今回の【駅】シリーズは、
埼玉県伊奈町南部に広がる農村地帯に位置する埼玉新都市交通伊奈線【愛称：ニューシャトル】の駅で、埼玉新都市交通の本社がある駅、そして車両基地が東側に併設されているため、始発・終着となる列車が設定されている運転上の主要駅、
丸山駅 (まるやまえき。MARUYAMA Station) です。
 
 
駅名  
丸山駅【副駅名：埼玉新都市交通本社前】 (NS 09)  
 
所在地  
埼玉県北足立郡伊奈町  
 
乗車可能路線  
埼玉新都市交通：伊奈線【愛称：ニューシャトル】  
 
隣の駅  
大宮方……沼南駅  
内宿方……志久駅   
  
訪問・撮影時  
2022年12月  
 
 
駅概要   
駅形態……………高架駅(1983年開業)。
駅舎………………内宿方(北側)の高架下1階。
出入口……………北側のみ。南からは線路西側の側道でアクセス可能。
バリアフリー……○(改札～各ホーム間にエレベーターを整備)。
点字ブロック……駅出入口～改札～各ホームに設置。
駅前広場…………△(ロータリー無。バリアフリー用駐車スペースのみ)。
　　　　　　　　 　最寄りのバス停留所は約70m北の東西側道沿い。
 
 


駅舎です。南方向を望む。
丸山駅は上越新幹線の高架下にあり、1階に駅舎・改札口、2階にホームがあります。
出入口は北側を東西方向に横切る県道323号線に面していますが、西側を通る側道からも出入り可能です。

県道323号のガードは上越新幹線の高架橋の下にニューシャトルの橋桁が架かっています。
左側には埼玉新都市交通の本社屋が隣接しています。
手前には小さな自動車進入可能スペースがありますが、駐車が可能なのはバリアフリー関係者のみで、一般車の駐車はNGです。
タクシー乗り場とバス停留所はありません。
バス停留所は手前両側(駅北側)、ニューシャトルと上越新幹線の高架下の両脇を通る側道沿いに設けられています。
また、後方の高架下には無料駐輪場があります。
 
 



こちらは駅西側より駅舎を撮影。東方向を望む。
2階がニューシャトル、3階が上越新幹線の二層高架構造になっています。
 
 

こちらは駅東側より駅舎を撮影。西方向を望む。
左手に埼玉新都市交通本社があります。
 
 

駅舎の東隣には埼玉新都市交通の本社があります。
社屋は2階建てでコンパクトです。
本社の東側(左)に車両基地があります。
 
 


駅東側に隣接する丸山車両基地です。南方向を望む。
駅前通りの県道323号線からフェンス越しに眺めることができます。
右の丸山駅・ニューシャトル・上越新幹線と左の東北新幹線に挟まれたデルタ地帯に設けられています。
出入庫線は丸山駅から南回りのループ線状の配線となっています。
写真奥で上越新幹線と東北新幹線が合流します。
 
 


駅前(西側)です。上写真は西方向を、下写真は北方向を望む。
北側の側道沿いには埼玉県立がんセンター行きなどの路線バスが発着するバス停留所があります(下写真前方)。
 
駅前は駅の東西とも住宅が少なく、近くに商店が見当たりません。
畑や雑木林の割合が高く、南側の上尾市との境界には沼南駅の記事でも説明しました原市沼が広がっています。
 
約350m西には埼玉県立がんセンターがありましたが、現在はそこから600mほど北へ移転し、駅から遠くなってしまいました。健常者なら徒歩圏内ですが、ニューシャトルで通院する患者からしたら痛い移転です。現在のがんセンターへはバスでアクセス可能ですが、バス運賃の負担も痛いですね…。
新旧がんセンターの中間には、埼玉県立精神医療センターが立地しています。
また、約350m北のニューシャトル沿いには私立栄北高等学校と埼玉自動車大学校があります。
 
 

駅前(東側)です。東方向を望む。
奥に延びる県道323号線の右側に埼玉新都市交通本社があり、その前方に丸山車両基地があります。
丸山車両基地の前方を東北新幹線の高架橋が横切っています。
 
駅東側も住宅が少なく、畑や雑木林の割合が高いです。
約850m南東には、埼玉県県指定史跡の伊奈氏屋敷跡があります。
徳川家康に仕えた伊奈忠次が構築した陣屋跡で、障子堀などが発掘されたものの、史跡公園などとして整備されておらず、ほとんどが民有地のため、荒れた状態で現存しているとの事です(Wikipediaの本文を一部引用)。
 
 

高架下1階にある改札口です。南を望む。
右が西側(埼玉県立がんセンター方面)、左が東側(埼玉新都市交通本社方面)です。
この部分が駅舎であると言えます。駅事務室は独立した建屋になっています。
また駅事務室は売店を兼ねていて、他の駅の出札窓口の部分(改札口の右手前)に売店の窓口があります。
売店では菓子類やニューシャトルのグッズを販売していて、私の訪問時(2022年)はコロナ禍だったことからマスクも販売していました。
 
駅員配置…………あり(有人駅。不在時あり。改札外にインターホン有)。
自動改札機………△(簡易Suica改札機のみ入場用1台・出場用2台設置)。  
ICカード…………『Suica』のエリア内
　　　　　　　　 (埼玉新都市交通は『PASMO』ではなく『Suica』を導入しています)。
有人通路…………あり(窓口に面した右側通路。点字ブロック設置で車いす対応幅)。
幅広通路…………あり(右側の有人通路のみ)。
窓口………………あり(改札窓口のみ)。
自動券売機………あり(改札口の右手前。ICチャージ可)。
自動精算機………なし(精算・チャージは改札窓口へ)。無人時間帯はきっぷを集札箱へ。
トイレ……………あり(改札外東側のみ。車いす対応トイレ併設)。
付帯設備…………公衆電話(改札外)・飲料自動販売機(改札内外)、AED(改札内)。
売店………………あり(改札外)。  
コンビニ…………なし(最寄店舗は約570m北東「セブン－イレブン」)。
 
そして高架2階にある各ホームとの間は階段・エレベーターで結ばれており、丸山駅はバリアフリーに対応しています。
階段は途中の踊り場で各ホーム方面へ分かれます。エレベーターは各ホームへ直通となっていて、乗り間違えないよう注意が必要です。
 
 

こちらは改札内より改札口を望む。
簡易Suica改札機は出場用が2台あります。
左側に駅員不在時用の集札箱が設置されています。
 
 

下り1番線に設置されている建植式駅名標です。非電照式です。
文字中心のデザインで、下部の矢印は埼玉県と同じ出資率で埼玉新都市交通の筆頭株主であるJR東日本の影響を受けています。
駅ナンバリング「NS 09」も併記されています。
丸山駅の駅シンボルカラーはグリーンです。他の各駅は同じような構造なので識別のために駅名標上部に駅シンボルカラーが入っていますが、丸山駅は独特の構造・配線で乗務員が間違える可能性がほぼ皆無と思われ、丸山駅の場合は駅シンボルカラーが駅名標に反映されていません。

また、駅名と所在地の間には副駅名「埼玉新都市交通本社前」が併記されています。
 
 

こちらは上り3番線に設置されている吊下式駅名標です。非電照式です。
 
 

こちらは3番線外側のフェンスに設置されている駅名標です。
開業当初からの物でしょうか？　昭和の雰囲気が漂っています。
 
 




駅構造……高架駅(2階)。南北方向。
配線………島式ホーム2面3線(但し1面の片側は未使用)。
 
右ホーム(西)の右側が1番線で下り内宿方面、左側は柵が設置されて使用されていません。
左ホーム(東)は上り大宮方面ですが、右の2番線が当駅始発電車専用、左の3番線が内宿方面からの直通電車用です。
2番線は両側にホームがありますが、右側の1番線側は前述の通り柵があるため客扱い不可能です。
そのため、大宮方面からの丸山行き電車から後続の内宿行きに乗り継ぐ際は上下移動を伴う当駅ではなく、同一ホームでの乗換が可能な手前の沼南駅で乗り換えるよう案内されています。
  
ホーム有効長……6両分。
ホームドア………なし(2022年12月時点)。代わりに転落防止柵を設置。
ホーム幅…………ニューシャトルの駅としては広いですが、
　　　　　　　　上越新幹線の高架橋支柱がホーム上に多数あり、狭く感じます。
上屋(屋根)………概ね内宿方(手前側)の4両分に設置、
　　　　　　　　奥の大宮方は新幹線高架橋の間から雨が降り込んで来ますので注意。 
ホーム上設備……ベンチ(各ホーム)。飲料自動販売機(2・3番線のみ)。
  
各ホームの内宿方の端(手前側)に階段が、その少し前方の大宮寄りにはエレベーターがあり、1階改札口と結ばれています。
また、ホーム側壁中央に駅カラーである緑色の帯が配されています。
 
1枚目と2枚目は1番線より、3枚目は2番線より、4枚目は3番線より、全て大宮方を望む。
 
 




1枚目と2枚目は1番線(左)より、3枚目は2番線より、4枚目は3番線(右)より、全て内宿方を望む。
手前の大宮方約2両分には上屋が設置されていません。
1番線側は上越新幹線下り線の高架橋高さが低く、上屋の代用となっていますが、2・3番線側は上越新幹線上り線が東北新幹線を跨ぐため高架橋の位置が高く、また2番線が上下線間の空間下にあるため雨ざらしになっており、3番線にも雨が降り込みやすい状態になっています。その反面、晴れた日は太陽光がさして明るいですが。
 
 


上写真は3番線より、下写真は1番線東側(2番線側)より、いずれも大宮方を望む。
当駅から大宮駅までが複線区間です。
中線である2番線の延長上は丸山車両基地の出入庫線になっており、前方で下り勾配になり、左急カーブでニューシャトル上り線と上越新幹線上り線をくぐって180°方向転換をして、南側から丸山車両基地へと入っていきます。
この先、東側の丸山車両基地や西側の雑木林や草地に沿って上越新幹線高架下を南下しますが、上越新幹線の上下線の間隔が開くのに連動してニューシャトルの上下線間隔も広がります。下り線は上越新幹線下り線高架橋の西外側へ出ます。また、上越新幹線上り線は東北新幹線の高架橋をオーバークロスしますが、ニューシャトル上り線は上越新幹線高架橋の東外側に離れて東北新幹線の下をくぐります。この位置の真下を丸山車両基地の出入庫線がくぐっています。その後、原市沼を高架橋で乗り越す形で南下し、上り勾配で東北新幹線と同レベルの高さになります、そして原市沼川を渡ると上尾市に変わり、左手に新幹線の変電所を見て南下すると沼南駅へと至ります。
 
 




上2枚は1番線より、下2枚は2番線より、いずれも内宿方を望む。
各ホーム端に改札階行きの階段があります。
そしてホーム端の先で全ての線路が左端の1番線に集約され、これより先、終点の内宿駅まで単線区間になり、上越新幹線の西側を走ります。
この先、単線になって上越新幹線の西側に出て、左手に栄北高等学校と埼玉自動車大学校を見ながら緩やかに左へカーブしながら上り勾配で走ります。そして上越新幹線と同じ高さで並走するようになると、右手の風景は新幹線に遮られて見えませんが、左手に畑や雑木林を見て走ると進路を北北西寄りに変えて志久駅へと至ります。
 
 
あとがき   
下車(乗車)時・・・2022年(駅訪問の為)。          
  
上越新幹線の高架下など2階に線路・ホームがあり、2面3線です。直下の1階に駅舎と改札口があります。東側には車両基地が隣接しています。駅構内が広い一方、駅前は民家が少なく、畑や雑木林が多いのには驚きました。始発電車もある駅なので近くに新興住宅地があっても良さそうですが、駅周辺は市街化調整区域にでもなっているのでしょうか？
  
鉄路のみでのアクセス  
新宿から・・・当日到達可、日帰り往復可。
　　　　　　　埼京線or湘南新宿ラインで大宮へ。ニューシャトルに乗換。 
大阪から・・・当日到達可、日帰り往復可。
　　　　　　　東海道新幹線～上野東京ラインなどで大宮へ。以降は同上。
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・なし (最寄店舗は約570m北東「セブン－イレブン」)    
飲食チェーン店・・・なし (1km圏内に店舗はありません)  
 
大阪からの到達難易度はやや高いですが、ニューシャトルを乗り鉄の際は、ぜひ一度は丸山駅でも途中下車してみて下さい！
 
(参考：埼玉新都市交通のHP、Google地図、Wikipedia)