NO.3148 新しい技術も採用している電車です、福岡市地下鉄最新鋭電車、4000系電車乗車記録 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 今年4月より、福岡市交通局(福岡市地下鉄)では、空港線(姪浜~福岡空港間)・箱崎線(中洲川端~貝塚間)向けに新たな電車として4000系電車が導入されておりまして、後述のように、既に運行も始まっております。

 

 この電車は、既存車でもあります1000N系電車の置き換えとして導入されているものでありまして、現在の1000N系電車の編成数でもあります18編成が導入される事にもなっております。

 

 現在、4月に第1編成(25編成)が、9月に第2編成(26編成)が導入されておりましたが、この12月にも上の画像にもあります第3編成(27編成)が導入されておりまして、いずれも神戸市にあります川崎車両から山陽線・鹿児島線・長崎線・唐津線、そして筑前前原駅以東が運行区間にもなります筑肥線を経由しまして甲種輸送が行われております(詳しくは次回ご紹介します)。

 

 また、この導入によりまして以下画像の唯一の日本車輌製でもありました1000N系電車16編成が廃車となっておりまして、このほど姪浜車両基地から陸送で解体場所へと運ばれております。私自身も、解体を姪浜車両基地で行うのだろうと思っておりましたが、まさかの別業者、しかも陸送で運ぶと言う所には大変驚かされました・・・。

 

 

 さて、既に1000N系電車にも動きが見られておりますが、そんな最新鋭車両でもあります4000系電車(乗車列車、25編成)に私自身も博多→姪浜→貝塚→中洲川端と乗車しまして、車内外の姿を収めておりました。今回はその模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 まずご紹介しますのは博多駅での4000系電車を待つ姿です。よく見ましても整然と並んでいる姿がお分かりいただけるのではないかと思います。私自身も、福岡の地下鉄の乗車マナーは非常にいいとは思っておりますが、こうした姿を見ますとよりそう感じさせられる所でもあります。

 

 この前には、1000N系電車17編成の福岡空港行きがやってきておりましたが、今後2編成目(26編成)の運用が始まりますと離脱する事が決まっている編成でもあります。この編成は16編成とともに唯一東急車輛(現・総合車両製作所)製の車両でもありまして、これが恐らくは最後に収める事になる画像ではないかと思いますが、とにかく「その時」まで元気に活躍してもらいたいと思ったほどでした。

 

 尚、福岡市地下鉄の駅ではこのほど「撮り鉄」のカメラがホームドア外に出ていた事で危険行為とみなしまして警笛を鳴らしても離れなかったと言う行為がありまして、公式「X」でも警告を出していたと言う事がありました。私自身もこの姿を拝見しておりましたが、正直そういった行為は危ないのでやめていただきたいものであります。ちなみに今回の撮影画像は停車時、しかも最前部しか収めておりませんので、ご覧の皆様もご了承いただきたいと思います。

 

 

 1000N系電車17編成が発ちまして1分ほど、4000系電車25編成の姪浜行きがやってまいりました。今回これから初の乗車体験を行う事にもなります。

 

 (行先)

 

 

 この時車内は混雑しておりましたので、車内画像は収める事ができておりませんでしたが、それでも乗車してみまして音も1000N系・2000N系よりも静かな印象でありまして、この区間では最も新しい電車でもありましたJR九州の305系電車よりも静かになった感じが伺えていたようにも思います。

 

 

 以降の画像は、姪浜駅、姪浜→貝塚間車内、そして貝塚駅で収めていた画像からご紹介してまいります。画像は車内でありますが、画像からもわかりますようにロングシートとなっておりますが、区切られてもいます1人あたりの座席幅が480ミリと、国内最大の座席幅となっております。

 

 (1号車、4125)

 

 (2号車、4225)

 

 (シート)~6人掛け、1人当たり480ミリの幅があります

 

 

 こちらは優先座席であります。優先座席のカラーは、1000N系電車が橙地、2000N系電車が緑地となっておりますが、この4000系電車は黄色の2種類の形となっております。

 

 (緑地カラーの優先座席)

 

 また、黄地の座席では「立ち座りしやすいシート」が設けられております。これはその名の通り立ち座りしやすい形に改良されておりますが、そういった事もありまして、通常の座席よりも6センチ高く座る形になる他、手すりも設けられてもいまして、まさにユニバーサルデザインにふさわしい形にもなっております。

 

 もちろん、車椅子スペースも車端部には設けられております。ここにはシートのカラーに合わせたヒップスペースも設けられておりまして、介助者や座席に座れない方にも座ったような感覚を味わう事もできております。

 

 床面には、優先席である事をアピールする表示も見られております。これまでの車両にも大きく優先席である事をアピールする姿が見られておりましたが、よりそう言った事を伺う事ができていると言ってもいいかとも思います。まさにこういう所もユニバーサルデザインにふさわしい部分と言ってもいいでしょうか。

 

 

 場所は変わりまして、こちらは6号車(4625)であります。この6号車では、特に車端部(福岡空港・貝塚方)に関しましては座席配置が違った部分も見られておりまして、ここからはその部分も中心にご紹介してまいります。

 

 この6号車の乗務員室寄りには、新たに「フリースペース」が設けられておりまして、中央部の座席がないなどの特徴があります。これは、ベビーカーやキャリーケースを置きやすくしているのも特徴でもありまして、特に大きなキャリーケースの姿が見られます福岡空港利用者にはふさわしいものであると言ってもいいかと思います。

 

 また、反対側に関しましても窓の両端に座席が1席ずつしかない部分も見られております。ここには、先述のキャリーバックや車椅子・ベビーカーでの利用者にも利用しやすくなっておりますし、1席ずつしかない分介助者やベビーカーを使う親御さんにも利用しやすいようになっている事がお分かりいただけます。

 

 

 

 

 こちらは、隣の車両に行く貫通扉でありますが、これまでの車両では、1000N系電車・2000N系電車では重い扉を開け閉めするのが大変でした。しかし、この4000系電車ではアシストレバーが採用されておりまして、力を入れなくても開閉できるようになっております。

 

 

 さらに、乗り降り扉でありますが、こちらに関しましても扉の幅が1・3メートルと既存車両よりも広くなっておりますし、直流モーター駆動の両開きドアを設けておりまして、これまでよりも静かに開閉できるようにはなりましたが、これまでの車両が一度止まって閉まる形であったのがそのまま閉まる形になっていると言う違いが見られております(動画はありませんのでご了承下さい)。

 

 

 そして、液晶ディスプレイであります。上の画像・以下画像のように3面のモニターが設けられておりまして、左側が動画広告などが流れておりますが、それ以外は車内案内などが流れる形となっております。

 

 (左側の動画広告)~「ACジャパン」の公共CMが流れていました

 

 その2面に関しましては、画像のように停車駅や乗り換え案内・運行情報・駅情報等が流れるようになっております。ちなみに、2000N系電車では幅広で1面の形となっておりますが、この場合に関しましては2面での採用となっている事がお分かりいただけるのではないかと思います(それでも2000N系電車よりはモニター画面は広くなります)。

 

 (乗換案内時)

 

 (停車駅案内時)

 

 (駅情報時)

 

 (参考、2000N系電車)

 

 また、画像にはありませんが、車内防犯対策として防犯カメラが各車両4台ずつ設けられておりまして、乗務員の他、職員がリアルタイムで監視できるようになっておりまして、車内のトラブルに対応した迅速な状況把握を行えるようにもなっております。

 

 

 こちらは、貝塚駅であります。この後再び折り返す事になりますが、その際にも後述のように車体画像を中心に収めておりました。

 

 こちらが4125でありますが、よく見ますと「食パン」とも称されるように切妻形である事が伺う事ができております。やはり、JR九州305系電車も同様の形でもありますのでわからなくはありませんが、流線型でありましたこれまでの車両とは違う事が伺う部分ではないかとも思います。この時は、再び姪浜行きとなりますので、「姪浜」の行先表示を出しておりましたが、駅ナンバリングも地下鉄・JR双方で見られている事もお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (姪浜行き行先)

 

 一方、こちらは中間車になります。残念ながらホームドアがありますので全体の姿を収める事ができておりませんが、それでも淡いブルーラインが新しい車両としてのイメージを出しているのではないかと思います。

 

 (パンタグラフ)

 

 (側面姪浜行き行先)

 

 

 今回は、福岡市地下鉄4000系電車に初めて乗車、そして車内の模様もご紹介しましたが、これまで車両では見られないような姿が見られている事がお分かりいただけたのではないかと思いますし、新しい技術も見られている事もわかるのではないでしょうか。私自身も、乗車してみましてそうした姿を拝見する事ができましたが、さらに今後もそうした姿が見られる事になるのがいいのではないでしょうか。その一方、1000N系電車が減って行くと言うのはやはり残念かと思う所ではあります。次回は、その4000系電車の3編成目の甲種輸送の模様をご紹介しますので、次回もご覧になっていただきたいと思います。