玉はやはり、東京メトロ千代田線と多摩線を直通する急行の復活です。ではこの地下鉄⇔多摩線直通の急行が復活された背景を考えていきます。
直接的な理由
小田急線は以前から快速急行が大変混雑していました。これを解決する最善の方法は快速急行を増発することですが、そうすると快速急行停車駅以外の利便性が低下してしまいます。よって急行の増発、特に現在は千代田線直通列車の向ケ丘遊園止まりの列車が設定されていますから、この列車の運転区間を延長しようと考えるのは理にかなっています。しかしここで一つ疑問が生まれます。もし快速急行の混雑緩和のために千代田線直通の急行の運転区間を伸ばすのなら、町田や相模大野といった、快速急行の利用者が多い駅を通る小田原線方向に伸ばすはずです。ですが実際には多摩線を走行するのです。この理由として考えられるものは、向ケ丘遊園以南は複々線ではなく、線路容量が厳しいため、快速急行の走行において妨げにならないよう、多摩線に逃がしたからではないでしょうか。多摩線は小田原線ほどユーザーは多くはありませんが、多摩線のユーザーや新百合ヶ丘駅ユーザーにとって急行に乗るという選択肢ができ、多少は混雑緩和されるはずです。
間接的な理由
ここで、現在までの千代田線直通の小田急線内の扱いについて考えてみます。
小田急線は2018年、悲願であった複々線を達成し、これと同時に行われた大規模なダイヤ改正にて、地下鉄⇔多摩線直通の「多摩急行」が廃止されました。今回、「多摩急行」という種別こそ残らないものの、地下鉄⇔多摩線直通の急行が7年ぶりに復活するわけです。2018年、多摩急行が廃止された代わりに、千代田線直通の列車は準急が担うようになりました。このときの説明としては、小田急線沿線に住んでいて千代田線を利用する人は、多摩線エリアではなく複々線エリアである世田谷区に多くいるというものでした。この理由から千代田線直通列車として準急が設定されるようになったのですが、乗車率は芳しくありませんでした。どんどん減便されていき、2022年のダイヤ改正の際、千代田線直通列車は準急ではなく急行へと変更されました。このときのダイヤ改正は、コロナによる利用者減少や小田急側の車両数の削減方針により減便が目立ったダイヤとなっていました。ですが実際、この急行も乗車率は芳しくはありませんでした。そこで、快速急行の混雑緩和のために、この急行を利用したのです。ここからわかることとして、小田急線はどのエリアであっても、千代田線方面より新宿駅へアクセスする人の方が多いということです。よって千代田線直通列車はどこを走行しても、不便な列車となってしまうのです。ではこの列車の扱いを考えたときに残ったところが、多摩線であった、だから地下鉄⇔多摩線直通の急行が復活されたと考えることができるのです。
もちろん千代田線は表参道や六本木、霞が関や大手町などの東京の中心部を通るので、利便性は高いものとなっています。しかしそれでも、新宿へ向かうユーザーの方が多いのでしょう。代々木上原駅にて対面乗り換えが可能なので、このことも、千代田線直通列車の扱いに困ってしまう一つの原因なのかもしれません。
2025年のダイヤ改正をまとめた記事も投稿しています。ぜひご覧ください。
2025年小田急ダイヤ改正まとめ! 千代田線~多摩線の急行を復活させた、小田急側の狙いとは - ダイヤ鉄K
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